日記・備考録
Diary/Memorandum

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2011/05/01〜

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2011/04/30

測位航法学会セミナーに参加頂いた方のアンケート結果を聞いたのだけれど、難しすぎてついて行けなかったという声が一部あったとのこと。Misra & Enge 7章の事前予習も指示していたのだけど、多分こういう方は予習などしていないのであろう。今回は対象を「初級〜中級」としてしまったのだけれど、「中級〜上級」位にした方が良かったのかも。ということで、今回セミナー参加者で不明点や疑問点がある方は遠慮なく問い合わせ下さい。アフターサポートとしてできるだけ丁寧に回答する様にします。

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2011/04/27

測位航法学会平成23年度全国大会終了。セミナー資料は以下測位航法学会web頁からダウンロード下さい。

高須, RTKLIBによる精密測位の基礎と実習 (その1) , 2011/4/25 (pdf, 5.1MB)
高須, RTKLIBによる精密測位の基礎と実習 (その2) , 2011/4/26 (pdf, 2.8MB)

なお、セミナーの実習で使ったRTKLIB 2.4.1bおよびサンプルデータは公開しません。2.4.1は正式版のリリースをお待ちください。

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2011/04/23

セミナー1日目の資料大体できた。でも、90頁超えてしまったのだけどホントに1日で終わるのかね。セミナー2日目の資料はこれから。また、前夜ホテルでまとめることになりそう。

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JAXA, 陸域観測技術衛星「だいち」(ALOS) の電力異常について, 平成23年4月22日

ALOS停止。今回の大地震の余効変動をInSARで観測中の測地・地震関係研究者にとって大変厳しい故障だろう。状況からすると電源系の問題で、ちょっと復旧無理かなあ。

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2011/04/22

日本経済新聞, 日本版GPS、7基体制に 安否確認システムも付加, 2011/4/22

> 政府の宇宙開発戦略本部(本部長・菅直人首相)は、日本版の全地球測位システム(GPS)衛星であ
> る準天頂衛星を、現在の1基から7基に増やす方針を固めた。約10倍高精度の位置情報を米GPSなし
> で提供できるようになる。災害時に安否や避難先を携帯電話で知らせる伝言機能を新たに盛り込み、防
> 災対策衛星の役割も持たせる。
> 同本部の専門家会合が22日、7基体制が望ましいとする中間報告をまとめる。これを受け同本部は防災
> 行政を担当する内閣府と予算要求の準備に入る。衛星6基を追加する総費用は約2300億円。2012年度
> 概算要求に開発費など数百億円を盛り込み、14年ごろから数年かけ打ち上げる。
> ...
> 準天頂衛星を2基以上打ち上げるかどうか関係省庁が調整していた。今回の震災を受け防災機能を加え
>て内閣府主導で推進する。ただ、開発費用が巨額になることに政府内には慎重論もあり、今後も議論を呼
> びそうだ。

とのこと。どこまで確実な情報かは良く分からないが、少なくとも7機体制の実現性が高まっているのは確かの様だ (→産経の別記事)。 SMS機能はL1-SAIFに入れるのかな、それとも新規バンド?

補足: 1/5の読売の記事 (参照) ではPFIを使って民間資金導入、という話だったが、この記事では衛星開発・打上げは政府予算を前提にしている様。2000億のプロジェクトがすんなりと決まるとは思えないが、より現実的になったとは言えると思う。(10:22追記)
日経続報 (参照)。5機構成+GPS併用案を併記とのこと。(22:02追記)
朝日報道 (参照)。7基 or 4基体制とのこと。衛星数に関し日経と食い違いがある。日経の「増やす衛星を4基に抑え」は1+4=5という意味ではなく1+3=4という意味? 3基 1500億、6基 2300億ということは、700億+266億×n基ということでちょっと共通分が高すぎる気がするが (SMS開発分?)。 (4/23追記)

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2011/04/21

日本測地学会, 最新ニュース/2011年4月6日

今年の坪井賞個人賞はNICTホビガーさんか。題目は「宇宙測地技術における電波伝搬の高精度補正」。どうもおめでとうございます。

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一昨日書いた研究の件、GPSは702局1年分のデータを使っている様で比較的大規模な解析である。この量だと普通のPCで1週間以上は計算にかかるはず。試験ではずっと小さな問題でしか確認していないので安定性が心配だったのだが、これくらいの規模の解析が流せているということでひとまず安心というところ。
ただ、GTは0.6.4で凍結で、今のところその先は考えていない。理由は、環境の問題 (MATLAB) と工数の問題で、今後はマルチGNSS対応や新しいモデルへの取り込みを含めて、色々なリソースをRTKLIBに集約していきたいという意図による。基本的にGTもオープンソース化したので、もしメンテナンスを担って頂ける方が現われれば、そちらにソースプログラムの管理を移管することはやぶさかでない。でも、ソースを読んで頂ければ分かる様に、メンテナンスはそれほど簡単な作業ではない。

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2011/04/19

T.Ito et al., Probing Asthenospheric Density, Temperature, and Elastic Moduli Below the Western United States, Science express, 2011

稠密なGPS網の観測データから地球の内部構造を探ろうという名大伊藤先生らの研究。GPS解からOTL (ocean tidal load) を抽出し深度350kmまでのマントル組成の分布を推定している。実はGPSの解析にGT0.6.4を使って頂いている。どうもありがとうございます。

補足: 読売で記事になっていた (参照)。GPSの画期的な応用の様で、すばらしい。(15:13追記)
GPS解析結果についてはSupplimental MaterialのFig.S1が分かりやすい。GT0.6.4のkinematic PPPでEarth Tides CorrecionをOFFにして解析しているはず。GPS解と理論SEBT (solid earth body tides) の差からOTL responseを抽出しているとのこと。差は数cmなので、これくらいになるとやっぱりまだGPS解のノイズがちょっと厳しいなあという感じ。正直、tideの解析にkinematic PPPを使えるなんてもともとは少しも想定していなかった訳で、この辺の研究に少しは寄与できているというのは嬉しいことである。 (18:40追記)

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2011/04/15

P.Rebischung, [IGSMAIL-6354] Upcomming switch to IGS08/igs08.atx, March 7, 2011

IGSの解析が、IGS05 + IGS05.ATXからIGS08 + IGS08.ATXに切り替わるという通知。適用はGPS week 1632 (April 17, 2011) から。IGS08とITRF2008の関係が相変わらず分かりづらいが、使ったアンテナモデルの違いらしい。すなわちGNSSの場合、座標をアンテナモデルと独立に決定できないということであるが、これ何とかならないのかね。
この前の変更 (IGS00→IGS05) はGPS Week 1400 (November 5, 2006) からだったので5年ぶりということになる。基本的にITRFの更新 (ITRF2000→ITRF2005→ITRF2008) に合わせている訳である。

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2011/04/11

Y.Urlichich et al., Innovation: GLONASS, GPS World, April 1, 2011

GLONASS-Kから新しく追加されたCDMA信号とロシア版SBAS SDCM (System Differential Correction and Monitoring) の詳細。聞かなかったのだが昨年秋のION GNSSで既に発表があったらしい。この記事によるとL3 CDMA信号は搬送波中心周波数1202.025MHz。拡散符号は10.23Mcps, 1ms長のtrancated Kasami sequence。変調はQPSKでI-chデータ+Q-chパイロット。なおI (PRS-D) 拡散符号には1ms 5-bit BC (Barker符号), Q (PRS-P) には1ms 10-bit N-H (Neuman-Hoffman) 符号が重ね合わされている。航法データは100bpsで1/2 convolution coding。航法フレーム長15 s (1500 bits) ×8 or 10=2 min or 2.5 minで将来的には30衛星までの対応が考えられている。GLONASS-K2以降追加される予定のL1, L2 CDMA信号については変調はBOC (5,2.5) でマルチプレクスはCBOCまたはAltBOCを検討中とのことだが最終決定はされていない。なお、2/26に打ち上げられたGLONASS-K1は4/8にL3-CDMA信号の送信を開始したとのこと (参照)。さっそくJavadが受信してGPS Worldが記事にしている。

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2011/04/10

English.xinhuanet.com, China launches eighth satellite for indigenous global navigation, positioning network, April 10, 2011

2011/04/09 20:47 UTC, Compass (Beidou-2) 8号機、中国西昌宇宙センタから長征3号ロケットで打ち上げ成功。Compass公式サイトによると軌道はIGSOで、これで "3+3の基本システム" (3GEO+3IGSO) が完成するとのこと。今後、2012年にアジア太平洋地域測位サービスを、2020年に30機以上の構成による全世界測位サービスを提供する予定。

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2011/04/09

Amazonで届いた参考書。

B.Gibbs, Advanced Kalman Filtering, Least-squares and Modeling: A Pracitical Handbook, A John Willey & Sons, 2011

"Advanced" な話題満載のカルマンフィルタ・最小二乗教科書。筆者は推定理論の専門家でNASAを始め主に宇宙分野のシステム開発で40年以上の経験を持つとのこと。軌道決定等の具体的な例題が詳しい。非線形最小二乗の収束条件やロバスト性についてちゃんと解析している "practical" な教科書など他に殆ど無いので、少し高いけどその価値は十分ある。こういう本読むといつも思うんだけど米国の底力は凄い。

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2011/04/08

日本地球惑星科学連合2011年大会, S-GD21 測地学一般, 2011年5月23日, 幕張メッセ国際会議場

連合大会プログラム決定。東北大太田さんと一緒に測地学一般セッション後半の座長をやらせて頂きます。発表内容も進めなくちゃいけない。

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2011/04/02

OneTalent Gnss, USB receivers

ここ、元NSLのM.Bavaroが始めた会社(?)らしいのだが、SkyTraq S1315FのドングルYuan10 の扱いを始めている。80 GBP (\10,840) 也。これは教えてもらった。

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とうとう4月になってしまった。RTKLIB 2.4.1のリリースはずるずる延びているし、3月中旬、3月末に約束していた件はまだ完了してないし、4月中旬までの某文書作成は進んでないし、4月25-26日のセミナー資料全然手が付いてないし、完全にスタック状態。結構やばい状況だなあ。

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〜2011/03/31


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