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RTKLIB: サポート情報
もう不具合見つけた。少し古いデータの基線解析で精密暦使おうとすると発生します。とりあえずパッチはソースプログラムのみ、パッチが少し溜まったらバイナリも更新するかもしれません。
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昨日のログを見ると、RTKLIB 2.2.0は既に50件以上ダウンロード頂いた様である。大変有難いことである。フィードバックを頂くともしかすると次の版に入るかもしれません。
マニュアルは最初英語で書く予定だったのだけどそうしたらまたリリースが何時になるか分からないので日本語にした。実はGT0.6.4も本体はほぼ試験が終わっているのだけど、マニュアルを英語に直すのを始めてしまってその途中で止まっている。2月に入ると色々忙しくなりそうなので、早くこれも区切りをつけたい。
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RTKLIB: RTK-GPS用プログラムライブラリ
RTKLIB ver.2.2.0を一般公開します。ライセンスはGPLv3としますので、自由に利用・配布・販売等して頂いてかまいません。サポートは電子メールで行いますが必ずしも迅速な回答はできないかもしれないことをこ了承下さい。
補足: RTCM 2 and 3 対応は2.3.0ではなく2.2.1で入れる予定。コマンドライン版ストリームサーバstr2strはcygwin上でnon-block
connectがうまく動かなくて時間切れで本版では未サポート。これも2.2.1で入れたい。(15:20追記)
コマンドライン版ストリームサーバは組み込みLinux上で動かすことを主な目的としている。これができれば簡単にGPS受信機用通信アダプタが出来るので。(1/31追記)
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ION GNSS Video, ION GNSS 2008 Video from
panel Discussion Sessions
ION GNSS 2008のビデオが公開されている。基本的に有料だが一部は無料で見ることができる。なおION参加者でReg
IDがあれば全部無料で見られる様だ。ちょっと長いのだけど参加していないセッションのビデオを英語のヒアリング強化も兼ねて見てみようかな。
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JPGU Meeting 2009, 2009/5/16-21, 幕張メッセ国際会議場
連合大会の原稿締め切りがもうすぐ。忘れないように貼っておく。たぶんRTKLIBの紹介と応用例について出す予定。来年度のポジションが流動的なので出すかどうかまだ未定だがION
GNSS2009も忘れないようにはっておく。アブスト締め切り3/13。
BS-2 最近のGPS技術の発展と利用の拡大、電子情報通信学会2009年総合大会, 2009/3/17-20, 愛媛大
春の電子情報通信学会のGPS特別セッション。誘われていて、出すつもりで用意してたのだけどRTKLIBのデバッグで手一杯で結局原稿が間に合いませんでした。すいません。
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RTK基準局、データ取得やソフトウェアの開発用に継続的に屋根の上に設置しているNovAtelの2周波GPSアンテナ (GPS-702-GG) が死んでしまった。ここ一ヶ月くらいどうも全般に受信レベルが低くどこかのコネクタが緩んでいるのかと思っていたのだが、昨日あたりからL1だけ正常に追尾できなくなってきて今朝は完全に受信できなくなった。一応コネクタやケーブル、設置状況をチェックしたが問題ない様なのでアンテナのL1 LNAが何らかの原因で死んだ可能性が高い。屋根の上のアンテナをもう一台のGPS-702-GGに交換して、修理に出すことにする。いくらかかるか結構痛い出費である。
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昨日からwww.igs-ip.netに接続して連続的にSUWN0局のリアルタイムデータを取得しているのだが、途中でNo mountpoint errorが出て止まってしまった。何らかの原因でNtrip Server - Ntrip Caster 間の接続が一時的に切れたらしい。こういうことがあるので何らかのリトライ機能をつける必要がありそう。(Caster - Clientの再接続機能は入れたがサーバエラー対応は入っていない)
補足: 正確に書けばNtrip casterのデータ送信が止まって、Ntrip clientのinactive timeout機能が働いて自動切断-再接続が動いたのだけど、Ntrip casterがno mountpointエラーを返したのでそこでエラー停止したということ。少なくともBKG Standard Ntrip casterはNtrip serverが接続していないストリームデータを要求するとno mountpoint エラーを返す。従って一時的にNtrip server (receiver) - Ntrip Caster間の接続が切れたと思われる。手動で再接続したら繋がったので一時的な問題だったと思われる。連続運転すると色々と問題が現れて面白い。実はこの記事は新宿に向かう特急あずさの車内でPCにubloxを繋げてRTKLIB 2.2.0の動作試験をしながら書いている。Zi10によれば今、高尾あたり。通信リンクの自動再接続も問題なく働いているしとりあえずは順調。(8:46追記)
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GNSS Data Center NTRIP User Registration
for Ntrip Broadcasters EUREF-IP and/or IGS-IP
BKG GNSS data centerのNtrip Broadcasterに登録してUser
IDを貰った。これでリアルタイムIGS局のデータを取得できることになった。ためしに韓国のSUWN0局のデータをRTKLIB
2.2.0のSTRSVRで受信してみた。正常に受信できている様に見える。でも中身がRTCM
3.0なのでまだ使えない。次にRTCM 3.0 のデコーダを書かなければいけない。まだ先は長い。
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記念すべき初の (リアルタイム) RTK-GPS解。構成はローバ: GPS702 - OEMV - RTKNAVI - Emobile on Vaio TZ。基準局: GPS702 - OEMV - STRSVR - BKG Standard Ntrip Broadcaster on ST-100。RTKLIB ver. 2.2.0。20Hzで測位させて殆どデータ落ちは起こっていない。com0com経由でZenrin Zi10に地図出力させたのでRTKカーナビということになる。でもVaio TZは大きすぎてダッシュボードの上に載らない。Vaio type Pはちゃんと載るであろうか。
補足: 右はホームセンタの駐車場での軌跡。右端で10分程停車している。上空視界の良い所では当然ながらcm精度が出ている様だ。(21:40追記)
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覚書: RTKLIB 2.2.0の後処理長基線解の評価結果を貼っておく。F2解は2007/1/1の値を使っているので少しバイアスがあるかも。
Rover Station |
Reference Station |
Baseline Length |
Fixing Ratio |
Bias Error (cm) | Std Dev (cm) | RMS Error (cm) | Graph | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
E | N | U | E | N | U | E | N | U | |||||
2110 つくば1 | 3023 千葉市川 | 50.6 km | 100.0% | -0.3 | 0.2 | -1.0 | 0.5 | 0.7 | 1.7 | 0.6 | 0.7 | 2.0 | graph |
2110 つくば1 | 0586 塩原 | 100.2 km | 99.5% | 0.1 | 0.3 | 2.5 | 0.6 | 0.9 | 2.4 | 0.6 | 1.0 | 3.5 | graph |
2110 つくば1 | 0562 福島川内 | 150.8 km | 99.3% | 0.0 | 0.3 | 3.5 | 0.5 | 0.7 | 2.0 | 0.5 | 0.8 | 4.0 | graph |
2110 つくば1 | 0241 大潟 | 200.4 km | 96.8% | -0.0 | -0.3 | 1.7 | 0.8 | 1.1 | 2.7 | 1.2 | 1.1 | 3.2 | graph |
2110 つくば1 | 0601 御蔵島 | 250.3 km | 99.8% | 3.1 | -3.9 | 0.8 | 0.6 | 1.0 | 2.3 | 3.2 | 4.0 | 2.4 | graph |
2110 つくば1 | 0174 鳴子 | 300.0 km | 98.6% | 5.0 | -1.5 | 9.8 | 0.6 | 1.2 | 2.8 | 5.1 | 1.9 | 10.2 | graph |
2110 つくば1 | 0579 鯖江 | 351.9 km | 99.6% | -1.5 | 1.1 | 2.1 | 1.0 | 1.1 | 3.3 | 1.8 | 1.5 | 3.9 | graph |
2110 つくば1 | 0324 大津2 | 400.6 km | 97.3% | -0.5 | 1.3 | 1.1 | 1.2 | 1.0 | 3.2 | 1.3 | 1.6 | 3.4 | graph |
2110 つくば1 | 0905 岩泉3 | 450.6 km | 94.6% | 0.9 | -0.3 | 2.2 | 0.8 | 1.4 | 3.0 | 1.2 | 1.4 | 3.7 | graph |
2110 つくば1 | 0369 和歌山 | 500.4 km | 99.0% | -0.5 | 0.3 | 0.2 | 1.2 | 1.0 | 3.6 | 1.3 | 1.1 | 3.6 | graph |
2110 つくば1 | 0837 姶良 | 995.6 km | 85.2% | -1.1 | 4.1 | -1.3 | 2.7 | 2.2 | 7.9 | 2.9 | 4.6 | 8.0 | graph |
補足: RTKLIB 2.2.0のGUI版基線解析プログラムRTKPOSTにはバッチ解析モードがない。 これは長期や多数局解析を行う際にとても不便。次のバージョンではバッチ解析機能を付けよう。(10:00追記)
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RTKLIB 2.2.0 リアルタイムAPにSBAS補正を組みこんで機能的には完了。ソースを仮凍結して試験中。昨日から連続運転で評価しているのだけど、MSAS補正精度が以前評価した時より悪くなっている気がする。これは気のせい?
リアルタイム測位APは良く考えたらRTK受信機のベースバンド部F/Wを開発しているのとほとんど変わらない。一般的なRTK受信機の機能と比較して不足している点はRAIM, RTCM DGPSくらいか。socket、termioとpthreadが動けばどんなCPUにでも移植は容易なので、そのうちiphoneかgoogle phone (Android) に移植して動かしてみようか。(H/W浮動小数点のないCPUはちょっと厳しいが)
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ちょっと気が早いが、RTKLIB 2.3.0の予定は、RTCM
2 and 3対応、Dynamicsモデル、INS複合航法、長基線RTK改良
(PCV、潮汐、phase windup)、Ntripキャスタ。最後の項は、BKG
Standard Ntrip Broadcasterの実装がとてもレイテンシが大きいので
(負荷をかけないでも最大1-2 sも遅れる) なんとかしたいと思って。
ついでにRTKLIB 2.4.0の予定は、GLONASS/Galileo/QZSS対応、RINEX
3.0対応、ネットワーク解対応、くらい。まあ予定は未定だけれど。
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A.Dempster, QZSS's Indoor Messaging System, GNSS Friend
or Foe?, Inside GNSS, 2009
Inside GNSSの最新号に、JAXAの計画しているGPS互換信号を使った屋内向け測位メッセージングシステムIMESについての評価記事が掲載されている。なお"Foe"は敵の意。内容は読んで頂くのがよいので特に紹介しないが、かなり冷静な技術的評価の様には思う。
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東京に出たついでに話題のVaio type Pを触ってきた。キーボードは全然OK。画面の文字の小ささも個人的にはOK。ただスティックポイントの操作には慣れが必要。ホントはEmobile内蔵モデルが出るのを待ちたいところだが、実は衝動買いで既に注文してしまった...。早く来ないかな。
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goGPS, Laboratorio di Geomatica - e@Lab!
伊 Politecnico di MilanoでのRTK-GPS研究サイト。goGPSと呼ぶRTK-GPSソフトを開発して低価格1周波受信機をつかって評価をしている。IS-GPS/GNSSの論文を見てublox-5について問い合わせを頂いて知った。goGPSはオープンソースとして配布予定とのこと。世界中には似たようなことをしている人もいるものである。
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Inside GNSS, China Aerospace Official Says Compass/Beidou
Will Be Complete by 2015, January 19, 2009
中国が2015年までにCompass/Beidouを完成 (30+
衛星) させると公式表明したとのこと。また来年末までに10機の衛星を打ち上げる計画。
何度も書いているが空に百数十機の測位衛星がひしめく時代がもうすぐやってくる。これは常に30〜40機以上の衛星が同時に見えるということで測位衛星技術の点では発想の転換が求められるだろう。
50衛星位見えるとどんな感じになるかやってみた。もちろんこれはちょっとしたジョークである。
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昨日の補足。精密暦対応で一番面倒なのは衛星アンテナオフセット補正であるが、RTKLIB
2.2.0ではigs05.atxから衛星アンテナオフセットを読み込んでz座標だけ補正した。Block
IIA衛星にはx座標オフセット約28cmあるがこれを落とすためには衛星姿勢
(yaw角) を計算しないといけない。衛星姿勢を求めるためには太陽位置を計算しなければいけないがこれはちょっと大変。地表だとオフナディア角は14°以下なのでx座標28cmの測距への寄与は28×sin(14°)=6.8cm。1000km基線解に対する影響は、概ね6.8×1000/20000=3.4mm以下。ということでほぼ無視して良いだろうと手を抜いている。
IGSも最初から衛星重心ではなくアンテナ位相中心で座標を送ってくれるとテーブルを引いたりする必要がなく使いやすいのだけど。IGSが必ずしも利用者のことを考えてプロダクト設計をしていない一つの例である。
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RTKLIB 2.2.0に精密暦の対応を追加したので長基線の基線解析をしてみた。2008/8/15。電子基準点2110-03692。 基線長500.4km。電離層と対流圏は推定。基準局をF2解に固定し解をF2解と比較している。左: 精密暦 (IGS Final), 右: 放送暦。思ったより差が出ない。もうちょっと良くなるかと思ったのだが。これは放送暦品質がずいぶん良くなっているのも影響しているかもしれない。
補足: 1000km基線だとさすがに差が出る。2110-0837。精密暦 vs 放送暦。1000km基線だとPPPの方が良い感じである。PPPとのモデル差は、潮汐+phase
windup+衛星アンテナオフセットX成分。ただ、今のままでも準リアルタイムでIGU予報値を使って500km基線で十分実用になりそう。(17:40追記)
やはり精密暦は有用。条件が良ければ300km基線でこれくらい性能が出る。一見すると10km基線と変わらない。ただ長基線では大気状態に鋭敏で長期で安定して精度を出すのは難しい様だ。
(22:53追記)
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RTKLIB 2.2.0のヘッダファイルrtklib.h (1/17現在、受信機依存部は別ヘッダファイル)。ずいぶんと機能が増えてしまった。このバージョンからrtkpos() はコールバック関数を渡すのはやめてrtk_t 構造体を持ち回りするようにした (やっぱり使いにくいので)。
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RTKLIB 2.2.0のAP集。
左上からRTKNAVI (リアルタイム測位)、STRSVR
(ストリームサーバ, Ntripサーバ/クライアント付)、RTKCONV
(受信機バイナリRINEX変換)、RTKPOST (後処理基線解析)、NTRIP
Source Table Browser、RTKPLOT (観測データ/測位解プロット)。開発概ね完了。なんとか1月中にリリースしたい。
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覚書: NovAtel OEMVのWindows USBドライバ (4.0.0.2112) では、SetCommConfig() 関数が必ずエラー終了 (87 = ERROR_INVALID_PARAMETER) する。GetDefaultCommConfig()で取得したCOMMCONFIG値を設定してもエラーとなるので、これはドライバのバグであると思われる。今まで戻り値を無視していたので気付かなかった。対応としては戻り値を無視するしかない。BKG Ntrip ServerでNovAtelのUSB入力ができない理由はこれであると思われる。NovAtelのドライバはWindows 64bitにもちゃんと対応していない (署名が含まれていないので正常に組み込めない。しかたないのでWindows起動時にドライバ署名を無効にするようにして対応)。あと、よくブルースクリーンを出す。全般にNovAtelのソフトの品質はかなりいい加減である。
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Y.Ohta et al., Coseismic fault model of the 2008 Iwate-Miyagi
Nairiku earthquake deduced by a dense GPS
network, Earth, Planets and Space, 2008
GEONETデータとGT0.6.3のキネマティックPPPで岩手宮城内陸地震の断層モデルを解析した事例。東北大太田さんから論文を送って頂いた。有難うございました。
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NovAtelとRTK-AP on Vaio via Emobile+Ntripを車に載せて少しドライブ。NMEAをcom0com経由でZenrin Zi 10に出力させて、地図表示させたのだけど、マップマッチングなしでちゃんと道路上を走るのはまあまあ。10Hzで測位させたのだけどシリアルのwriteが非ブロックになっていないせいで、相当にデータ落ちする。しかたないのでシリアルwrite用スレッドを別に起こす様に改良。実際に実装して動かしてみると色々と問題が出てくるものである。
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Spaceflight Now, Worldwide Launch schedule
伸び伸びになっていたGPS Block IIR-M 7号機の打ち上げ日程が3/24
08:34-08:49に確定した様だ。これはL5デモペイロードが載っている衛星である。Delta-2なので失敗確率は低いと思うが、Block
IIFの日程が遅れているのでもし失敗すると結構深刻な事態になる可能性がある。
J.Ray, [IGSMAIL-5874]: status of IGS Ultra-rapid
products, 02 Jan, 2009
色々な改善により2007年終わりからIGUの品質が劇的に良くなった、とのこと。このメールによると予報値初期6hrのweighted
1-D RMS residualで24+-6mm (Helmert変換後)。ただしEOP予測、特にUT1の限界からZ軸周りの回転オフセットが+-35mmに達するらしい。IGUの精度向上についてはJ.Ray
et al.のAGU2008ポスターのグラフが分かりやすい。1-D
RMS residualというのがあんまり良く分からないのだが、ユーザの視線方向
(LOS) に投影した誤差ということ?
実際に精度はどれくらいなのか確かめてみた。2008/10/1〜7。IGU predicted-6hr。IGS Final比較。3D-RMS平均で7.93cm、Radial RMS平均で1.38cm。これくらいなら長基線RTKに使うには十分だろう。ただし、リアルタイムPPP用には自分で時計推定をしなければいけない。
補足: 次のテーマとして、Ntrip配信しているリアルタイムIGS局データを使った衛星時計推定とIGUを組み合わせたリアルタイムPPPの評価を考えている。既にいくつか研究は出ているし商用のGDGPSとどこまで差があるのかとも思うが、自分で評価することに少しは意義があるだろう。出来ればPPP-ARを入れたいのだがどこまでできるか。日本付近のリアルタイムIGS局が少ないのがちょっと問題。あと評価用に日本でもNtrip配信するGPS局が増えると良いのだけど。(18:22追記)
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RTK APのほぼ完成版。20Hzで測位させて、かなり頻繁に画面更新してもCPU負荷は3%位までしか上がらない。そろそろRTKLIB 2.2.0もまとめに入らなければいけない。
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VAIO type P いいなあ。約600gで4.5hr駆動。XPへのダウングレードはできるのかな。もし可能で、Emobile内蔵モデルが出れば買ってしまうかもしれない。
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やっとリアルタイム測位APの構築が上手くいった。しかし長かった。思い返してみると2007年2月に開発開始したAPなので足掛け2年近く実装にかかっていることになる。これでやっとホントの意味でRTK-GPSになった。
なお基準局はNtrip-Emobile-経由で繋いでいる。左下のAgeが基準局とローバの時刻差。やはり少しレイテンシが大きい。これから実環境で移動体RTK-GPS性能評価の予定。
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E-GVAP: The EUMETNET GPS water vapour programme
Inside GNSSの記事で知ったEUMETNET (The Network of European
Meteorological Service) の準リアルタイムGPS可降水量プロジェクトE-GVAPのサイト。昨年11/6にコペンハーゲンで開催されたE-GVAP Workshopの資料が分かりやすい。既にGPS観測点 800局程度のルーチン解析で準リアルタイムGPS水蒸気量
(IWV:積分水蒸気量と呼んでいる。PWVとほぼ同義)
を生成しているらしい。
解析戦略は解析センタ毎に異なる。そのうちGFZのEPOS-PPP解ではGFZ
Ultra-Rapid軌道とIGS hourlyデータ、独国内サイトデータを入力にしていったん衛星軌道と時計を決め直してから、PPPでZTDとGradientを決定している。解析時間はLinux
PCで軌道/時計再決定に6-8分、220局のPPPで5分以内とある。またGOPのBernese-ネットワーク解についても紹介がある。整数バイアス決定の有無でZTDに1mmの差がある、とある。ZTD推定にPPP解がいいかネットワーク解がいいかという比較は利害得失があって結構微妙なところだが参考にはなる。
今だとNtripでリアルタイムデータを配信するGPS局が増えたので、衛星軌道はIGS
Ultra Rapidに固定して衛星時計、局座標、ZTDを全部リアルタイムで推定してしまうという解析戦略もあり得る様に思う
(精度が出るかは評価してみないと分らないが、戦略としては多分一番単純)。
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G.Blewitt, Fixed point theorems of GPS carrier phase
ambiguity resolution and their application
to massive network processing: Ambizap, Journal of Geophysical Research Solid Earth,
2008
BlewittのAmbizapの論文がやっとJGRに掲載された。$9也。PPP解を入力にして多数局ネットワーク解の整数バイアス決定
(AR) の計算量を劇的に低減する手法。2000局ネットワーク解のARを普通のPCで2.5hで実行可能としている。図にフローチャートがあるが手順は相当に複雑である。従来型AR
(bootstrapping AR) の計算量がO(n^4)としているのだけど、これって本当?
補足: GEONET全局のBernese 5.0 基線解析解とGIPSY-PPP+Ambizap解の対決というのを見てみたいなあ。 to 国土地理院さん。 (17:42追記)
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年末年始は、引き続きRTKLIB 2.2.0の通信ライブラリの再構築と評価、リアルタイム測位APの開発をずっとやっていた。それなりに進捗はあったのではないかと思う。最初は2.1.0からbug fixだけした2.1.1を一般公開しようと思っていたのだが、結局色々と機能追加した2.2.0を公開することになりそう。今のところ、2.1.0から2.2.0への変更は、精密暦対応、NTRIPを含めた通信ライブラリと関連AP追加、リアルタイム測位AP追加の予定。
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新年あけましておめでとうございます。今年もご愛顧よろしくお願い申し上げます。
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