日記・備考録 |
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あんまりネタがないので少し古い記事。
松浦, もしGPS衛星が破壊されたら 中国の衛星破壊実験で考える最悪のシナリオ, nikkei BP net, 2007/2/21
松浦氏らしくない手抜き記事だなあと思ったら、結構コメントで酷評されている。事実誤認が多いし自前測位衛星システムの必要性についても説得力は薄い。でも社会インフラにおける衛星測位技術の位置づけや国産測位衛星の意義を考えてみるきっかけにはなるのではと思う。ところでこの連載記事の第14回を読むと
> インドは独自にGPS類似の測位衛星システムを開発しようとしていましたが、ロシアが運用
> 中の測位衛星システム「GLONASS」に参加することにして、自主開発をうち切ったのです。
とある。Galileoが遅れそうなので当面はGLONASSの存在価値が相対的に大きくなっていくかもしれない。複数のGNSSを使ったハイブリッド測位システムは技術的に難しい点が多いが、今後の多GNSS時代を考えると今のうちにきちんと技術開発をしておく価値がある。ということで大変ですけどY君頑張りましょう。
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SANE向け論文原稿作成。でももう6月も終わり、最近時間が過ぎるのが速い。
C.Mark, IGSMAIL-5616, Announcing A Call for Participation
in the IGS Real-time Pilot Project, 26 Jun 2007
IGSのリアルタイムパイロットプロジェクト。3年程度かけてIGSのリアルタイムプロダクト実証をやろうとしている様だ。ただリンク先の資料を見ると、リアルタイムPPPで使えるIGSプロダクトがNTRIPを使ってインターネット配信される様になるにはまだ時間がかかりそうだ。IGS
ACの解析パッケージは未だバッチ処理主体だからリアルタイム化は簡単ではないだろうとも思う。
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第36回国土地理院技術研究発表会報告
5/31に開催された上記発表会資料がupされている。無線LAN測位の話が面白かった。現行GPS測位の最も大きな制約は電波が届かない所で測位できない点なのだが、屋内では今のところ良い代替策は存在しないに等しい。さて将来的にはシームレスな高精度測位技術というのは実現されるのだろうか。
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NBonline, コンピュータがテーブルに化ける MSのテーブルトップ型PC「Surface」が拓く未来とは?, 2007/06/12
以前紹介したJ.Hanのマルチタッチディスプレイの製品版という感じ。結構革新的なUIだと思うし色々な所で使われる様になる可能性は高いのではと思う。でもAppleのiPhoneのUIともよく似ているし、パテント問題は大丈夫なのかなあ。
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VAIOにWindows XPを載せ代えるのはやめ、受信機をUSBではなくシリアルで繋ぐことにした。でも手持ちのUSB-RS232C変換アダプタは全てVista未対応。ということでVista対応のアダプタを買ってきた。でもシリアルで繋ぐと、シリアルマウスに誤認識されたり (参考情報)、ブルースクリーンが出たりなかなか安定しない。やっとデータ取得できる様になってきたので、試験を兼ねてまた近所をドライブしてとった後処理基線解。これから、ジャイロ、車速パルス、webカメラで同時データ取得して色々と解析する予定。できればジャイロや車速パルスの精度評価用に、スリップが殆ど発生しないような可視条件が良いコースを何度も周回してデータを取りたいのだが、一般道路では難しいかもしれない。
基線解 (ローバ: NovAtel OEMV-3+GPS-702GG,
基準局 : 同左, 屋根の上)
ところで、MEMSベースのIMUでもちゃんとしたの (例えばXSens) は高いので、とりあえずGPS-M1ZZを使う予定。車なのでジャイロは1軸でいいし、どうせ加速度計はまともに使えないだろうし、まずは色々と評価してみたい。しかし絶対方位を取るためにはやはりGPSを2式積まないとダメかな。
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MATLAB測位プログラミングの基礎とGT (2) (3)
海洋大ゼミ資料(2)(3)をup。(3)の肝は「FINDと\(バックスラッシュ)を使いこなそう」でした。
毎日新聞, 理系白書'06:第3部・漂う戦略/3 官民共同衛星に税金750億円, 2006/11/15
少し古いが準天頂衛星に関する毎日の記事を見つけたので張っておく。
D.Kim et al., Innovation: Phase Wind-up Analysis, Assessing Real-Time Kinematic Performance, GPS World, 2006
移動体においてアンテナ回転や姿勢変動がRTK測位に与える影響の評価。PPPでは普通phase-windupはモデルで落とすが、相対測位ではほぼ2重位相差で相殺されるので無視することが多い。ただ移動体RTKの様にアンテナが高速回転・姿勢変動する場合はその影響を無視できない。ということで補正を入れた方が良いのだがアンテナ方位や姿勢を取るためにどうしてもジャイロが必要になる。この点でも移動体RTKにIMU統合は必須になるような気はする。
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田中他, RTK-GPS基準局データ伝送における問題点, 応用測量論文集, 2000
以前、基準局-ローバ間の時間差がRTK測位精度にどういう影響を与えるか評価した結果が見つからないと書いたが、海洋大(当時は商船大)の田中さんが修士論文で評価されているのを見つけた。Trimble-NovAtelの短基線RTKでデータ伝送遅延を0.1s〜4sまで変え、「非同期測位」モードで精度の変化を評価している。これによれば高さ方向の測位解標準偏差で0.1sで1.11cm、4sで3.38cm等、遅延による明らかな精度劣化が見られる。ただこの結果は1999年時点、SA解除前のものであることに注意。SA解除に伴い衛星時計安定度が格段に向上しており、現在の状況で評価したら結論が異なる可能性が高い
(この辺の評価をちゃんとやって下さい→I君)。古い評価結果を鵜呑みにしてはいけない例。
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VAIO TZ用にWindows XPとBluetoothマウスを買いに韮崎のノジマまで行って来たが、どちらも置いていない。仕方ないので安いWebカメラを買ってきた。これは走行時の視界を確認するドライブレコーダとして使う予定。画質は相当悪いがまあ障害物状況が分かればよい。VistaになんとかNovAtel CDUは入ったがまだ受信機用USBドライバが正常にインストールできない。これは対応を待つかXPに戻すしかなさそう。VAIO用XPドライバは探せば一通りある様だが相当手間がかかるらしい。どうしよう。
VAIO TZ バッテリ駆動時間 (Lバッテリ) の検証。ubloxをVAIOにUSB接続しu-centerを起動し1Hz NMEA+RAWをSDカードに記録。バッテリフルからバッテリ切れで自動的に落ちるまで。他APは動かしていない。LCDを閉じているのでLCDバックライトはOFF。00:46:28-7:13:41。6時間27分。うーんちょっと厳しい数字。LLバッテリを買わなければダメかな。(確認したら無線LANをONにしていた。OFFにすればもう少し延びるかもしれない)
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朝日新聞, GPSを追い越せ 衛星測位システム
開発に各国しのぎ, 2007/06/15
今日の朝日朝刊記事。世界各国の衛星測位システム動向と背景。一般的な技術解説記事でそれはそれで良いのだが、準天頂衛星の紹介で「GPSの民間向けの精度は約10メートル。ガリレオは1メートル以下をめざすが、準天頂衛星の目標は20センチだ。」とある。さてこの「20センチ」という値はいったいどこから出てきた、どういう値なのだろう。ということで少し調べてみたがよく分からない。意味不明のこういう値が一人歩きするのもなんだなあとは思う。
VAIO Type TZ。これを選んだ理由は単純で、縦が20cm以下でないと受信機/アンテナのケースに収まらないから。
松下のR6は少しバッテリの持ちが不安だった。C2D
1.2GHz+RAM 2GB+Windows Vista Home Prem。1.2kgでバッテリ駆動時間12H(公称)。NovAtel
CDU (NovAtelのキャプチャソフト) をインストールしようとしたらVistaはまだサポートしていないらしく入らない。まいった。XPを入れ直すしかなさそうだが、ドライバは手に入るのだろうか。
一番心配だったバッテリの持ちだが、無線LANやBlueTooth、CD/DVD電源を切ったりするオプションを入れ省電力設定して今「残り:
5時間41分 (82%)」。LCD電源を切ればぎりぎり8H駆動は可能か、といったところ。でもHDが回りっぱなしになると厳しいのでデータはSDカードに落とすようにした方がよいかもしれない。
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準天頂衛星システムユーザインタフェース仕様書
IS-QZSS 0.1版
IS-QZSS 0.1版が公開されている。4/6に行われたQZSSユーザミーティングの資料もupされている。0.0版から0.1版の主な変更点はL1C,
L5, LEX信号仕様の追加。個人的な興味は、国土地理院がLEXに載せて放送するネットワークRTK実験の内容なのだがこれはまだほとんど情報は公開されていないようだ。LEXのメッセージレートが2Kbpsとある。既存のネットワークRTK補正メッセージは全て広域放送に向いていないので、2Kbpsでは相当狭いエリア向けの補正データしか送信できず実用的とは言い難い。ただLEX対応受信機が一般普及するとも考えにくいので単なる実験の位置づけなのだとは思う。
ネットワークRTKの一般普及の鍵はまずは廉価な2周波受信機な訳であるが、次に補正情報をユーザに届ける通信リンクの問題を解決する必要がある。現行使われている携帯電話は通信コスト、通話エリア、消費電力の問題がある。衛星等による広域放送は通信容量制限の問題があり、一番有望なのはワンセグ, FM等の狭域放送だろう。車であればDSRC等も当然考えられるがエリアが限られるので使いにくいかもしれない。
衛星測位情報センター, FM多重DGPS放送終了のお知らせ, 2006/4/3
FM放送によるDGPSサービスは2008年3月末で終了。放送機器等を流用して代わりにネットワークRTK補正情報を流すという手はないものか。でも端末売り切りではなく携帯電話のように端末をタダで配って利用料で回収するビジネスでないと先がないかもしれない。
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文章をまとめなければいけない仕事がポンポンと入ってしまった。せっかくの良い機会なので落ち着いて頭の整理をしたい。
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昨日の結果は少しだけ廉価受信機用にパラメータチューニング
(コード/搬送波位相誤差比を100→300に変更)
している。チューニングしないと少しミスFIXが出る。これを見ると精密測位用受信機と廉価受信機の差はコード追跡回路やマルチパス対策であって、搬送波位相測定性能はあまり差はないのかもしれない
(もちろん差がないはずはないのだがコードほど効かないようだ)。ubloxは1/2波長Ambiguityのはずだが特に対策をしていないのに問題になっていない。
やはり将来的には民生用コードを使った廉価2周波受信機による(ネットワーク)RTKはポピュラーな技術になる可能性が高い。あとは廉価で小型高性能のアンテナを何処かが出してくれると良いのだが。
さてまたデータを取ってきた。ネットワーク補正の基準局を変更した場合の基線解FIX率の変化。やはり線形補間では基準局を囲む三角形から外の性能が落ちるようだ。従って広域にわたる走行軌跡では多数局を使用した高次補間の方が良いだろう。
主基準局 | 0048 中道 | 0048 中道 | 0048 中道 | 0048 中道 | 0048 中道 |
副基準局1 | 0263 小淵沢 | 0263 小淵沢 | 0263 小淵沢 | 0263 小淵沢 | 0263 小淵沢 |
副基準局2 | 0613 川上 | 0606 山梨一宮 | 0979 高根 | 0809 韮崎 | 0264 牧丘 |
FIX率 | 90.7% | 89.6% | 88.3% | 75.4% | 88.6% |
走行軌跡 (クリックで拡大) |
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ubloxで2日程1Hz定点観測データを取ったので、そのデータを使ってrnx2rtkp v2.1で1周波後処理基線解析をしてみた。誤差は例によってスタティック測位で決めた座標比較。
受信機 ublox AEK-4T+アンテナ NovAtel GPS-702-GG基線解
(左: 6/8-9, 右: 6/9-10 1Hz×約24H)
(基準局 電子基準点 0263小淵沢30s+IGS USUD
1Hz補正、基線長 6.9km) (クリックで拡大)
18:00前後の誤差は悪DOP条件を拾っている(仰角マスク15度)。精密測位用2周波受信機 (NovAtel OEMV-3) の基線解と比較して殆ど差はない。これくらいFixして精度が良ければ普通の精密測位では充分使える気がする。(移動体ではかなり性能が落ちるので今のところ1周波は実用的ではない) 受信機\4万+アンテナ\13万+基準局タダで、通常の基線解析と数10倍のコストパフォーマンスの差がある。だんだんと禁断の領域に入ってきたのかもしれない。(ここでは精密測位用のアンテナを使っているが、廉価受信機付属の小型パッチアンテナではマルチパス及び位相中心変動のため性能を出すのは難しいと思う。もちろんこれらも評価してみる必要はある。)
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7月の電子情報通信学会SANE用論文で、時間補間観測値と実観測値の比較をするため、電子基準点1Hzデータが欲しいなあと思って、配信業者の料金を調べてみた。後処理用電子基準点観測データは日本GPSサービス、ジェノバが提供していて両者とも初期費用 \21,000+データ料 \63/分。できれば3局×3日分欲しいので全部で\21,000+\63×60×24×3×3=\837,480也。これ計算ミスではないよな。実は研究目的では国土地理院から無料提供を受けられると聞いたが、面倒な手続きが必要らしくあんまり気乗りしない。ということで比較はいいや。
ubloxのMSAS-DGPS補正は有効になっているか追試(2)。NovAtelアンテナ+ublox 1Hz 約24Hの単独測位解
(NMEA)。ubloxの設定は昨日からSBAS補正 (Apply SBAS Correction Data+Allow test mode
usage (Msg 0)) のチェックのみ外している。昨日のMSAS-DGPS解と殆ど差が出ていないところを見ると昨日の結果はSBAS補正が有効になっていない可能性が高いが、単独測位精度が良すぎて判断が難しい。これも少し長期で評価しないとダメだな。
MSASの評価もちゃんとやってみたいのだが、SBAS規格書
(RTCA/DO-229C) が高いのでちょっと手を出せずにいる。
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変なことを考えた。RTK基準局のような固定点GPSアンテナは上空視界の良い高いところに設置されることが多い。高いところに安定した足場があると上空を飛んでいる鳥はいい休息場所があったと思って立ち寄りたくなるのではないだろうか。アンテナに鳥がとまると電波が途切れてスリップが起きる。世の中のGPS測位精度が落ちる原因の1%位はこれに起因しているのではないだろうか。こう考えるとTrimbleのZephyrアンテナなど鳥の餌台に見えてくる。(実はこういった問題や積雪の問題を避けるため固定アンテナにはレドームと呼ぶアンテナカバーを使うことも多いようである)
ubloxのMSAS-DGPS補正がホントに有効になっているかの追試。NovAtelアンテナ+ublox 1Hz 約24Hの結果。ubloxの設定はデフォルトに近いが、Min SV Elevation=5 deg, Dynamic Platform Model=Automotiveになっていた。同時に取った生データを使ったRNX2RTKP v2.1による単独測位解及び(LA)DGPS解 (近隣電子基準点の基線) も示す (仰角マスク10度)。誤差は全てスタティック基線解比較。思ったよりずっと単独測位解の精度が良い。(LA)DGPS解は測量用受信機比較で概ね2-3倍程度雑音が大きいが受信機性能を考えると妥当な線。問題はubloxのMSAS-DGPS解。フィルタ特性が悪さをして素の精度がよく分からないが単独測位と大差ない様に見える。これはMSAS-DGPS自体がそれ程有効ではないのか、それとも受信機の問題なのか、もう少し追試が必要そうだ。
ublox MSAS-DGPS解 (NMEA) (左)、ublox 生データskyplot
(右)
ublox生データ+単独測位解(左)、ublox生データ+DGPS解 (基準局 電子基準点 0263 小淵沢) (右)
(クリックで拡大)
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今移動体データ取得に使っているノートPCはバッテリが4H位しかもたない。8H位もてば外泊で遠出するついでにデータも取れるので、そろそろ買い換えたいと思って調べてみた。最近は構成が色々と変えられるので何が良いのかさっぱり分からない。でも最も軽い構成の重量と重い構成の駆動時間を併記して広告してるのは誇大宣伝で公取法に引っかからないのかなあ。
軽量、長時間駆動ノートは今まで松下が定番だったのだが、最近東芝が画期的なスペックのノートを発表したので少し状況が変わるかもしれない。(補足: フラッシュ搭載可能なノートはその駆動時間しか記載されていないものが多い。フラッシュはまだ高すぎるので検討外。HD仕様+現実環境では駆動時間6割程度と見込んでおいた方がよさそう。6/9)
メーカ | 製品 | サイズ(mm) | 重量(g) | 駆動時間 | CD | 備考 |
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松下 | Let's Note R6 | 229 x 187 x 29.4-42.5 | 940 | 7.5H | × | |
Let's Note T5 | 268 x 210 x 24.9-44.3 | 1270 | 13H | × | バッテリL | |
ソニー | Vaio Type T | 277 x 198 x 22.5-29.8 | 1205 | 12H | ○ | バッテリL、C2D |
Vaio Type G | 277 x 215 x 23.5-25.5 | 1030 | 12.5H | × | バッテリL、CS | |
東芝 | dynabook SS RX1 | 283 x 216 x 19.5-25.5 | 1010 | 11H | × | |
NEC | LaVie J | 268 x 217 x 27.0-38.6 | 1059 | 12.7H | × | バッテリL |
富士通 | FMV BIBLO LOOX T | 273 x 201 x 27.1-29.9 | 1080 | 10H | × | バッテリL、C2D |
ubloxのMSAS-DGPS補正は本当に有効になっているのか最近何回か聞かれることがあったので、確認のため屋根のNovAtelアンテナにubloxを繋いでsbas補正を切り替えて測位してみた。左がsbas補正on (Apply SBAS Correction Data+Allow test mode usage (Msg 0))、右がoff。それぞれ1H程度のubloxのNMEA出力を、近隣電子基準点とのスタティック測位で求めた座標と比較。NMEA GGAのQualityフラグは切り替わっている。少し測定時間が短いがMSAS-DGPS補正も一応有効になっているように見える。ただ精度があまり出ていない。電子基準点のLADGPSで水平RMS30-50cm、垂直RMS50-80cm程度の精度は出ることが多いので、あまり条件の変わらない屋根のアンテナではもう少し精度が出ても良い気がする。これは受信機性能の差であろうか。
Y.Hatanaka, IGSMAIL-5609, Release of updated compression
software for RINEX ver2 & 3, 06 Jun 2007
Y.Hatanaka, IGSMAIL-5610, Re: Release of updated compression
software for RINEX ver2 & 3, 07 Jun 2007
RINEX3.xxに対応したコンパクトRINEX圧縮・解凍ソフトRNX2CRX,CRX2RNXの新バージョンがリリースされた様だ。
ところでRINEX3ってもう正式版になっているんだっけ。と思って調べてみた。IGSMAIL-5478から跳べるRINEX3.00 仕様書。2007/3/13に改訂されいるようであるが正式版なのかは不明。中を読むとRINEX2.10から大幅な拡張がされていることがわかる。新しいコードやGLONASS,
Galileo対応の拡張が主体。でもRINEX仕様って誰がauthorizeするのだろう。やっぱりIGSが責任を持つのだろうか。何となく永久にworking-draftの雰囲気が漂っているのは気のせい。
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覚え書き。ublox AEK-4T NMEA RMCセンテンスの日替わりバグ。23:59:59.50-59.75のセンテンスが不正日付(赤)を出力。2Hz以上に設定しないと発現しないはず。基線解との比較が途中で途切れてしまう現象で見つけた。さてどう対応しよう。
$GPRMC,235959.00,A,3552.37264,N,13823.38800,E,0.017,,260407,,,D*78
$GPRMC,235959.25,A,3552.37263,N,13823.38800,E,0.025,339.78,260407,,,D*61
$GPRMC,235959.50,A,3552.37263,N,13823.38800,E,0.020,334.26,270407,,,D*61
$GPRMC,235959.75,A,3552.37263,N,13823.38800,E,0.019,,270407,,,D*72
$GPRMC,000000.00,A,3552.37263,N,13823.38800,E,0.023,334.67,270407,,,D*63
$GPRMC,000000.25,A,3552.37263,N,13823.38800,E,0.014,,270407,,,D*7B
...
Google Earthは面白い。軌跡を見ているだけで発見がある。でも高解像度画像の無い地域を走っても面白くないので今度は何処に行こうか。
甲府市街の上空視界の良い道路走行(4/27)での基線解拡大 on GE。4Hz。真ん中に見えるのは歩道橋。これを見ると受信機の信号捕捉性能が分かる。歩道橋をくぐって信号が途切れ再捕捉まで2.5〜5sかかっている。NovAtelは捕捉1sとうたっているが実際にはそんなに性能が出ていない。移動体では再捕捉時間は重要なので受信機側で頑張って欲しいところ。受信機の相関器制御にIMU等を使うともっと性能が上げられるはず。キネマティックGPSの移動体応用には改善可能な点はまだ多々ある。なおublox(MSAS-DGPS解)では高感度のせいかこれぐらいの障害物では測位解は途切れない。
一番下の軌跡(東→西)のL1信号強度(dbHz)と衛星配置(クリックで拡大)。北東、低仰角のPRN23, 25は実際には信号が途切れていずスリップも発生していないことがわかる。こういう状況では精度を落とさない補間方法は考えられそうだ。ツールを整備しているのは実はこんな解析をしたかったから。
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今年の始めにGPSTkは測位演算ライブラリとしては複雑すぎると書いているが、もはやRTKLIBも充分に複雑になってしまった。多分学生さんは中を読んでも理解できないだろう。今回ネットワーク補正を入れるため、明示的に二重位相差を取るのを止めて観測補正量を持ち回る様にしたのでなおさら分かりにくくなった。この辺のアルゴリズム解説を何処かでちゃんと残して置いた方が良いかもしれない。(相対測位ルーチン rtkpos.c のライン数が現在594行。基本は150行程度で書ける内容なので色々と肥大していることが分かる。)
昨日書いた文章につき読み返してみて、誤解される可能性があるので削除。
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昨日韮崎まで行ったのでまたデータを取ってきた。解析結果。ネットワーク補正解だが全然Fix率が出ていない。解析上の不具合の可能性もあるが、同じ様な条件でも日によって結果のばらつきが大きい。日々の状況確認のため屋根の上のアンテナの近隣電子基準点(0263 小淵沢)とのキネマティック解。基線長6.9km。IGS USUDによる時計変動補正のみ入っている。上が移動体解析結果が割と良かった4/17, 5/29、下があまり良くなかった5/31, 6/4。やはり少し連続・長期で評価しなければいけないようだ。
こういうのを見るとネットワークRTKのサービス業者は大変だろうなあと思う。そのノウハウを考えるとデータ配信料は安いのではないかと思えてきた。あと何度も書くが、GPSの測位精度等の性能評価結果は短期・少数例のみでは信頼性が低い場合が多いので、あまりうのみにしない方がよい。(まあ長期・大量のデータを集めてコツコツと解析評価するのは手間も時間も金もかかって、かつpaperにもなりにくいので皆さんやりたがらないだけなのではあるが。長期・大量の解析を行うとボロが出やすいという問題も大きいかもしれない。) (削除。6/6)
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ちょっとメモ。ウチの近くの既存基準局一覧。30km以内に8局、50km以内に24局もあることが分かる。
座標は2007/1/1 GSI F2解及びIGS Weekly解 (WGS84,
楕円体高)
地域にもよるが日本では大体10km以内に電子基準点が見つかる場所が多いので、実はネットワークRTK補正の必要性は低かったりする。特に移動体では最近基準局に切り替えて解析する機能さえあれば、あえてネットワークRTK補正を入れなくても普通は充分という気もする。この辺は今後評価してみたい。
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前から他の局に比較し電子基準点 3019 小金井の受信衛星数が少ないのが気になっていたので、衛星可視/スリップ状況を解析。2ヶ月毎1年分。低仰角のスリップ、特に東方向が酷い。Google Mapで設置環境を見ると回りの樹木のせいだろうか。やはり既存基準局を使う場合は観測データ品質には充分気をつけなければいけない。
電子基準点 3019 小金井 2007/5/1 (2006/7/1, 2006/9/1, 2006/11/1, 2007/1/1, 2007/3/1)
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