日記・備考録 |
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いくつかの幾何学距離計算アルゴリズムの精度評価結果メモ。GPSシンポ原稿用に、電子基準点0759の2005/4/2 24H分のデータを使って評価した。原理的に最も精度が良いと思われる(0)を基準とした誤差。(補足: 結局これらは8/28に書いたSagnac効果補正法の差を表している。9/1追記)
方式 | (1) | (2) | (3) | (4) |
RMS | 0.020 mm | 0.029 mm | 0.061 mm | 0.299 mm |
バイアス | -0.001 mm | 0.001 mm | -0.056 mm | 0.272 mm |
各アルゴリズムのmatlab表現は以下の通り。
なお、送受信時刻をts,tr (sec)、送受信位置をrs,rr
(m) (送受信時ECEF)、送受信時刻におけるECEF→ECI変換行列をUs,Ur、C=299792458、OMGE=7.2921151467E-5としている。ECEF→ECI変換行列は、IAU1976/1980歳差/章動+IERS
Bulletin Bで計算 (IERS Conventions 1996)。(2)(4)は逐次近似で収束させている。
実は高速化のためRTKLIBは(4)を採用したのだがあまり精度が良くない。幾つかの理由で(1)はあまり使いたくないので、やはり(2)に戻すか、高速な(3)+バイアス項補正に変更した方が良さそうだ。
(補足: 以上の様に誤差はほぼnegligibleなのでそれほどこだわる必要もない。なお、DGPSやRTKで生観測量ではなく観測補正量を送信する場合、基準局とローバで異なった補正方法を取るとその差が誤差として現れる。そのためRTCM
v.2.3では以上のうち(2)または(3)を使うよう指定がある。Appendix
C.2.1、9/1追記)
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IS-GPS-200を読んでいて、Block IIR-MのL2P(Y) 送信電力が、IIA/IIRに比較し3dB増えていて、L1P(Y)と同じになっていることに気が付いた
(下記)。L2CはL2P(Y)より更に1.5dB強い。Block
IIR-Mの信号受信強度(C/N0)が高いのはこれが原因だったということ。ついでなのでBlock
IIFまでの民生信号の信号強度をまとめておく。(L1Cはまだpreliminaryな値,
L1CpとかL1CDというのもあるのだがこれはなんだろう。)
(補足: 間違えた。L1CはBlock IIIからだった。でもQZSSにはL1Cを載せるらしい。15:53)
SV Blocks | Signal | |||||
L1 C/A | L1C | L2C | L1 P(Y) | L2 P(Y) | L5 (I5/Q5) | |
II/IIA/IIR | -158.5dBW | - | - | -161.5dBW | -164.5dBW | - |
IIR-M | -158.5dBW | - | -160.0dBW | -161.5dBW | -161.5dBW | - |
IIF | -158.5dBW | -160.0dBW | -161.5dBW | -161.5dBW | -157.9dBW |
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C.Audoin & B.Guinot, The Measurement of Time: Time, Frequency
and the Atomic Clock, Cambridge University Press, 2001
時刻定義、時刻計測、及び原子時計に関する優れた解説書。今まで時刻に関してはあえてあんまり突っ込まないでいたのだが段々とそうも行かなくなってきたので、基本的な知識を得るためペーパーバック版を購入。原書はフランス語でその英訳版の様だ。GPS解析を厳密にやろうとすると時刻の問題は避けて通れない。昨日書いた相対論効果の問題もその一つ。測位衛星システム時刻差の問題も多GNSS解析をやる場合には重要になる。ITRFもそうだが、UTCがどういうプロセスで決定されているかも結構面白いところである。
昨日書いた相対論効果のうちShapiro time delayの取扱いについての補足。
Blue BookのAshbyの解説をよく見ると、時刻系として地表上時系をとるとShapiro
time delayはtime scale changeによる補正項と相殺されて、ほぼnegligibleとなるとある (2mm以下)。実はHofmann-Wellenhof
(2001) やXu (2003) )ではこのShapiro time
delayを明示的に補正するような記述があり、食い違いがある。ここは必ずしも統一した見解はないのかもしれない。ただし現在のところ、これら補正の有無が問題となるのはPPPの場合しかない。従ってPPPで使う精密時計算出時の取扱いに合わせるのが妥当であると思われる。例えばIGSのConventionでは相対論の補正は軌道周期項
-2 Xs・Ys/c^2しか規定していないので (Kouba 2003参照) Shapiro time delayを含め相対論効果
secondary項の補正は全部必要ないと思われる
(Sagnac効果は除く)。
実は、GT0.6.3ではHofman-Wellnhofに従いShapiro
time delayの相対論補正を入れている。この項はほぼ衛星仰角にのみ依存するので補正の有無により主に測位解垂直成分に数mmの差を生じるはずである。次版ではこれは削除したほうがよいかもしれない。
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N.Ashby, Relativity in the Global Positioning System, 2007
多分前に貼っているはずだが最近更新された様なので再度貼っておく。GPSにおける相対論効果の取扱い。原稿作成用にSagnac効果を調べていてまた突き当たった。青本
(B.W.Parkinson et al., ed., Global Positioning
Theory and Application, AIAA, 1996) にも同じ筆者の書いた相対論の解説が含まれているが、全般に難解でなかなか完全に理解するのは難しい。
さて、GPSにおける相対論効果は、(1) 一般相対論による衛星時計の進み、(2)
特殊相対論による衛星時計の遅れ、(3) (回転座標系である)
地球固定座標系で記述した場合の電波伝搬経路の伸びまたは縮み、(4)
その他、からなる。
(1)の大きさは重力ポテンシャルで、(2)の大きさは衛星速度で決まるから、地球を質点とみなしかつ衛星が完全な円軌道の場合は一定値となる。ノミナル軌道高度における(1)(2)の相対論効果は既に衛星時計の周波数オフセットとして考慮されている。ただし実際のGPS衛星軌道の離心率は0でないため、衛星の地球周回に同期してこの大きさは周期変動する。従って、この変動は衛星時計バイアス計算時に相対論補正項Δtrとして補正する。また衛星高度がノミナル高度からずれることにより、同様に衛星時計ドリフトが発生するが、これは衛星時計パラメータ
(のドリフト項) に含められて補正される。なお
(2) は2nd-order Doppler effect (または横ドップラー効果) とも呼ばれる。
(3) はSagnac効果と呼ばれる。これは必ずしも統一のとれた補正方法があるわけではない。これについては別途検討する。
(4) には電波が重力場を伝搬する際の遅延効果
(Shapiro time delayと呼ばれる)、Lense-Thirring
Drag (内容よく分からないがGPSではほとんどnegligibleらしい)、spatial
curvature effects (?)、太陽・月等、他天体の重力効果
(これはnegligible)、受信機時計に対するSagnac効果
(?)、等 がある。(4)の最初の項は最大2cm位になるので精密測位精度では無視できない。これは単独測位では補正を入れた方がよいが無視することも多い様だ。
(相対測位では二重差でほぼ相殺される)。(補足: Shapiro delay補正の取扱いについては8/29に補足情報を追加した。8/29)
上とは別件でGPS測位アルゴリズムに関する研究テーマを思いついた。多分世界的にもあんまりやられていないと思う。学生さん、誰かやりません。
GPS単独測位では受信機時計バイアスの時間相関がないものとして測位解を求めるのが普通である。すなわち受信機時計バイアスはエポック毎に独立の未知パラメータとして推定する。しかし、受信機時計バイアスはある程度の時間相関を仮定でき、この時間相関を測位アルゴリズムに反映することにより、特に条件の悪い移動体等の測位で精度向上が期待できる。受信機時計変動は、受信機の周波数基準や時計ステアリングアルゴリズムに依存するので、受信機によって様相が大きく異なることが予想される。従って、最初に幾つかの受信機についてこれらの時計変動を精密計測し (搬送波位相を出力できるならこの計測は容易)、その特性を評価する。次に計測した特性を使って受信機時計変動推定・予測機能を単独測位アルゴリズムに導入し、その効果を確かめる。一般に受信機に使われる水晶発振子は短期安定度は悪くないが周波数オフセットや長期ドリフトが大きいので、これら係数を時定数長めのカルマンフィルタで推定するのが良いだろう。受信機によっては時計飛びがあるのでこれを検出し補正する機能も必要になるかもしれない。
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さすがにやばくなってきたので、GPSシンポ用原稿作成。とりあえずRTK-GPSの基礎をまとめる。
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Global Positioining System (GPS) Standard
Positioning Service (SPS) Performance Analysis
Report, 2007 (PDF 1.1MB)
2007年2Q (4〜7月) のGPS SPS (L1 C/Aによる単独測位)
性能評価。FAA (Federal Aviation Administration)
William J. Hughes Technical Centerの WAAS
Test Teamによるレポート。過去レポートのアーカイブ(1999〜)、WAASリアルタイムステータス等はWAAS Test TeamのWebサイトから得られる。
5.1に測位精度評価がある。水平2.0〜3.5m, 垂直4.0〜4.9m
(95%値)。これは衛星可視条件の良い定点で高性能受信機/アンテナを使った結果だが、自分で評価している結果と感覚的には大体合っている。単独測位用電離層モデル
(Klobuchar) では50%程度しか電離層遅延を補正できないと言われているから、少し精度が良すぎる気がするのだがこれは現在太陽活動静穏期であることが効いているのかもしれない。なおSA
off 直後 (2000/5) のレポートを見るとSPS精度は水平5.7〜6.7m,
垂直7.5〜11.2m (95%値) なので、現在までに概ね倍位精度が向上していることがわかる。
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なんか毎年のことだが、7、8月は全然仕事が進まない。いったいこの2ヶ月何をしていたのだろう。でもやっと少し涼しくなってきたので少し本格的に次のステップに進めたい。
half-cycle ambiguityについて少し調べたことのメモ。
(1) L1 C/AコードにはPRNコード以外に50bpsの航法データが掛け合わされている。従ってPRNコードを取り除いた搬送波には、この20ms毎ビット反転に起因する位相反転が含まれている。
(2) (1)の搬送波追尾にはコスタスループと呼ばれるPLLが使われる。このPLLは20ms毎位相反転に耐性を持つよう、半波長
(180度) 単位でロックするよう作られている。従って入力搬送波にロックした搬送波レプリカには半波長
(180度) の曖昧性が現れる。この曖昧性を解決するためには航法データ再生が必要である。
(3) 航法データ再生には特定のプリアンブル
(または反転プリアンブル) によりサブフレーム先頭を検出する。その後パリティ及び次フレームプリアンブルにより検出したフレームが正しいことを確認する。サブフレーム周期は6秒なので、サブフレーム検出には搬送波ロック後6〜12秒待つ必要がある。(最初のプリアンブル検出まで0〜6秒+次フレームプリアンブル6秒)
(4) サブフレームを検出するとプリアンブル反転有無で搬送波の半波長曖昧性を解決できる。
搬送波の半波長曖昧性解決を高速化するためには、航法データが30秒または12.5分間隔で同じパターンを繰り返すことを利用することができるが、これを実装している受信機があるかは不明である。また捕捉時間のうち以上の6〜12秒は半波長曖昧性を解決するだけに必要なので、180度の位相反転を許せばもっと高速に捕捉可能である。実はC/Aコードの1msの曖昧性解決にも航法データのZカウントを使うので航法データ再生が必要になるが、これは一度捕捉してしまえば追尾が外れても時計や受信機位置が1ms以上ずれなければ問題ないので短い信号断では再捕捉性能は劣化しない。
(補足: 半波長曖昧性を解決しない搬送波位相を出力する機能を持った精密測位用受信機があるかどうかは不明である。少なくともNovAtel
OEMVにはこのオプションはない。また半波長曖昧性を解決しないでも擬似距離だけ出力できるはずであるが、この機能を持った受信機があるかも不明である。8/27 追記)
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T.Creel et al., New, Improved GPS, GPS World, 2006
L-AII (Legacy Accuracy Improvement Initiative)
についてGPS World誌に少し詳しい記事があったので貼っておく。この記事によればL-AIIは2005年6月から12月にかけて大部分完了しているらしい。L-AII前後のリアルタイム軌道・時計決定
(ZAOD) 及び放送暦 (SIS) のURE (User Range
Error) が図7,8に示されている。ZAODに関しては大幅な改善が見られるがSISに関してはわずかな改善に止まっている。SIS
UREに関しては既に衛星時計変動が主誤差要因となってしまっているので、後は航法メッセージ更新周期を短くする位しかない。いずれにしてもephemerisは既に単独測位に使うには十分すぎる精度に達しているとは言えると思う。
(補足: 単独測位では既にマルチパス及び電離層遅延補正誤差が支配的な誤差要因になっているので、ephemrisや衛星時計パラメータの精度改善は、最終的な測位解改善にあまり寄与しないということ。今後L2C,
L5が普及し電離層補正条件が良くなれば意味が出てくるが、これもMSAS等のDGPSを使えば良いのでもうephemeris改善はそれほど有り難くない。ephemeris改善が有り難いのは長基線RTKくらいだろう。8/26追記)
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ネットワーク型RTKの文献を調べていて気になったことのメモ。
RTK-GPSでは基準局-ローバの標高差が大きい場合、気圧差に伴う対流圏遅延(dry項)の差が大きくなり、主に測位解垂直成分にオフセット誤差を生じる。この誤差を軽減するためにはできれば基準局及びローバ位置の気圧で補正する方がよい。実測値がない場合標準大気を使うことが多いがこれでは1%すなわち天頂方向で2cm程度のモデル誤差を生じる
(相対測位ではこの差分が誤差として効く)。
調べた範囲では既存ネットワーク型RTKの補正において、基準局間標高差やローバとの標高差を考慮しているものはほとんどない。これは特に測位解垂直成分に悪影響を与えているはずである。
対流圏遅延による誤差を低減するためには、数値予報モデルを取り込んでモデル補正するのが最も簡単である。現在の気象庁のメソスケールモデル
(MSM) (Wikipeida) の水平分解能は5kmなので、気圧だけでなく稠密な水蒸気量もネットワーク型補正に取り込んであげればより有効であろう。ただ今のところネットワーク型補正メッセージに対流圏パラメータを導入する動きはほとんど無いようである。これはもしかすると解の上下精度を気にする応用が少ないせいなのかもしれない。
数値予報モデルを使って精密測位の精度を上げようという研究は既にいくつかなされているが、今まではモデルの空間分解能が荒くそれほど有効ではなかった。気象庁の場合、昨年3月のスパコン更新に伴いMSMのメッシュが10km→5km、更新間隔が6H→3Hに改善された。これくらいの分解能があると精密測位精度の改善に有効に使えるのではないかと思う。実はGT0.6.3には数値予報モデルを使って対流圏補正を行う機能やGRIB、気象庁GPV形式ファイルの読み込み機能を既に持たせてある。この辺の研究も面白そうなところである。
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8/17に最近のデジタル信号処理受信機において受信機DCBは何に起因するのだろう、と書いたが、よく考えるとL1とL2搬送波周波数は300MHzも離れている訳で、RF段を同一にするのは難しいだろうことに気が付いた。二周波受信機のRF部に関する文献がなかなか見つからないのだが、多分多くの受信機でL1とL2のRF+A/D回路は分離されているのではないかと思う。これが受信機DCBの原因になっているのではないか。さてここまで考えて浮かんできた疑問。
(1) RF+A/D回路は同一と考えられるC1-P1、C2-P2
受信機DCBはほぼ0と考えてよいか?
(2) 受信機DCBの時間変動は無視できるか? (無視できないと問題が発生する気がしたのだが、よく考えると全衛星同一に変動するのであれば時計変動と同じ扱いができるので普通は問題にはならない)
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GPS World Discussion Forums, What causes half-cycle ambiguities?
half-cycle ambiguityについてのQ/A。この回答によると半波長のAmbiguityが発現するのは以下のケース。
(1) 搬送波PLLが反転した搬送波を追跡してしまうケース。
(2) "squareing" 技術を使った二周波受信機。
ただし(1)は12秒 (サブフレーム長×2) あれば
(航法データの) プリアンブルパターンで反転を検出・修正できる。12秒以下の時間内で(1)のエラーが発生した場合、半波長Ambiguityが発生するがこれは低SN比の時にしか起こらないので殆どの場合この観測は受信機で捨てられるとしている。
(2) は所謂古い「コードレス」タイプの (民生用)
二周波受信機の場合で現在の受信機にはまず当てはまらない。問題は(1)で、以上が本当ならコード捕捉後最大12秒は待たないと位相反転を検出できないから再捕捉の時間がその分だけ伸びるということになる。これは、移動体のように頻繁にスリップを起こす場合には大きな性能低下につながる。6/7にNovAtel受信機の再捕捉性能の話を書いたが時間がかかっている原因の一つはこれかもしれない。
また、ubloxやGarmin等の廉価一周波受信機で"half-cycle resolved"な搬送波位相を出力するものがあるが、これらは受信機F/Wとして搬送波位相反転検出・修正機能を持たないのものもあるかもしれない。これはRTKに使う場合にAR性能低下に繋がるのでなんとか受信機側で対応してほしいところである。 (補足: ubloxのdocumentに"half-cycle ambiguity
resolved"なcarrier-phaseを出力するという表現があって、今までこれは「反転carrier
phaseを出力することがある」という意味だと思っていたのだが、よく考えると「半波長ambiguityを解決した」すなわち「反転carrier-phaseは修正済の」という意味に取る方が自然だと気が付いた。Garminの場合は反転carrier-phaseを出力するので対策が必要というのを何かの記事で読んだ記憶がある。ただこの問題は受信機F/Wで容易に対策可能なので最新の受信機では対策済みの可能性もある。18:40追記)
いずれにしても測位アルゴリズムの改良のためにも受信機内部構造の理解はとても重要であると思う。
RTCA/DO-229C, Minimum Operational Performanc Standards
for Global Positioning System/Wide Area Augmentation
System Airborne Equipment, 2001
MSASが準拠しているSBAS規格。MSASデータを測位プログラムに組み込むために必要なので購入。$370+$2(shipping)
也。すぐに知りたかったのはSBASのephemeris形式と計算アルゴリズムだけなのでそれにしては高い。今年になってもあまり考えずに文献を買っている。少し自制せねば。
神戸航空衛星センター, 運輸多目的衛星用衛星航法補強システム(MSAS)試験信号の送信について, 2007/8/16
MSAS正式運用開始通知。2007/9/27に信号切り替え予定。
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最近、Kaplan ed. のUnderstanding GPS Principles and Application
(2nd ed.) を読んでいるのだが、特に測位信号や受信機設計に関する内容は秀逸でとても参考になる。ちょっと高いのだがお勧め参考書。
ところで最近の受信機ではRF+A/D後の信号処理部は殆どデジタル化されているから、ちょっと考えると受信機DCBというのは原理的に発生しない
(あるいは発生しないように設計できる) 様な気がするのだ、現実的には多くの受信機で大きなDCBが発生しかつ受信機固体毎にばらつくらしい
(これが本当かはちゃんと自分で確かめた訳ではない)
。さて、これは受信機内部の何に起因するものなのだろう。GPS受信機に詳しい方教えてください。
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精密測位の解説を書こうとすると、どうしても最初に「搬送波位相」とは何かをちゃんと説明する必要があるわけだが、これを厳密に定義するのはそれ程簡単ではない。例えば一昨年のGPSシンポチュートリアル原稿では以下の様に書いた。
> 搬送波位相とは受信機で復調した測位信号の搬送波位相角を連続的に測定したものである。
当時は短くしようと大変苦労して書いたのでは有るが、今読み返してみると曖昧でmisleadingな文の様に思える。ということで新しい解説を書いているのだが最初にこの説明でつっかえて先に進まない。観点を変えて「受信機で計測した測位信号搬送波のドップラシフト積算値を位相角で表したもの」位にした方がより厳密な気はするが、それが何故測距観測量として使えるかを書かないと説明にならないし...。(誰がつけたのか知らないが、もともと"carrier phase"という用語自体あまり適切とは言えない。より厳密に、"carrier beat phase"や"integrated carrier Doppler phase"と呼んでいる文献もある。)
RINEX2.1仕様書を見たら以下の様に書いてあった。簡潔で悪くない定義だと思う。これを少し直して使おうか。
> actually being a measurement on the
beat frequency between the received carrier
of the
> satellite signal and a receiver-generated
reference frequency.
GPS for Geodesy 2nd Ed. (P.J.G.Teunissen ed., Springer, 1998) では以下の様。実装を隠した簡潔な表現。擬似距離との対比がつきやすいので、こっちの方が良いかもしれない。
> The carrier phase φk_i is equal to
the difference between the phase φ_i of
the receiver
> generated carrier signal at signal reception
time, and the phase φk of the satellite
generated
> carrier signal at signal transmission
time. Only the fractional carrier phase can
be measured
> when a satellite signal is acquired.
i.e. an integer number of N of full cycles
is unknown. N is
> called the carrier phase ambiguity.
いずれにしても重要なのは受信搬送波の位相そのものを測っているのではなく、受信搬送波の位相と受信機内部で発生した(ノミナル搬送波周波数の)基準信号位相との差分を測っているという点である。"carrier phase"という用語からはこの点が想像つきにくい。(実は、擬似距離の定義もよく似ていて受信コードに刻まれた時刻と受信機内部時計による時刻との差分を測っているのである。)
USGS Earthquake Hazards Program, Magnitude 7.9 - Near the coast of central
Peru
ペルー沿岸で強い地震。2007/8/15 23:40UTC M7.9。津波が心配だ。震源から500km位の所にIGS観測点
AREQ (1Hz) があるので後で解析してみたい。
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8/1にGPS CS (Control Segment) のAEP (Archtecture Evolution Plan) について少し触れたが、Understanding GPS Principles and Application 2nd Ed. (E.D.Kaplan ed, Artech House, 2006) を読んでいたら、その内容について書かれていたので少し紹介する。(3.3.2)
(1) 今後数年のうちにGPS CSでは、L-AII (Legacy
Accuracy Improvement Initiative) とAEPと呼ぶ2つの大きな更新が行われる。
(2) L-AIIでは、MCS (Master Control Station)
のpartitioned Kalman FilterのサポートMS (Monitor
Station) 数+衛星数が増加される (6+6→20+32)
(MCSの航法フィルタは処理性能の制約から分割処理されているらしい)。またNGA
(National Geospatial-Intelligence Agency)
が提供するMSが追加され全部で20局となる。以上によりURE
(User Rang Error) が約1/2になり、モニタ局の可視率も1.5局/衛星→3-4局/衛星に改善される。L-AIIにはMCS処理で使用する重力、潮汐、EOP、太陽輻射圧や対流圏といったモデルの改善も含まれる。
(3) AEPでは、MCSの既存メインフレーム (IBM+MVS-OS+SNA)
が分散型ワークステーション (Sun+UNIX+TCP/IP)
に置き換えられる。新システムではオブジェクト指向設計、G-Ether
LAN、Oracle DB等が取り入れられる。AEPではIIF衛星サポート、近代化信号、新しい航法メッセージといった段階的な機能拡張能力が提供される。なお新しい航法メッセージでは軌道fit精度が大幅に改善される。
L-AIIが既になされているのか、9月に予定されているAEPと同時になされるのかはよく分からない。MSが増えること、モデル改善、CNAV導入により衛星軌道決定・予報精度はかなり良くなることが予想される。もしかすると放送暦でもIGUに近い精度が出るようになるかもしれない。これは長基線RTKの性能には大きく効くのではと思う。ただ衛星時計予報精度はあまり改善されないと思われるので単独測位の精度改善に寄与するかは少し疑問である。
少し訳有って、屋根の上のアンテナでL2P(Y)とL2Cの雑音の差を測る。Block IIR-M PRN17の24H離れた同一時間帯の1Hz 1.5H分観測データ。NovAtel OEMV+GPS-702-GG。phaseについてはepoch間3重差、codeはMP線形結合で雑音成分のみ抽出している。codeマルチパスがL2Cの方が少し有利になっているが他はは殆ど差はない。ただ、L2C有効にすると受信機の動作が不安定になる。L2Cについては受信機F/Wにまだ不具合が残っているのかもしれない。今のところL2Cを使う必然性はあまりないなあという結論。
左: L2C無効 (L1CA+L2P(Y))、右: L2C有効 (L1CA+L2C)
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G.Wubbena, New GNSS Signals and Ambiguity
Resolution, EGU General Assembly, 2007 (PDF 1.2MB)
かなりボリュームのあるプレゼン資料。多GNSS
(GPS+Galileo+GLONASS) の測位精度やAR性能のシミュレーション解析結果が主な内容。なかなか面白い。
最後の方にState Space Representation (SSR)
と呼ぶ新しいネットワーク型RTK補正形式につき触れている。SSRは、従来のVRS,
FKP, MACの様な観測量補正ではなく、軌道、時計、対流圏/電離層等の状態パラメータを直接に補正量として送る方式。従来方式では広域補正量を送ろうとすると情報のダブリが発生し送信効率が悪かったが、SSRはその問題がないので広域放送に向いている。内容的にはリアルタイムPPPに近いが、従来PPPではARが困難であるがSSRではAmbiguityの整数性を維持しAR可能とするとしている。
SSRについてRTCM SC104で新ワーキンググループが発足したとあるが、まだchallengingな課題がいくつも残っているし、技術的な実現性の目途が本当にあるのだろうかと少し疑問には思う。またこれらの方式は広域の基準局観測データを集中処理し多数の状態パラメータをリアルタイム推定する必要があり、あまりスジが良い方式とは言えない気もする。ただ、やるべきことはたくさんあるので研究対象としては面白そうな所ではある。
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Los Angeles Air Force Base, Pseudorandom Noise (PRN) Code Assignments
よく知られている様にGPSではPRN (Pseudorandom
Noise) コードと呼ぶ拡散符号を使って信号分離や衛星識別を行うので、GPS、SBAS等補正システム、他GNSSとの間でコードの重複・干渉を避けるため、PRNコードの割り当てを調整する必要がある。この割り当ては米国空軍のGPSW
(Global Positioning Systems Wing) と呼ぶオフィス
(補足: Wing=air force unit (wiki) で以前はNAVSTAR GPS JPO (Joint Program
Office)と呼ばれていた。9/2追記) により管理されている。本サイトではGPS
PRNコード割り当て申請手続きや既に割り当てられたC/A,
L2C, L5 PRNコードのテーブルが得られる。
PRNコード割り当てテーブルを見ると4/6に書いたPRN127 (C/A) はやはり82EのINSATNAV
(多分インドのGAGAN) であったことがわかる。また既にPRN183-202
(C/A), PRN193-202 (L2C, L5), が準天頂衛星
(QZSS) 用に割り当てられていることも分かる。
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夏休み。明日から復帰予定。(8/9 18:41)
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asahi.com, 地球は5ミリ小さかった 国際機関が赤道直径を解析, 2007/08/04
内容がわかりずらい記事。「ITRFの最新版」というからにはITRF2005のことだろうし「国際機関」というのはIERSだと思うのだが、もともと「赤道の直径」とは何をもって定義しているのだろう。ITRF2005は確か昨年10月にはリリースされていたはずだし、ITRF2005の前はITRF2000だから5〜6年ぶりの改訂だし、事実誤認も多い。5mmと言うのはITRF2000とITRF2005の変換パラメータを指しているのだろうか。昨年10/6の備考録を見返してみるとITRF2005→ITRF2000のscale変換パラメータは0.4+0.008/yr
ppb、赤道直径に直して6380km×2×0.4ppb=5.1mmなので、これを指しているのかもしれない。しかし、内容の曖昧さといい書いてる記者が全く理解できていないのだろうとは思う。
Sankeiweb, 地球は5ミリ小さかった! 精密測定で判明, 2007/08/05
サンケイの方が少し詳しいがこれも事実誤認が多い。う〜ん。
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昨日書いた件を読み直してみて、明らかに嘘を書いているなあと気付いた。とりあえず修正しないが、どこかでちゃんと整理したいとは思う。
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昨日書いた基準局間基線Ambiguity推定手法の件の補足。
観測方程式はコード/位相の二重差を使い衛星/受信機時計は消去している。また電離層垂直遅延は受信機間一重差を状態変数にとっている。鋭い方は、一重差を状態変数にとると二重差観測方程式ではうまく収束しないのではと思われるかもしれないが、これはコード観測値が入っているので問題ない。もっと鋭い方は、一重差を状態変数にとると受信機時計飛びが問題になるのでは思われるかもしれないが、これは問題になる
(正しくは、飛ぶのは問題ないのだが、時計飛び時に位相観測量が飛ばないケースが問題になる)。実はこれはあまり正統的でない手法で回避している。
こうやって、書き出してみるだけで色々と問題が整理されるので、これももう少し改良してからちゃんと論文にまとめた方が良いかもしれない。なお、基準局間基線ARの手法は長基線RTKに殆どそのまま応用できる。ただRTKの場合はローバ位置可変なのでより条件が悪く、普通なかなかFIXしない。これを改善するためにはどうしても外部から精密な電離層/対流圏推定値を入力する必要があるわけで、7/30に書いたように誰かがGEONETを使ったリアルタイム対流圏/電離層推定システムを構築してくれないかなあ、とは思っている。
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J.F.Raquet, Development of a Method for Kinematic
GPS Carrier-Phase Ambiguity Resolution Using
Multiple Reference Receiver (Ph.D. thesis),
UCGE Report No. 20116, 1998 (PDF 7.4MB)
ネットワーク型RTKに関する良くまとまった博士論文
(カルガリ大)。付録Bに使った基準局間基線AR手法の解説がある。まずWL+FASFでWL
Ambiguityを整数化し、次に電離層フリーAmbiguityとWL
AmbiguityからL1 Ambiguityを求め再度FASFで整数化している。ただしこの論文の手法では時間分割してバッチ処理しているのでリアルタイムではない。また、軌道は精密暦を使っている。最大600km基線の基準局網でのFIX率グラフがある
が、平均90%程度の様だ。
ネットワーク型RTKにおいては、基準局間基線のリアルタイムARが技術的に難しく実装上の鍵になるのだが、この手法について具体的にきちんと解説した論文は殆どなく、多くの論文では曖昧にごまかしている
(製品に関しては企業ノウハウなのであえて詳細を隠しているという可能性が高いが)。その点で貴重な論文だと思う。しかし、ネットワーク型RTKというのは実装の中身がクリアでなく、あんまり信用できないなあという印象があるので、この印象を払拭するためにも各社もっと技術詳細について情報公開をすべきだとは思う。
L.Dai et al., Real-Time Carrier Phase Ambiguity Resolution
for GPS/GLONASS Reference Station Network, Int. Symp. on Kinematic Systems in Geodesy,
Geomatics & Navigation (KIS2001), 2001
一応、ネットワーク型RTKのための基準局間基線リアルタイムAR手法について書かれているのだが、はっきり言って内容がよく分からない。電離層遅延を線形モデルで表すこと自身かなり無理があると思うのだが。(電離層ピアスポイントの広がりは通常数100km以上に及ぶ訳でこれらの範囲で電子密度のgradientが一定であるとするのはちょっと考えるとまともな精度が出そうな気がしない)
この論文に限らず、ここのところ基準局間基線AR手法について調べているのだが納得できる論文に出会わない。これはとても確立した技術だとは言えないのではないかと思うのだが、既に商用サービスも始まってずいぶんとたつわけで、このギャップは何だろう。
こう書くとこないだのSANE発表で使っていた基準局間基線Ambiguityはどうやって求めているのか、と疑問をもたれる方がいらっしゃるかもしれないので簡単に紹介しておく。
(1) 電離層遅延は衛星毎垂直遅延量をrandom-walkプロセスとしてモデル化。マッピング関数はsingle-layer-mapping関数。
(2) 対流圏遅延は局毎のZWDをrandom-walkプロセスとしてモデル化。マッピング関数はNMF(wet)。ZHDは標準大気とSaastamoinenでモデル計算。
(3) スレーブ基準局位置(スタティック)、衛星毎電離層垂直遅延、局毎ZWD、一重差バイアスを未知としてC1/P1/L2/L2の観測方程式を立てカルマンフィルタで状態変数として一括推定。
(4) (3)で求まった一重差バイアス(float)を二重差に変換。変換後二重差バイアスをLAMBDAで整数化。ratio-testでvalidation。
(5) validationに通った二重差バイアスを (後の都合で)
一重差に分解。ここで分解のため、基準衛星の一重差バイアスfloat推定値を維持する制約を入れている。
(6) いったんFIXしたらそれらの一重差バイアスはhold。スリップした衛星や新しい衛星は再初期化して最初からバイアスを推定し直している。
スレーブ基準局位置を既知として固定していないのは、固定するとフィルタが発散しやすくなって安定しなかったから。多くのケースで評価したわけではないが、基線長が50kmを越えると電子基準点の30s観測データではFirst Fixまで数時間かかるケースもあり、必ずしも安定して即時FIXしているわけではない。軌道誤差はモデル化していないので基線長が長くなると精密暦を使う必要もあると思う。これは今年の4月頃色々試しながら編み出した、なんとか使えるだろうという手法。安定して使えるようにするには改良すべき点はたくさんある。
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J.Ray, IGSMAIL-5623, GPS control segment upgrade, 30 Jul, 2007
9月第2週にGPSの地上管制系 (コントロールセグメント)
の更新が予定されている。この計画はAEP (Architecture
Evoluation Plan) と呼ばれており、全MCS (Master
Control Station) の旧式システムが現行技術による新しいシステムに置き換えられるとのこと。
ユーザにとってみると、この更新で何が変わるのかよく分からないのだが、この手の移行にありがちなトラブルが発生しそうな気はする。(Block
IIF対応とも書いてあるので、もしかするとCNAVがちゃんと送信される様になるかもしれない。以前聞いた話では、まだBlock
IIR-MのL2CにCNAVは載っていないらしい。でもCNAVに対応している受信機って既にあるのかな。)
P.J.G.Teunissen, The LAMBDA method for the GNSS compass, Artificial Satellites, 2006
GPS姿勢計へのLAMBDAの適用。姿勢計測の場合基線長が既知であるという制約をモデルに入れることができるが、1周波+1エポック+IMU等補助なしの条件で性能を上げるのは結構大変。ということで、制約付最小二乗+LAMBDAでのAR手法につき論じている。性能評価結果がないし、他手法との比較もないのでこの手法でどの程度性能改善されるかよく分からない。以前読んだ論文ではマルチパスの影響で1周波ではIMU等補助センサが必要とのことだった。補助なし1エポックで実用的な性能が本当に出るのだろうか、という疑問はある。
坂井, GPS初期位置算出時間(TTFF)短縮のための検討, 電子情報通信学会 宇宙・航行エレクトロニクス研究会,
2007
先日参加したSANE研発表から紹介。GPS受信機の初期捕捉時間
(TTFF) 改善のため衛星ephemerisをSBAS補正情報に含めて送信する方式についての提案。TTFFはephemeris送信サイクル30秒に制約されるので、TTFF高速化にはephemerisが即時に使えるよう補正情報として送れば良い。ただデータ量制限が厳しいので圧縮方法を評価し、衛星あたり38bitで済むとしている。QZSSのL1-SAIFに載せることも検討中の様だ。この技術としては既にAGPSが実用化されているが、携帯リンクが無いと使えないのでこの手法の優位性はある。ただ受信機F/Wの対応が必要なので標準化されないと普及しないのではとは思う。
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