日記・備考録 |
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GT0.6.4続き。やっと64bit MEXの生成が上手くいった。まだsegmentation faultで落ちるが大体見当は付いているので修正はそんな大変ではない。Matlab R2007a、コンパイラはMS VS 2008 standard + Intel Fortran 10.1のそれぞれ64bitモードを使用した。
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Emobileに接続したノートPCとの間で、メインPCからtracertをとってみた。なおEmobileのIPアドレスは再接続する毎に別のアドレスがふられる様だ。最後の無線回線のところで片道200ms程度のレイテンシが生じている。ブラウザを使っていても少しレスポンスが悪い感じがするのはこれが原因だろう。携帯回線なのでまあこんなものなのかもしれない。
1 1 ms <1 ms <1 ms warpstar-3b85ba [192.168.xxx.xxx] 2 39 ms 38 ms 36 ms softbank220xxxxxxxxx.bbtec.net [220.xxx.xxx.xxx] 3 38 ms 37 ms 38 ms 10.23.1.169 4 39 ms 39 ms 39 ms 10.23.1.89 5 38 ms 37 ms 37 ms 10.23.41.177 6 37 ms 37 ms 37 ms 10.0.61.109 7 41 ms 39 ms 39 ms 10.0.192.169 8 40 ms 40 ms 39 ms 10.0.192.193 9 42 ms 40 ms 40 ms 10.0.128.218 10 42 ms 43 ms 41 ms 202.232.8.177 11 42 ms 42 ms 41 ms tky001bb10.IIJ.Net [58.138.100.145] 12 41 ms 39 ms 39 ms tky001ip52.IIJ.Net [58.138.101.114] 13 50 ms 47 ms 49 ms 210.130.134.66 14 51 ms 49 ms 49 ms 211.14.193.161 15 50 ms 49 ms 49 ms 218.231.128.66.ep.eaccess.ne.jp [218.231.128.66] 16 49 ms 49 ms 49 ms eM60-254-192-146.emobile.ad.jp [60.254.192.146] 17 49 ms 49 ms 49 ms eM60-254-194-18.emobile.ad.jp [60.254.194.18] 18 552 ms 430 ms 441 ms EM114-48-xxx-xxx.pool.e-mobile.ne.jp [114.48.xxx.xxx]
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移動体RTK-GPS実験のため、EmobileのUSBデータカードD21HWを購入した。最近この近辺がEmobileのサービスエリアに入ったことを知ったからである。docomoで移動体の実験をやるのはさすがに請求書が怖いので今まで定額で使える携帯データサービスを待っていた。2年しばりのスーバーライトデータプラン。端末が\12,980、利用料金が\1,000〜4,980(上限)/月。
何はともあれ回線速度計測。カードをUSB延長ケーブルでPCに繋いで窓際に置いて、speed.rbbtoday.comで下り/上り速度を計測。
下り (ISP→PC) : 1.15Mbps, 上り (PC→ISP) : 365kbps
上りは概ね満足だが、下りはイマイチ。サービスエリアの端に近く、基地局から少し遠いのであろうか。ちなみに今使っているネット回線はYahoo! BB 50M ADSLであるが、電話局から遠いせいもあって
下り (ISP→PC) : 1.28Mbps, 上り (PC→ISP) : 244kbps
などという酷い値である。ずっとFTTHを待っているのだが、どうもこの辺は田舎で当分光のサポート予定がないようである。
無線回線の移動体RTK-GPSへの利用にあたっては、速度より、レイテンシ、回線安定度や再接続時間が重要なファクタになるので、これから実環境で少し測ってみたい。
補足: docomoもAUも定額プランはあるが通信制限が厳しいので使いにくい。その点Emobileは制限がないので安心して使える。でもその代わりサービスエリアが狭い。Touch Diamondを購入してWiFiルータとして使う案もなかなか魅力的だったのだが、少し高いのとバッテリー持ちがあまり良くないという話を聞いて、結局単純なUSBデータカードになった。たぶん今後大容量バッテリを備えてEmobileに対応したポータブルWiFiルータが発売されると思うので、そうしたらそれも買ってしまうかもしれない。(11/29追記)
補足: AUの定額はプロトコル制限はないがデータ量制限がかかる様だ (参考) (11/30追記)
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GT0.6.4引き続き。とりあえず不具合系や必須機能はほぼ対応完了。機能追加系は必要性と工数との兼ね合いで決める。RTKLIB2.1.1 (or 2.2) を含めて何とか年内にリリースしたいのだが。
GT0.6.4の1か月長セッションPPPで解析したZTD。電子基準点940003。2008/5/1-31。暦はIGS Final。座標はスタティックで同時推定。若干暦のday boundary問題が出ているが概ねスムーズな解が得られている。解析実行時間は9' 10" (C2Q 2.4GHz, Matlab R2006b 32bit)であった。GT0.6.3では受信機クロックジャンプ補正 (正しくは疑似距離と搬送波位相間コヒーレンシ乱れ補正) のために時刻タグと疑似距離を操作する様にしていたため、長いセッションでは時刻タグが正秒からどんどんずれていってしまい、セッション後半で観測データが正常認識されなくなるという問題があった。GT0.6.4では、クロックジャンプ時に逆に搬送波位相をずらす補正を追加したので、このオプションでこの問題を回避できる。時刻間隔にもよるが多分数か月程度までは実用的に使えるのではないかと思う。長セッション (1年まで) と高時間分解能 (100Hzまで) 解析はGT0.6.4の売りである。64bit Matlabを使えばメモリ問題も大幅に緩和されるので長セッション/高時間分解能解析も可能になる予定である。
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TortoiseSVN
今までコードのバージョン管理にRCSやMS VSS
(Visual Source Safe) を使ってきたのだけどいま一つ操作性が悪いので、フリーで使えるGUIベースのバージョン管理ツールを探していて見つけたのがこれ。最近はCVSの代わりにSubversionが使われることが多い様で、これもSubversionベースのクライアントソフト。基本的なリポジトリ管理機能も付いているのでローカルマシンで使うだけなら別にhttpサーバやSubversionサーバを立ち上げる必要もない。Windowsエキスプローラのエクステンションとして動作し、エキスプローラの右クリックメニューで基本的なバージョン管理操作は全部できる。各ファイルのステータスはアイコンで表示されるし、バージョン/ファイル比較も左右分割したウインドウ上に簡単に差分表示ができて、とても使いやすい。最初32bit版をインストールしたら64bit
Vistaのエクスプローラでは正常動作しなかったので64bit版をインストールし直した。調べてみるとこれ以外にもSubversionベースのクライアントやサーバは多数存在する様だ。少し前までは結構高価なVSS位しか、GUIで操作できるまともなバージョン管理ツールがなかったのだが、よい時代になったものである。
ところで、ずいぶん昔はバージョン管理ツールといえばSCCSかRCSくらいしかなかったので、SCCS+自作shスクリプトで工夫して何とかやりくりしていたのを思い出す。小規模なプロジェクトならそれでもそれなりに使えていたのだけど、やっぱり現在のGUIベースのツールに比べると使い勝手はずいぶんと悪かった様な気がする。
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GT0.6.4 To Do List
進捗状況一覧。VMF1組み込むのは結構大変そう。ところで7.3でコンパイルしたらmexファイルの拡張子が.mexw32に変わったのだけど、6.5.1では使えなさそう。v.6のサポートはもうそろそろ打ち切っていいのかなあ。
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GT0.6.4続き。
まずはMatlabの新しい版 (R2007a以降) 対応。やっとVS2008でmexのコンパイルが通るようになった。やはりMKLはまともに動かない。この版からMKLは使わないでmatlabの行列ルーチンを使う様に改修。全部再コンパイルしたせいかMKLを使わないでもむしろ少し速くなった。できれば64bit版のMEXも作りたいのだが、VC++2008
expressでは64bitのコンパイルができないようだ。VS2005
standardは持っているのだが、色んな版をインストールするとそれだけでトラブルが出るので出来れば避けたい。VS2008
standardを買おうかな。
覚書: ifortコンパイルオプション set OPTFLAGS=/c /MD /O3 /nologo (/MDが大事。これを付けないとリンク時にシングルスレッドのlibc.libをリンクしようとしてLNK1104エラーになる。参考。.dllを添付したくないのでホントはスタティックリンクしたいのだけどうまくいっていない)
覚書: IGS05 (ITRF2005のIGS realization) のアドレス ftp://igscb.jpl.nasa.gov/igscb/station/coord/IGS05.snx (SINEX)。IGS 132局。基準エポック2000/1/1 00:00。タイムタグが2006/11/8となっているのでGPSWEEK1400からまだ更新はしていないらしい。IGS05の詳細はIGSMAIL#5447参照。ITRF2005座標とはアンテナ位相モデル (IGS05は絶対、ITRFは相対) の差に起因する差、特にスケールで約2ppb弱 (上下1cm強) の差があるので、IGSを使った解析結果をITRF系と厳密に比較するためにはIGS05->ITRF2005の変換が必要。
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C.Cao et al., COMPASS Satellite Navigation System Development, PNT Challenges and Opportunities' Symposium,
5-6 November 2008, Stanford University
米スタンフォードで開催されたPNT Challenges
and Opportunities Symposiumでの中国Compass開発状況に関する発表資料。先日のIS-GPS/GNSS
Symposium 2008のClosing Sessionでもほぼ同一の資料を使って発表があった。たいして新しい情報はないのだが、2008年末から2010年にかけて10機のロケット打ち上げが予定されており、10機以上のCompass衛星がMEO軌道に投入されるとのこと。最終的にCompassは5機のGEO衛星と30機のMEO衛星で構成される。先日のシンポでまだICD発行しないのとの質問に対し、まだいつになるか分からない、と回答していた。確か昨年のGPSシンポでは、もうちょっとでICD出すよと言っていたはずだったが。
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I.Petrovski et al., Innovataion: First AGPS - Now BGPS, GPS World, 2008
IS-GPS/GNSS 2008の展示でDr.Petrovskiが説明していたのでご覧になった方もいるかもしれない。GPS受信機のコールドスタート時間を劇的に改善するBGPS技術。基本的な目的はAGPSと同じだがAGPSと違って携帯回線接続を必要としない。名前は単純に"A"の次だから"B"ということらしい。特に携帯機器へのGPS応用において瞬時FIXは現行GPS受信機の技術課題の一つである。BGPSを使うには今のところインターネット経由で数10KB程度の特殊エフェメリス
(long-range ephemeris) を受信機にダウンロードしておく必要がある。これだけだとAGPSとたいして差がない気がするが、このエフェメリスは5日間は有効なのでその更新間隔は十分長くてよいとのこと。iPRx
receiverというソフト受信機を使いPCに実装して評価中とのこと。組み込み用にはBGPSをFPGAに実装すればよいとPetrovskiさんは言っていた。
特殊エフェメリスをFMやワンセグ等の放送で送るようにすればネット接続も必要なくなるので、より使いやすいシステムになるだろう。long-range
ephemerisに関して衛星時計の安定性が気になったのだけれど、Block
IIR Rbであれば長期安定度は10^-14s/sはあるから10^-14s/s×5×86400s×3×10^8m/s=13mで5日程度はなんとかなりそうだ。ただIIAのCsやRbだと長期安定度が落ちるのでやや厳しいかもしれない。衛星のrepositioningやclock
swap時にちゃんと働くのか、という点も少し気になった。ただ大変面白い技術なのでぜひ実用化してほしいと思う。
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International Symposium on GPS/GNSS 2008から帰還。第一印象としてアジアで開かれたGPS関係学会としてとてもレベルの高い内容だったと感じた。最初少し登録料が高いのではないかと思っていたのだけど、日本にいながらこのレベルの発表が多数聞けるのであれば参加者は十分元がとれたのではと思う。もちろん冷静に見ればION GNSSと比較して発表や論文の質は落ちる訳だが、明らかにGPS/GNSS研究の重心が欧米からアジア域に移りつつあるという傾向が見える様に思う。私自身も色々と刺激を受けた学会でもあった。安田先生をはじめスタッフの方々、中でもN君、本当にお疲れ様でした。(0:40)
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IS-GPS/GNSS Symposium 2008 1-3日目完。自分の発表は少し古いネタだがとりあえず終了。chairも問題なく終わったし、色々な方とお話できて有意義な学会だった様に思う。ただ最近学会で似たような方とばかりお会いする様になってきた気がする。まあ狭い世界ということなのだけど。
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結局土日は学生さんの発表資料添削だけであとは何も出来なかったので、今日はやっと自分の発表資料を作成。この調子では原稿作成も明日夜ホテルでやることになる。なんか最近こういうのばっかり。
T.Takasu et al., Evaluation of RTK-GPS Performance with Low-cost
Single Frequency GPS Receiver, International Symposium on GPS/GNSS 2008,
11-14 November 2008, Tokyo International
Exchange Center, Japan
ということで水曜日発表資料をup。バックアップ兼用。発表原稿未だがぶっつけ本番はさすがに厳しいので明日CGSICとPlenaryを聞きながら作成する予定。ところでシンポジウム初日夕方の"ICE Breaker"って何なのか未だにわからないのだがwelcome
partyみたいなもの?
補足: 会場ホールで行われる立食パーティみたいのでした。(11/14追記)
補足: 発表資料を最終版に更新 (11/15追記)
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宇科連発表完。何人かの方に面白かったとの感想を頂いたのでまあ良かったのではないか、と思う。でも机上検討だけではまともな研究とも言えないし、その技術的実現性について懐疑的な見方をする方がいるとも聞いている。動くもの作らないと誰も本気にしないのは当然なので、とりあえずデモレベルの実装まで早く行きたいなあ。
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高須他, 移動体向け広域型ネットワークRTKシステムの検討, 2008/11/5-7, 第52回宇宙科学技術連合講演会,
兵庫県立淡路夢舞台国際会議場
金曜日発表資料をup。バックアップ兼用。
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M.C.Moreau, GPS Space Service Volume Increasing the Utility
of GPS for Space Users, 16 October, 2008, National Space-Based
PNT Advisory Borad
10/16-17に開催されたNational Space-Based PNT Advisory BoardのNASA GSFC Moreau氏の資料。GPSの宇宙利用の現状とGPS
IIIに対する提言。特にSpace Service Volume
(SSV) と呼ばれる高度3,000km以上のMEO/HEO領域に関してGPS
IIIでは疑似距離精度、受信電力、信号アベイラビリィについて性能要求を確立するべきだとしている。この要求を取り入れたのかもしれないが、実は次のIS-GPS-200の改訂案にもBlock III衛星におけるSSV要求が追加されている。Block
IIIの最初の打ち上げは今のところ2014年 (参照)。ただ現状のBlock IIR-Mの打ち上げ遅れやBlock
IIFの開発遅れを考えると、Block IIIもほぼ2-3年は遅れるだろうから早くても2016-17年といったところでASTRO-Gにはたぶん間に合わない。
補足: ASTRO-Gは2012年打ち上げ、5-7年運用予定とのこと。全く間に合わない訳でもない様だ。(14:30追記)
Emergent Space Technologies - High Altitude
GPS Publications
上の資料から参照されているよくまとまった高高度衛星におけるGPS利用に関する論文集。特に最初のBauer氏のION
GNSS 2006論文は上の資料の元ネタの様で現状での課題や問題点が良く分かる。
Emergent Space Technologies社を知らなかったのだが、主に宇宙機GN&C系の調査研究、機器開発を手がけているベンチャーの様。NASAの次世代搭載用GPS受信機の開発も行っている様だ。
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宇科連発表資料作成。間に合えばプロトタイプの0次結果を紹介したいと思っていたがちょっと無理そう。まあ少し気長に進めたい。
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Google Earth。Ctr+Alt+Aでフライトシミュレータになるなんて初めて知った。ユーザガイドを良く読んだら書いてあったので隠し機能という訳でもないらしい。
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