日記・備考録
Diary/Memorandum

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2013/09/01〜

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2013/08/27

JAXA, イプシロンロケット試験機による惑星分光観測衛星 (SPRINT-A) の打上中止について, 平成25年8月27日

X-19で打ち上げ中止。記者会見の内容読むとジャイロの角度異常を検出したらしい。ジャイロと言うと先月のProton-Mの打ち上げ失敗思い出すのだけど、まさか取り付けが反対とかは無いよね。

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2013/08/26

松浦, 宇宙開発の新潮流, 日経ビジネス

続き記事なのだけど、よく取材して書いている力作だと思う。池上さんのインタビューで、準天について、

> 運用上での最大の問題は、利用費用です。... (中略) ... 手をこまねいていると、東南アジアも無料のGPSで
> 十分となりかねません。2020年サービス開始では遅すぎます。打ち上げを前倒しし、すでに軌道上にある準
> 天頂衛星システムのテスト機である「みちびき」と合わせて最低の衛星3機を揃え、その実績データをもとに、
> 測位を使う社会システムにおける規格の標準化などで世界をリードすべきです。

と言っているところは、なるほどな、とは思った。BeiDouにしてもGalileoにしても、新しい事業に繋がるサービスを提案できている訳ではないので、よいアイデアがあれば準天が勝つ目が無い訳ではない。でも、問題はアイデアなんてそんな簡単に出ないことなんだよね。ましてや今の... (以下略)。

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S.Riley, First Experiences of using BeiDou in a multi-system GNSS receiver for preceision applications, May 15-17, 2013, China Satellite Navigation Conference, Wuhan, China

今年のCSNCでのTrimbleの発表らしいのだけど、マルチGNSS-RTKの性能評価についてまとめられている。BeiDou入れたRTKはまだ結果が少ないので貼っておく。

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3GPP, Digital cellular telecommunications system (phase 2+); Location Service (LCS); Mobile Station (MS) - Serving Mobile Location Centre (SMLC) Radio Resource LCS Protocol (RRLP), (3GPP TS 44.031 version 11.0.0 Release 11), 2012-10

3GPPによるA-GNSS規格らしいのだけど、後で調べるために貼っておく。ASN.1なんて懐かしい言葉が出てくる。しかし、3G-4G携帯の規格って膨大だなあ。スマホを始めとする携帯端末作るためには、これらの何%か何10%かは実装して、試験流さなければいけない訳で、開発コストが恐ろしい額になることが予想できる。

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前から.NETのクラスライブラリってVCLと良く似てるよねぇ、って思ってたのだけど、これ見ると開発指揮したのが同じ人だったのか。

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最近、RTKLIBのPPPを本格的な解析に使おうとされている方がいらっしゃる様で、重要な質問やご指摘を幾つか頂いている。確かにPPP、精度はそこそこだけど、解析速いし使いやすいので需要は多いのだろうとは思う。複数GNSS PPP対応とか、衛星PCVバグの修正とか、gradientパラメータの出力とか、コードバイアス補正をもう少しちゃんとやるとか、要処理リストはあるのだけど、正直、時間がない...。ということで、まずは次のメジャーパッチについても、もう少しお待ちください。

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2013/08/24

NEO-7P u-blox 7 GPS/GNSS module with Precise Point Positioning

u-bloxの公式頁では見つからないのだけどGPS/GLONASS/QZSS対応のNEO-7Pというモジュールが出ている様だ。6P後継だとするとrawが出るはずなのだけど、データシート見るとrawはGPSのみらしい。現在入手できるのかも不明。これ何か情報お持ちの方、教えてください。

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IPNTJ Summer School on GNSS (B-1 ~ B-5), August 19-24, Tokyo Univ. of Marine Science and Technology, Japan
IPNTJ Summer School on GNSS (B-6 ~ B-8), August 19-24, Tokyo Univ. of Marine Science and Technology, Japan

測位航法学会サマースクールの講義資料公開。といっても殆ど過去資料のコピペなのだけど。最近は資料や図表は全て英語で作る様にしているので、こういう時に手間がかからないで楽。受講者の背景知識がバラバラで内容のレベル設定が難しくて、多分これくらいだったらついてこれるかと思って作ったのだけど、ちょっと難しすぎだったという感じがしないこともない。

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2013/08/23

InsideGNSS, Galileo to Miss Another Launch Date as Tests Continue on FOC Satellite, August 20, 2013

9月に予定されていたGalileo FOC衛星2機の打ち上げが遅れ、ほぼ年内はなくなったと発表された。2014年末には、14ないし18機による"early service"を開始予定とされていたが、この遅延に伴いこの日程はかなり遅れる見込み。なお2機目の衛星も製造は完了し試験のため8/9にノルウェーESTECに搬入されている。

普通には最終試験に半年はかかるから、打ち上げは早くても来年春かという感じ。今のままだとearly service開始が2016年位かなあ。

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2013/08/21

H-K.Hung et al., Surface waves of the 2011 Tohoku earthquake: Observations of Taiwan's dense high-rate GPS network, JGR solid earth, 2012

東北沖地震の地震波を台湾のGPS基準点網210点の1Hzデータ使って捕えましたという論文。GPS解析に、なんとGpsToolsのキネマティックPPPを使ってくれている。暦はIGS軌道とCODE 5s時計。筆者のNational Cheng Kung Univ. Hungがちょうどサマースクールに参加していてreprint貰った。

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測位航法学会のサマースクール担当分完。
QZSSデモの前に急に雨が降り出すとか想定外もあったけど、まあうまく行ったかと。講義1コマとデモの運営を担当して頂いたJAXA殿、ありがとうございました。演習・デモのアシストしてくれた大学側スタッフにも深謝。

補足: 測位航法学会のfacebook。傘にJavadのGrAnt付けて雨の中を歩いているのはJAXAの吉川さん。(8/22追記)

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2013/08/20

測位航法学会のサマースクール担当1日目完。
英語でしゃべり続けるのがこんなに疲れるものだとは思わなかった。でも事前に考えなくてもとりあえず英語が出てくる様になってきたのは少しは進歩かな。

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2013/08/15

QZ-visionでQZ-tecが公開されている。色々と疑問があるのだけど、まず、「信号評価 (SIS-URE)」 ってどうやって計算しているのだろう。例えば以下は2011-07-04のつくば宇宙センタのデータのJ1 (みちびき) の値。これって実験結果報告の信号精度 (SIS-URE) とまるっきり値が合っていないのだけど。

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2013/08/14

現代ビジネス

週刊誌ネタなので真面目にコメントする意味もないのだけど、

> 「問題は、地震の本当の直前期には、我々はリアルタイムに警告を発せられないということなんです。
> なぜかというと、電子基準点を運用する国土地理院が、計測の2週間後にならないとデータを開示して
> くれないからです。...

って、Berneseでも何でも持ってきて自分で解析すればいいじゃん、とは思った。

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2013/08/13

GNSS Precise Point Positioning Workshop: Reaching Full Potential, June 12-14, 2013, Ottawa, Canada

6月のPPPワークショップの発表資料や写真が公開されている。

個人的に印象に残った発表はFugroのこれ。GalileoとBeiDouの軌道精度評価が含まれている。ここでもやっぱりBeiDou GEOは精度が出てない。なお、データはFugroの基準局網をGalileo, BeiDou対応に更新して使っているらしい。p.33のGPS only PPPとGPS+GLO+GAL+BDS PPPの比較を見れば、マルチGNSSの効果は明らか。特に収束時間。なおこれはまだPPP-ARは入っていないはず。ということで基準局網を除けば技術力にそんなに差はないはず、なんとか半周遅れ位で、とは思うのだけど、今のままではすぐに周回遅れにはなりそう。

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2013/08/12

O.Montenbruck and R.langley, [IGSMAIL-6810] GPS L2C/L5 CNAV Test Data Set, August 7, 2013

先日のGPS CNAV放送試験時のL2C/L5 CNAV航法データをMGEX基準局で受信したデータセットが公開されている。受信機はJAVAD Truumph Delta-G3THおよびNovAtel OEM6。形式は受信機raw, ダンプおよびRINEX NAV拡張。受信機側でのCNAVデコードはまだできない様でダンプおよびRINEX NAV拡張への変換は独自のツールを使ったと思われる。SIN0のデータ見てみるとGPSだけじゃなくQZSSのCNAVデータも出力されている。これ見るとQZSSのGGTO (というかGQTO) ってホントに0が入っているんだ、ということが分かる。ところで、ISCの意義は分かるけど、CNAVに入っているEOPとかreduced almanac, midi almanacっていったい誰が何のために使うの?

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宇科連原稿書いた。ネタあるからすぐ終わるかと思ったけど甘かった。結局12時間もかかってしまった。ということで休みなのに寝てない...。

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2013/08/11

36.5最高気温更新。

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2013/08/10

内閣府, 準天頂衛星システムの運用等事業に関する客観的評価の公表について, 平成25年6月28日
内閣府, 準天頂衛星システムの運用等事業 有識者委員会 議事録, 平成25年6月28日

準天頂衛星システムの運用等事業の民間事業者選定経過について公表されている。これによると、結局応札は準天頂衛星NECグループのみで、競札にならなかったことが分かる。技術審査委員会の講評を見ると提案に対し幾つかの課題が指摘されている。今後課題を一つ一つ解決していく必要があると思う。

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KickStarter, bladeRF -USB 3.0 Software Defined Radio

Kickstarter見てると面白そうなデバイスが多い。これはUSB 3.0対応SDRフロントエンド。12bit 40MspsでARM9 CPUとAltera Cyclone 4 FPGAが含まれている。送信機が入っているので、これ使うとそれこそスプーフィングデバイスすぐにでも作れそうだな。

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35.8度。ここ標高900mはあるのだけど。

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2013/08/08

GitHub, Swift Navigation

GitHubで公開されているSwift Navigation社のオープンソースコードを見ているのだけど、結構ちゃんとしたコードだなあ、というのが第一印象。相関器や航法アルゴリズムに関してはlibswiftnavというライブラリにまとまっていて、libswiftnav-pythonというpython bindingを使ったperegrineと呼ぶpythonによるSDR APも含まれている。PIKSI受信機用のgrabber APもあるのでPIKSIをSDR用RFフロントエンドとして使うこともできる様だ。ただやはりFPGA (Spartan-6) 用VHDLコードは公開されていないみたいで、受信機の中身をいじくり回したい人にとってはここがネックになると思う。まあ回路図等は公開されているので自分で0からVHDL書くという手はある。多分、QZSS用PRN追加やIMES対応なんかはSTM32のファームウェア変更で何とかなるのでは、と思う。RTKがホントに動くとは思っていないが、1台なら$500なので研究用受信機として試しに買ってみるのは良いかもしれない。

補足: リアルタイムの相関器はSwiftNAPと呼ぶSpartan-6 FPGAで実装。libswiftnavに含まれている相関器はSSE3で高速化したSDR用のもの。SDRの捕捉は普通にFFTWらしい。SwiftNAPは相関器とデジタルノッチフィルタで構成され"The correlators are flexible and fully programmable via a high-speed SPI register interface" とあるのでSwitNAP F/Wが公開されていなくても、結構自由に構成変えられる可能性が高い。(8/10追記)

Swift Navigation応援したいとは思うのだけど、事業としてみた場合どこに可能性があるのだろう、という気がしないことはない。FPGA使ってる限り性能・消費電力・コストでマスマーケット受信機に勝てる訳ないわけで。多周波やマルチGNSS対応に可能性がないことはないけど、やっぱり開発規模が大きくなりすぎちゃう訳で事業として成り立つか、というのは厳しいところ。新興中華ベンダに勝たなくちゃいけないしね。もともとコードをオープンソース化してクラウドでファンド集めなければいけないところに事業としての厳しさが表れている。やはり技術力を生かして特別なアルゴリズムを開発し、パテント化してIP売って儲けるという戦略しか無い気がするのだけど。

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2013/08/07

Swift Navigation Inc., Piksi: The RTK GPS Receiver

今話題のオープンソースRTK受信機。といってもまだRTKが動いている訳ではなさそう。計画見ると今年9月から2カ月半 (!) でRTK実装。データシート見るとMAX2769+Spartan-6+STM32F4。RF 1CHみたいだからGPSとGLONASS同時に受からない訳で、外付アンテナ付けたとしても実用的な性能が出るかは疑問。あと、RTK結構処理重たいのでSTM32で足りるか。少なくとも50Hzは無理。そもそもその前に受信機としてホントに動くの? ということで、普通の人はu-blox LEA-8Tを待ってAndroid版RTKLIBの組み合わせてどうぞ。

ところで、Kickstarterって何? って調べたら所謂「クラウドファンディング」か。資金集めのためにどうしても誇大宣伝気味になるわね。でもこれ製品出荷できなかった場合、ファンドは返金されるの?

補足: Swift Navigationのロゴがカッコいいなあ。このTシャツだけでいいから欲しいのだけど。(18:15追記)

再補足: 噂のLEA-8Tは一応RTKLIBでサポート予定。と言ってもバイナリプロトコル変わるはずだから改修が必要。何時出るのか不明なのだけど、評価したいので誰かサンプル入手できたら貸して下さい。(18:55追記)

再々補足: Pledge $25 or MoreでSwift Navigation Logo T-shirtだけ貰えるみたい。(8/8追記)

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2013/08/05

matplotlibが強力で使いやすいので、RTKLIB python bindingというのを追加予定なのだけど何時になることやら。その前にとりあえず測位プログラマ向けのAPI Reference Manual書かなくちゃ。

ついでなので貼っておく。Pythonインタプリタの拡張と埋め込み

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対応しきれていないのだけど、RTKLIB 2.4.2について結構細かいバグの指摘を貰っている (参照)。Support Infoに入れていないマイナーバグも入れるともう何件か。GITHUBのISSUE LISTもさらに何件か残件が。これも利用者が増えてきたということであろう。先月も約6,000ダウンロードでペース落ちていないし (参照)。

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2013/08/01

UPI.com, 'Spoofing' attack test takes over ship's GPS navigation at sea, July 31, 2013

船を使ったGPSスプーフィング実験。ブリーフケースサイズのスプーフィングデバイスを使って、船の航法システムを乗っ取ることに成功したらしい。使った船は地中海航行中の$8000万のプライベートヨットとのこと。

高い船だからさすがに慣性航法装置付いているだろうに、と思うのだけど、最近はGPS航法装置のみなのかも。この手の実験は違法電波を出力しなければいけないので普通は実験自体が難しい。そのために研究が進んでいない面もあると思う。その点、船を使うというのはうまいやり方。でも例えば日本の電波法って領域外の船には適用されないんですかね。

種子島でイベントやるくらいなら、無人島借りてこんな実験やった方がよっぽど... (以下略)。

補足: InsideGNSSに細かい記事が出た。"White Rose of Drachs"というクルーザーらしいけど、凄い船だな。重要な実験と位置付けている人が多い様。問題は、spoofing自体は非常に簡単だけど本質的な対策は相当に難しいという点。GNSSがインフラとして重要度を増していくにつれ、vulnerability対策研究の価値が上がっていると思う。しかし日本でまともな研究やっている人が少ないのはいつもの通り。種子島... (以下略)。(8/2追記)

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〜2013/07/31


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