日記・備考録
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2017/12/01〜

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2017/11/30

Huawei P10を使ってみて、Andoroid 7になって、機能性や操作性がiPhoneとほとんど変わらないことが分かったので、iPhone捨ててAndroidに移行することにした。iPhone色々とクローズドすぎてアプリ開発する気にならないし、元々iTunesの設計嫌いだしね。基本的にSIM差し替えるだけだけど、データ移行がちょっと面倒そう。iPhoneは3世代 (4→6→7) しか使っていないライトユーザだが、Apple製品は会社入って初のボーナスで買ったMac Plusからなので、それなりにApple暦は長い。Appleよ、さようなら。

とりあえず、Android Studio入れて、RTKLIBをなんとかAndroid上にライブラリとして移植したい。

補足: Huawei P10って、NFCには対応しているけど、Felica対応ではないらしい (NFCとFelicaの関係→参照)。従ってモバイルSuicaが使えない (インストールしようとすると「ご利用の機種はおサイフケータイに対応しておりません。」と出る)。これは痛い。調べると、SIMフリーの外国製AndroidスマホでFelica対応のものってほとんどないようだ。ということで、仕方ないので当面iPhone 7を使い続けることにした。とほほ。(18:45追記)

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2017/11/29

三菱, 準天頂衛星対応センチメータ級高精度測位端末「AQLOC」発売, 2017/11/29

(新型) AQLOC 12/1受注開始, 来年4/1発売。仕様に英語カタログとの齟齬がある。「対応衛星」に、QZSS L5, GPS L5, Galileo E1, E5 (E5a ?) が追加され、「対応補強信号」としてRTCM 2.3/3.2が使えるようになっている。GPS L2P(Y) がサポートされるか否かは (当面は) 重要だが、仕様からは読み取れない。(現行「試験サービス」ではGPS L2C、L5はサポート外なので、L2P(Y) が受からないと、GPSはL1C/Aしか使えない) できればこの辺の仕様が、ちゃんと公開されることを望む。

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南十字星からQZSS/地球を眺める

> 毎年RTKlibの夏のスクールが開催されていますが、来年あたりはスマホアプリと連動してRTKLibを動かし、さらにQZSS受信を
> メインターゲットとできるような環境作りを、国策とバザール方式の並立ですすめるような戦略と人材育成が必須になってきて
> いるのではと思います。

はい。まあ、頑張ります。("RTKLib” ではなく "RTKLIB" なんですが)

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アカサカテック, HDT280

「センチメートルオーダーの測量を可能とする高精度L1-RTK GNSSモジュールを2基搭載。」とのこと。OSはAndroid 5.0。3G/LTE内蔵。RTK用GNSSモジュールはu-bloxだと思うけど、2基使ってGLONASS、BeiDou同時利用RTKとかの隠し技はないのかしら。

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SNIP

商用NTRIP casterのSNIPが、いつの間にか (失礼ながら) ちゃんとしたS/Wプロダクトになっている。プロダクトライセンスはLITE, BASIC, PRO, Enterpriseとあり (参照)、LITEはフリー。LITEは"connection stream"数が同時3本に制限される。"connection stream" とは、NTRIP server接続 (PUSH-In)、他NTRIPキャスタ接続 (PUSH-Out)、リレー (RELAY)、シリアル入力 (UART)、自動選択MP (NEARest)、TCP/IP接続 (RAW TCP/IP) を指すらしい (参照)。NTRIPクライアント数の制限はない。サポートOSはWindows 32/64bitとUbuntu 64bit。"SNIP Knowledge Base" と呼ぶサポート頁 (参照) が充実しており、RTKLIBの専用頁 (参照) まである ("RTK Lib" ではなく"RTKLIB" なんだけどね)。Linuxサポートが、Ubuntu 64bitのみというのが痛い。多分、ラズパイ上では動かないのではないかなあ (Raspbian 64bit対応してないし)。

補足: 調べると、ラズパイ用Ubuntu 64bitってあるのね (参照)。でも、"Ubuntu 64bit" って、x86バイナリだと思うので、さすがにARMでは動かないのでは。SNIPに限らず、商用ソフトって信頼性やサポートに問題なくても、一般に動作環境の制約が大きいのが問題。OSSの強みはその辺。(7:50追記)

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2017/11/28

QZSS概況: QZS-4 2017/11/27 8:00UTC頃 L1C/A信号停止, 22:00 UTC頃 再開 (PRN195)。2017/11/28 02:30 UTC頃 L6信号再開 (PRN195, 205)。

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測位技術振興会, G-RitZ Loggerの開発と公開配布について, 2017/11/27

国産Android GNSS RINEXロガー。ダウンロードはこちら。まだ、GalileoとBeiDouには対応していない様。RINEXを3.03に設定すると、βバージョン云々、の警告メッセージが表示される。なお、RINEX 2.11って正式にはQZSSに対応していないので、QZSS対応はローカル拡張ということになる。Geo++ RINEX Loggerに比較すると、スカイプロット表示に対応していて、状態が分かりやすい。P10でちょっと使ってみよう。

補足: Huawei P10でちょっと使ってみたけど、RINEX 3.03は、正常に出力されない (ヘッダだけ、あるいは最初のレコードだけしか出力されない)。RINEX 2.11では、(GLONASS, QZSSにチェックを入れたにも関わらず) GPSしか出力されないし、ドップラも出力されない。ということで、現状 (v0.0.1) は、まだかなり不安定な感じ。今後のバージョンアップに期待。(8:55追記)

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2017/11/27

昨日引用したブログ記事について、少しCLASの弁護だけ。まだサービス開始後2カ月くらいだし、過去実績がほぼない新しい技術なので、利用に関する知見が集まり、実際に「使い物になるか」評価が定まるには、まだ1年以上はかかるのではないか。それまでは暖かく見守る必要があると思う。

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2017/11/26

下のブログ記事 (2017/11/06, 07) から引用。コメントは控える。

> 国のお金を数百億円単位で投入した一大事業です.この国民のために計画されたサービスの性能が,国民不在で決定されることに違和感を
> 感じずにはいられません.まあ,RTKをうん十年やってきた立場からするとがっかりな精度です.高精度衛星測位の応用をやっている経験
> から数cmの精度を保証できない測位法は,50cm程度の精度しか要求されない分野での応用以外,道はありません.このような応用先って
> 意外とないのです.案の定,建設業界には落胆の声が広がり始めました.無責任な話をしていた人達は火消しが大変です.

> CLASの測位精度に関するユーザレポート等,統制が引かれているかの如く全く出てきません.ある場所で開催されたCLASのデモンストレー
> ションで,初めて私もCLASの測位結果を見ました.
> 私もあえてデモ風景に留めます.聞いてはいたものの,この測位結果には衝撃を受けました.恐らくSTATICモードでして,RMSEで水平方
> 向6cmと謳っている精度なのですが...確かに6cmといえば6cm,±6cmですね,誤差の大きさはもちろんですが,この独特の測位値の振
> る舞い,高精度測位のそれとは大きく異なるものです.これって高精度測位って言って良いものなのか.

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アンテナ担いでうん十年

ブログみつけた。「うん十年」とはこの世界での大先輩ぽいが中の人が誰かは知らない。CLASの記事が興味深い。CLAS性能については密かに評価中だが、結果はちゃんとした場所で発表したい。なお、CLASの精度仕様は、「RMSE」「±6cm」でななく、水平6cm以下、垂直12cm以下 (95%、静止) かつTTFF 60秒以下 (95%) 。(PS-QZSS-001 6.3, 6.7)

RTKの公称精度は1cm + 1ppm (HRMS)としている受信機が多いので、CLASの精度は20km基線RTKと同程度。といっても20km基線のRTKで1分で95%FIXさせるのは普通難しいので、精度仕様に比較して、CLASのTTFF仕様は相当に厳しいとは言える。CLAS性能の評価結果については三菱の発表以外でまだ見たことは無いが、今後QZSSの公式サイトで公開される。なおこの頁には「公開する性能評価項目」として「静止水平精度」と「静止垂直精度」しか書かれていないが、当然「TTFF」についても評価結果が掲載されるはずである。

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LHTC, ライトハウスの軌道時刻推定予測技術, 2017/11/20

とりあえず、リンク。

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QZSS概況: 2017/11/24 09:08 UTC頃、QZS-4 L6メッセージ観測 (PRN195, 205)。これも「世界初」のはず。受信機はこれ。内容はL6D, L6E共にCLAS。何度も書いている様に、IS-QZSSでは、L6EでCLASを流す規定は無い。試験サービス開始前とはいえ、このままでは受信機試験が出来ないので早急にL6Eで正規メッセージを流してほしい。

2017-11-24, 09:08:54 UTC, PRN195, L6D
1ACFFC1DC3A08040010007D3D004000FE0007F0200079FA408003FFF80FE00001F6737F0003F8003FC100FFE8EAFFFFF8000
000000003D9CE000FFFC000FF0203FFA7A0000FFFFF80FE00000F4F47FFFFBF00FE00000FFE8EA0003EFF000400001FFC9DD
FFFFEFC040000207FFA79FF00FE00000FE080FEF4F3FFFFF7F010000000FFE9E80003E7D01FC07F01FFD9CDFC07DFE000000
00007AF98000FC000000000000F4F48001FBF0001FC080FFEEE70203F7E0007FFF0003D7CE0407EFC0007F000007AB9C080F
FFFF80FE04000F5F4800007F0003FC10001EFBEAB70F6C72BA13C7DED5B974963B982331ECCD4437384140E87EBA3A7686C2

2017-11-24, 09:08:51 UTC, PRN205, L6E
1ACFFC1DCDA0F580020807F00000800003DBD2000010203F800400081F6F48000040FF00000800203D9D400001FFFC000000
0000F6F57F01FC0FF00000000003DDD3FC07F03FC00001FC000F7747FFE0007FFFFC0000007DDD1FC00001FFFFF01FC000F5
F5FFFFF8000000007F0203D1D5FBF80FA0807F01FC001F774FF01F80FF0003FFF0003DFD1FFF80FDFFFFFFE00000F8747FFE
03FFFFFFFFFF0007E1D1FFFFF03FC07FFFFC000F873FF01FC0FF01FFF7F0003E3CFFC07E03FC000FDFC000F7748001FC07F0
003F800003DBD1FC000FE000000200000F6F8A763D3F2CA226C1990B3D3401F93E467028369C6DFD62590D2A3A93AE06CFFF

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QZSS概況: 2017/11/24 04:06 UTC頃、QZS-4 LNAV観測 (PRN195)。「世界初」のはず。以下はu-blox M8Tによる。

J 3 2017 11 24  5  0  0 -.123592559248E-03  .613908923697E-11  .000000000000E+00
      .490000000000E+02 -.197187500000E+02  .262439503087E-08 -.371300159719E+00
     -.491738319397E-06  .747267757542E-01 -.789761543274E-05  .649299695396E+04
      .450000000000E+06 -.845640897751E-06 -.592723257714E+00  .316649675369E-07
      .706819277197E+00  .379468750000E+03 -.159005917040E+01 -.328120810406E-08
     -.535736601294E-10  .200000000000E+01  .197600000000E+04  .100000000000E+01
      .280000000000E+01  .620000000000E+02  .931322574615E-09  .817000000000E+03
      .447066000000E+06  .100000000000E+01

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2017/11/22

YouTube, 無人ロボット稲刈り機走る 衛星「みちびき」使い実験, 2017/11/22

QZSSによる農機制御実験。コンバインはクボタER467。運転席上前方にJavadのアンテナが設置されているので、補強はCLAS、受信機は三菱AQLOCではないかと思われる。運転席上方の白いアンテナはGPSコンパスか (京大 飯田先生の研究紹介)。

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2017/11/20

QZSS概況: QZS-4 2017/11/20 6:00-8:00 UTC L6信号再開 (PRN195, 205)。内容はNULL。QZS-3 L6E (PRN209) 変わらずCLAS。

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2017/11/18

Huawei P10で初めてQZS-1の信号 (PRN193) を捕捉。十分な信号強度のはずなのに捕捉してくれないことも多く、多分何らかの優先順位で追尾信号を決めているのでは、と思うのだが、その法則が分かっていない。

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2017/11/17

QZSS概況: 2017/11/17 2:00 UTC頃、QZS-4 L1C/A信号再開 (PRN195)。L6 (PRN195, 205) は停止中。

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2017/11/16

GPS World, Trimble expands CenterPoint RTX FAST in North America and Europe, November 15, 2017

Trimble CenterPoint RTX FASTサービスエリアが北米 (ケンタッキー, テネシー) と欧州 (スイス, スロベニア, 北イタリア, 東ポーランド 他) に拡張。CenterPoint RTX FASTの精度と初期化時間は4cm@1分、とのこと。サービスエリア地図。サービスエリアには、既にカナダの一部、フランス、ベルギー、オランダ、ルクセンブルグ、ドイツ、オーストリア、チェコ、アイルランド、南スウェーデンも含まれている。ただし、この頁では初期化時間は5分未満。サポート衛星はGPS, GLONASS, Galileo, BeiDou, QZSS (参照)。

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2017/11/15

QZSS概況: 2017/11/15 09:00 UTC頃、QZS-4 L1C/A信号停止 (PRN195)。

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2017/11/14

QZSS概況: 2017/11/14 07:00 UTC頃、QZS-4 L1C/A信号再開 (PRN195), L6信号も再開 (PRN 195, 205)。u-blox M8TでもQZS-4 (J03) L1C/A信号の受信を確認。

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QZSS概況: 2017/11/14 00:50 UTC頃、QZS-4の初L6信号 (PRN195, 205) を観測。「世界初」のはず。受信機はこれ。内容はNULL。01:20 UTC頃、信号停止。現在、非標準コードPRN198送信中。

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2017/11/13

CarWatch, 三菱電機、準天頂衛星「みちびき」を利用する自動運転も発表した「アドバンストソリューション2017」, 2017年11月10日

「センチメーター級測位補強サービスは日本だけでなく、海外でもサービスを行なうことを予定している。」とのこと。(新型) AQLOCの「まだモックアップ」の写真も。

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Huawei P10に、RTCM Converterをインストールし、NTRIP caster経由で、P10のGNSS生データをRTCM MSMで受信し、RTKNAVIで単独測位することに成功。GPSとGLONASSの、疑似距離、搬送波位相、ドップラ、C/N0については正常に出力されている様だ。ただしGalileo, BeiDou, QZSSのデータ、及び航法データは出力されない (RTCM Converterの説明書きではGalileoはサポートされている様だが)。以下では事前にNovAtel受信機から航法データを入力してから、NTRIPキャスタに接続してP10のデータを受信している。

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QZSS概況: QZS-4 L1C/A (PRN195) は11/5から止まったまま。ただし、時々非標準コードのPRN198が受かっており、QZS-4からの送信と思われる (ホントにQZS-4が送信しているかの確認は、パラボラアンテナが無いと難しい)

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S.Banville and F.V.Diggelen, Innovation: Precise positioning using raw GPS measurements from Android smartphones, GPS World, 2016

Androidスマホとraw dataによる高精度測位の評価。Galaxy S7 + Android N + GNSSLoggerを使ってデータを取得し、後処理で評価している。Galaxy S7のGNSSチップセットはP10と同じBroadcom BCM4774。スマホのGNSSチップは多くの場合、消費電力低減のため "duty cycling" と呼ぶ間欠駆動 (例えば、200ms信号追尾、800ms停止を繰り返す) を行っており連続的には搬送波を追尾しない。ただし、例外的に航法データデコード時には連続的に追尾するので、コールドスタート後数分は連続的な搬送波位相観測データが得られる。本実験では、このデータを後処理で評価し、センチメータ級の位置変動を計測できたとしている。なお、Nexus 9 tabletとAndroid7.1の組合せでは"duty cycling"が無効にされており、他のデバイスでも今後無効化オプションが追加される可能性がある。

ということで、P10でもAndroid 7.1 update待ちかな。GNSS受信機コレクターとしては、2周波GNSSチップセットBroadcom BCM47755を搭載したスマホが出たら、その前にまた買ってしまうかもしれない。

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Androidスマホ (Huawei P10) における、Google謹製GNSSLoggerのインストール方法。

(1) Chromeで https://github.com/google/gps-measurement-tools を開く。
(2) 頁最下部のDesktop versionをクリック。githubをdesktop表示に切り替える。
(3) 頁上部のreleasesタブをクリック。
(4) GnssLogger V 2.0.0.1 Releases - Downloads Gnsslogger.apkをクリック。APKファイルをダウンロード。
(5) インストール確認画面で「インストール」を選択。ここで事前に、設定 - セキュリティとプライバシー - その他の設定 - 提供元不明のアプリのインストールを許可する をONにしておく必要がある。インストール後、OFFに戻しておくことを推奨。

GNSSLoggerを起動し、Settings - Location, Measurements, Navigation Messages, GnssStauts, NmeaをONに設定。以下はベランダで受信した信号のC/N0グラフ表示。Androidのスクリーンショットは電源ボタンと音量下げるボタンの同時押しで。GPS, GLONASS, Galileo, BeiDou, QZSS、合わせて32衛星の信号が受かっていることが分かる。ただし、QZSSに関してはQZS-2 (PRN194) のみで、いまのところQZS-1 (PRN193) は一度も受かっていない。

概ね信号が全部受かることが分かって嬉しい。u-blox等に比較してC/N0が10dB近く低いし、搬送波測位で使えるかは未知数であるが、興味深いネタなので、RTKLIBのAndroid移植を考えようかと思っている。

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2017/11/12

ADI, 産業用慣性計測ユニット5製品 ADIS16470, ADIS16475/65, ADIS16477/67を発表, 2017年11月09日

ADIS16475/77のジャイロバイアス安定性が2度/H。6軸で$365@1000pcs、サンプル\5-6万と言ったところ。ようやくこのクラスのIMUが手頃な価格に。

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2017/11/11

Huawei P10来た。

AndroiTS GPS Testによれば、GPS, GLO, BDS, QZSまでは受かる様だ。QZSはQZS-2 (194)。GalileoやQZS-1 (193) は未確認。Galileoは受信できたという報告がチラホラ上がっているので多分OK。GNSSLoggerを入れてログ取ってみよう。

Google謹製GNSSLoggerのAPKファイルのインストール方法が良く分からないので、まずは、簡単にインストールできるGEO++ RINEX Loggerを使ってベランダで5分程データを取ってみた。GPS, GLONASS, BeiDouは問題なく受かるが、C/N0がかなり低い。LLIも多数立っている。QZSSは出力されないが、まだLogger側が対応してないのではないか。Galileoはまだ一度も受かっていない。明日はポールの先に貼りつけて屋根の上に上げてみるかな。

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rtklibexplorer, A first look at the new SwiftNav firmware, November 9, 2017

Piksi-multi F/W 1.2のRTK性能を、ublox M8TのRTKLIB-PPKと比較して評価している。”The Swift solution is re-acquiring after losing fix much more quickly than the RTKLIB solutions." とのこと。RTKLIBのRTKコードも最後の改良からもう7-8年は立っているので、さすがに古い感じ。どこかでスクラッチから書きかえたいなあ、とは思っている。

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トラ技, 全国でRTK測位基準局を特別開局!

おっと、次号トラ技関連企画でRTK基準局の開設プロジェクト始めたみたい。

> 編集部では,基準局にも移動局にもなるRTK GPSモジュール M8P(ユーブロックス製)を搭載した実験キットを開発中です.
> 移動局用のRTK GPSモジュール1台だけで,cm測位を実験できるように,全国の大学や高専,企業に基準局を設置する計
> 画も進めています.本プロジェクトにご興味いただける方は,ぜひ,参加をお申し込みください.

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T.Tominaga and N.Kubo, Adaptive estimation of measurment noise to improve the performance of GNSS single point positioning in dense urban environment, Journal of IPNTJ, 2017

富永 (兄) 君。Adapive EKFによるurban environmentでの単独測位性能向上。ちゃんとした論文だとは思うけど、"drastically reduces position and velocity errors" というのは少し盛りすぎな気が。Fig. 12と13は貴重なデータ。でも結論は "However, it is difficult to determine a noticeable correlation between the SNR and the actual measurement errors" とのこと。

ところでこの論文の実験、GN-87のraw data使っているみたいだけど、FURUNO binaryって仕様公開しないのだろうか。(以前、古野の人に聞いた時には、NDA結ばないと教えてくれないと言っていた様な。いまさら隠す必要もないと思うけど、サポート人件費の問題? それともパテント絡み? )

補足: NDAなしで公開してくれたら、RTKLIBでサポートするかも。(11:00追記)

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RTCM 10403.3, Differential GNSS (Global Navigation Satellite Systems) services - version 3, Octorber 7, 2016

遅らばせながら、RTCM 3.3をオンライン購入。$105也。改訂履歴を見ると、RTCM 3.2 with amendment 2 (Nov 7, 2013) からの変更点は、

(1) MT1-100 experimental messages 追加
(2) MT1042 BDS ephemeris 追加
(3) MT1046 Galileo I/NAV ephemeris 追加
(4) MT1101-1107 SBAS MSM追加

(1) はMT1-100が "New messages will be assigned to these numbers while in development." と規定されただけ。(2), (3), (4)はRTCM draftで定義されていたメッセージを正式に定義しただけ。ということで、RTCM 3.3対応のための、rtklib/src/rtcm3.c , rtcm3e.cの修正は微小。

また、Table 3.6-1 Assigned proprietary message typeが改訂されて、"4073 Mitsubishi Electric Corp" が追加された。これでやっとMT4073がRTCMの正式メッセージとなったことになる (3.2 amendment 2までは未定義)。なお、現在のところ、QZSS CLASが準拠しているRTCM MT4073 compact SSRは一企業のproprietary formatにすぎないし、三菱以外にサポートする受信機ベンダもない。たまにcompact SSRを "international standard" と誇大宣伝する発表や資料があるが、恥ずかしいのでやめた方が良いと思う。

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2017/11/10

Android Developers Blog, GNSS Analysis Tools from Google, October 30, 2017

Matlabなしで動くAPとしてリリース。Windows版の場合ここからGnssAnalysisWindowsV2.4.0..0.zipをダウンロードし、ZIP解凍して、for_redistribution下のMyAppInstaller_web.exeを実行するとインストーラが起動する。インストールではmatlabランタイムをダウンロードする様で、10分くらいはかかるので気長に待つ必要がある。

なお、入力のログデータ取得にはAndroid 7以降のスマホかタブレットが必要。ここに対応機種のリストがある。この中ではGoogleのPixel 2/2 XLが唯一QZSSをサポートしているが、航法データや搬送波位相が出力されないし、国内販売もない (参照)。ということで、QZSSには未対応だがHuawei P10を購入予定。

補足: P10で使われているGNSSチップセットはBroadcomのBCM4774 (参照)。BCM4774自身はGPS, GLONASS, Galileo, QZSS, BeiDou, SBASをサポートしている (参照) のでもしかするとP10でもQZSSが受かるかも。(12:40追記)

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ファン!ファン!JAXA!, 「みちびき」7つのカン違いに答えます。(前篇)
ファン!ファン!JAXA!, 「みちびき」7つのカン違いに答えます。(後篇)

mkitaさん、いつも楽しく分かりやすい記事ありがとうございます。

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Mitsubishi Electric, High-precision positioning GNSS receiver AQLOC

三菱 (新型) AQLOCカタログ。GPS/GNSSシンポの三菱の発表で確認したところによると、販売開始は「来年2月から3月」、販売予定価格は「100万円以下」とのこと。なお、現在QSSで貸し出し中のAQLOC (参照) とは仕様が異なるので注意。GPS L2P(Y), GPS/QZSS L5に対応していないし、アンテナも高性能のJAVAD GrAnt-G5Tから小型 (59 x 59 x 33mm) のものに変更されている。CLAS補強予定のGLONASS, Galileoにも対応していない。特にGPS L2P(Y) 使えないのは性能面で厳しそうな気がするが。あとアンテナの中身何だろう。知る限り市販のL6対応小型アンテナってAntcomしかないはずで、これは全体にC/N0低くて低仰角が厳しいので。普通のL1/L2アンテナを特別注文でLNA帯域をL6まで広げて使っている可能性もある。

同じ値段ならMSJの受信機の方がよい気がするがまだCLASに対応していない。CLASを使おうとすると今のところAQLOCがほぼ唯一。と言っても、少し待てば色々と出てくることは間違いない。

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QZSS, 北海道でみちびきを利用した農業用トラクターの自動走行実験を実施, 2017年10月30日

10/23のトラクター自動走行実験は, ヤンマー, クボタ, 井関農機は三菱AQLOCとCLAS, 北海道大学はMSJ受信機とMADOCAを使ったとのことの様だ。「みちびきの補強情報を利用した」ではなく、これはちゃんと「MADOCAを利用した」と明記してほしいところ。GPS/GNSSシンポのMSJの発表で確認したところによると、MADOCAの場合、10分程停止状態で初期化して走行開始したとのこと。(CLASの場合初期化60秒なので、即時スタート?) 今後の実験ではCLASとMADOCAの性能比較等をしてもらうと嬉しい。なお細かいが、記事中の「RTK法と同等の精度を実現する」というのは誇大宣伝。仕様や評価結果を見ても、RTKあるいはVRSと「同等の精度」を実現するのは困難というべき。(例えばCLASを公共測量に使うのは無理な訳で)

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2017/11/09

トラ技, 2018年1月号予告 [12月9日発売] 特集 地球大実験! ピタリ1cm新GPS誕生

「全人類完全追跡!」(笑)。乞うご期待。

u-blox NEO-M8Pの「トラ技オリジナル・キット開発中」とのこと。なお「キットを持ち帰れる実習セミナ」で講師をやることになってますが、記事は全然書いてません ...。

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InsideGNSS, China launches two BeiDou-3 satellites featuring accurate rubidium atomic clocks, November 8, 2017

先日打ち上げられたBeiDou-3衛星には、BeiDou-2衛星に比較して安定度10倍の改良型Rb原子時計が搭載されており、測位精度が数10mから2.5-5mに改善するとのこと。

測位衛星の搭載原子時計安定度については、例えばMontenbruck et al. 2017 Figure 1参照。fit interval 2Hを仮定してAllan deviation@3600sの値を見ると、概ねGPS IIR (Rb): 5×10-14, GPS IIF (Rb): 2×10-14, GLO (Cs): 1×10-13, GAL (PHM): 1.5×10-14, BDS: 6×10-14。なおQZSSはGPS IIFと同じExelitas社製RAFS (参照) を積んでいるのでIIFとほぼ同じ。BeiDou-2の時計安定度はGPS IIRとコンパラで、GPS IIFやGalileoとは大差がある。最近は軌道力学モデル改良や地上局拡張により各GNSS衛星の軌道決定・予報精度が上がってきたので、搭載時計安定度の、SIS-UREに対する相対的な寄与が大きくなりつつある。こう見ると、GLONASSのCs原子時計はさすがに旧式で安定度が見劣りする。多分新しいGLOANSS-Kで改良はしてくるとは思うが。

補足: GLONASS搭載原子時計の記事。最近打ち上げのGLONASS-Mでは安定度が改善されており、GLONASS-KからはCsに加えてRb原子時計も搭載している。また、PHMの研究開発もしていて、2018年打ち上げ予定のK2で軌道上試験をするらしい。搭載原子時計って測位衛星の最重要部品なので、各国、独自に研究開発を進めている様だ。ちなみに日本でもNICT (CRL) が過去搭載HMの研究開発をしていて (参照) QZSS搭載に向けて試作もされた (参照) が、いくつかの理由で搭載は断念した様だ。IRNSS (Navic) でも、導入したスイスSpectra Time社製原子時計の故障が原因で1A衛星が利用不能となっているし、安全保障上リスクを軽減するため、日本でも高精度搭載原子時計の研究開発を再開した方が良い様な気がする。(17:38追記)

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2017/11/07

Y. Hirata et al., Spatial and temporal characteristics of optimum precess noise value of tropospheric parameters for kinematic analysis of Global Navigation Satellite System (GNSS) sites in Japan, EPS, 2016

S.Kawamoto et al., First result from the GEONET real-time analysis system (REGARD): the case of the 2016 Kumamoto earthquakes, EPS, 2016

J.van den IJssel et al., Impact of Swarm GPS receiver updates on POD performance, EPS, 2016

S.Zhang et al., A sequential and partial ambiguity resolution strategy for improving the initialization performance of medium-baseline relative positioning, EPS, 2015

久しぶりにEPS覗いたのでついでに最近のめぼしい論文をリンク。後で読む。

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Y. Shoji et al., Comparison of shipborne GNSS-derived precipitable water vapor with radiosonde in the western North Pacific and in the seas adjacent to Japan, EPS, 2017

太平洋上を航行する船舶に設置したGNSS受信機によるPPP-PWV (可降水量) の解析と評価。各種QCを施すことにより、ゾンデ比較1.7mm RMSの精度を達成したとしている。衛星暦はJAXA MADOCA RT暦、解析はRTKLIB 2.4.2。

RT暦とキネマティックPPPでこれだけ精度が出るというのは結構驚き。まだ手法に改良の余地があり、観測データの有用性も考えると、実用化有望ではないかと思われる。筆頭筆者の気象研 小司さんからは丁寧なお礼のメールを頂いた。ありがとうございました。

補足: 船舶だと定点連続観測が難しいがブイなら容易。例えば、津波計、海底地殻変動観測基準点、洋上水蒸気観測を組合せて、MADOCA-PPPを実装した小型ブイを日本近海に多数配置するなんて応用は有望そうに見える。洋上ブイの場合、データの回収方法が常に問題になるが、PPPならデータ量を相当に圧縮できるので、小容量の衛星回線が使える。回線としてQZSS S帯を使えると綺麗なのだけど、こういう使い方は想定していないのだろうか (サービスエリア的には行けそうだけど、参照)。(11/9追記)

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2017/11/06

産経, 「世界津波の日」由来の地、広川で慰霊祭や訓練 内閣府は衛星活用の実証実験, 2017年11月6日

QZS-3 Q-ANPIを使った実験。業務要求水準書をみると「携帯電話等のユーザ端末に送受信可能な機能が搭載されることが望ましい」(4.6.3) とあるので、もともとは、安否情報をスマホ等のユーザ端末から衛星に直接送信することを前提としていたはずだが、(多分) これは技術的に困難ということで、最終的にWiFi等で専用端末に集約しそこから衛星に送信となった様だ。これだと、普通の衛星携帯電話でいいのではという気がしないこともない (衛星携帯電話なら他地点の安否情報受信もできるし)。

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Bloomberg, Broadcom plans $100 Billion Qualcomm deal to build chip colossus, November 4, 2017

BroadcomがQualcommを$100B (11兆円!!) で買収することを計画中? GNSSチップベンダランキングで、BroadcomとQualcommはそれぞれ2位と1位なので、買収完了するとダントツ1位となるが、どうなることやら。背景にはQualcommとAppleとのライセンス紛争が関係していそう。なお、Broadcomと言っても、昔のBroadcom Corp.は、2016年にAvagoに買収されて、新しいBroadcom Ltd.になっている (参照)。ついでに、Broadcomはm一つ、Qualcommはm二つなので注意。

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内田樹の研究室, 大学教育は生き延びられるのか?

基本的にGNSSの話題以外なるべくリンク貼らない様にしているのだけど。長いけど、一言では「日本の大学に未来はない」。

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QZSS概況。11/05 01:00 UTC頃、QZS-4 L1C/A信号停止。

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ICD GLONASS CDMA General, Edition 1.0, 2016
ICD GLONASS CDMA L1, Edition 1.0, 2016
ICD GLONASS CDMA L2, Edition 1.0, 2016
ICD GLONASS CDMA L3, Edition 1.0, 2016

GLONASS CDMA ICD英語版リリース。

現在、CDMA対応のGLONASS衛星で打ち上げ済みのものは、K1 x 2、M × 1 (701K 2011/02/26, 755 2014/06/14, 702K 2014/11/30)。ただし送信はL3試験信号のみ。この記事によると、CDMA L1, L2対応のGLONASS-K2衛星は、2018年に試験機、2019-2020年に量産機の打ち上げが予定されている。

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NASASpaceFlight.com, Long March 3B successfully returns with dual Beidou-3 mission, November 5, 2017

2017/11/05 11:45 UTC, 2機のBeiDou-3衛星 (Beidou-3M1, 3M2), 中国Xichang宇宙センタからLong March 3Bロケットで打ち上げ成功。BeiDou衛星としては、2016/06/12のBeiDou-2 G7衛星に引き続き、24及び25機目。軌道はMEO。BeiDou-3衛星としては打ち上げ順に、I (2015/03/30, C31), M x 2 (2015/07/25, C33, 34), I (2015/09/29, C32), M (2016/02/01, C35), M x 2 (2017/11/05)、で5回7機。次の打ち上げは、12月にBeiDou-3 MEO x 2機の予定。

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2017/11/03

毎日, 社説 日本版GPS本格運用へ 進産業を導くインフラに, 2017年11月3日

「センチメートル級の測位に必要な受信機は現在、安いものでも100万円近い」、って、現在QZSSのセンチメータ級測位補強対応の受信機で、買えるものってないはずだけど。相変わらず新聞の情報って...、という感じ。(CLASに対応したものはまだないが、MADOCAに対応したMSJの受信機が約100万円弱で販売開始しているとのこと。11/9修正)

補足: QZSSのセンチメータ級測位補強対応受信機で、現在手に入るものと言えば三菱の新型AQLOCのみのはず。受信機仕様によると、GPSとQZSSのL1C/A, L2Cに対応しているので「試験サービス」のCLAS測位補強情報を受信して「センチメータ級測位」が可能である。これはまだ販売はされていないが、評価用にQSSから無償貸し出しを受けることができる (参照)。販売開始時期や価格は不明だが、内容を見る限り100万円以下で出ることはないだろう。といっても、L6対応を発表している開発中の受信機は多いので、来年4月の正式サービス開始時にはある程度の数の受信機が揃うはずである。ちなみに、LHTCでも、CLASだけでなくMADOCA-PPPにも完全対応したL6受信機を開発中なので、興味をもたれた方は、こちらからお問い合わせを。(9:02追記)

再補足: 2017/11/08のGPS/GNSSシンポで三菱からAQLOCに関する発表および展示があった。現在、新型AQLOCより小型の新新型AQLOC (専用アンテナ付) を開発中で、発売開始は「来年2月から3月」、販売予定価格は「100万円以下」、とのことであった。販売開始されたら、入手して評価してみたい。なお確認するの忘れたが、評価用貸し出し対象の新型AQLOCは市販はしないのかもしれない。(外部アンテナだけでも3-40万円はするので、市販するとしてもとても100万円以下は無理だが) (11/9追記)

再々補足: MSJのL6対応の他周波マルチGNSS受信機は試作だけでなく、評価用に販売を開始している様だ (参照)。「... すでに約60台ほど出荷している。価格は現在100万円弱。」 (参照)。ただし、GPS/GNSSシンポの発表によると、CLASには未対応で、現在MADOCAのみ。先日のSIP次世代農林水産業創造技術 QSS主催の (11/10修正) のトラクタ自動走行実験もMADOCAを利用したとのこと (参照)。なお、三菱のAQLOCの発表ではこの実験にCLASを使ったと言っていた様な気がするので、CLASも併用したのかもしれない (この辺、事実確認が取れてないので、誰か整理頂けるとありがたい) (11/9追記)

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2017/11/01

QZSS概況。QZS-4 (J03) の初信号 (L1C/A PRN195) を確認。送信開始は2017/11/01 10:00 UTC頃。受信機はこれ。u-blox M8T (F/W 3.01) でも受信確認。

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〜2017/10/31


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