日記・備考録
Diary/Memorandum

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2006/05/01〜

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2006/04/30

1Hz-PPPを流しながら色々作成。今回のver.0.6.2でかなり高速化を図ったが、それでも1Hz-PPP 58局 3H分の実行(3-pass)に約1時間10分かかっている。24Hに換算して580秒/局。まだ目標値120秒/局の約5倍。またメモリ容量制限から最大セッション長3Hまで。出来ればこの制限も緩和したい。さて開発要素はまだ色々と残っている。

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2006/04/29

発表に向けて少し長期(と言っても1週間位)で1Hz時計生成を流しているのだがなかなか安定しない。。IGS-CODE-30sとの比較で概ね0.01ns以内に収まるのだがたまに異常値が出る。これから原因をひとつひとつつぶすが安定するまでもう少しかかりそうだ。

HR-PPPによるLEO衛星POD。色々やって少し改善。運動モデルはまだ入っていない。ただ300s-PPPと比較しあんまり差が出ないので、このネタは夏のアストロか秋の宇宙科学連合に回すことにして5月の発表には入れないことにした。

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2006/04/28

昨日紹介したGEONET緊急解析論文に関して追加。RTNETで十勝沖地震を解析した事例。地震直後に測位解が不安定になり安定するまで30分かかったとしてその原因を推定し、地震変動をサイクルスリップと誤認した可能性が高いとしている。誤認そのものが問題だし、再FIX時間も長すぎる。また後処理ではFIXさえすれば前に戻ってFIX解を求め直せるのだがその機能がないのだろうか。
正直な感想を書けば、不完全でブラックボックスの既製ソフトをかなり無理してだましだまし使っているなあと言う印象。短中基線RTKであればコアの部分はそんなに複雑なプログラムにならないので、スクラッチで開発してしまえば制約もないし自由に拡張や調整ができると思うのだが、何でやらないのだろう。

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2006/04/27

N.El-Sheim et al., Kalman Filter Face-Off : Extended Versus Unscented Kalman Filters for Integrated GPS and MEMS-Based Inertial Systems, Inside GNSS March 2006
IONのメンバーだからか無料でInside GNSSを送ってくるのでパラパラと読む。UKFと呼ぶカルマンフィルタの紹介とGNSS/INS統合システムへの応用例。システムノイズ(プロセスノイズ)をstate変数として更新則に取り込む手法らしい。EKFと比較し初期姿勢誤差が大きい場合にEKFでは特別な誤差モデルが必要になるがUKFではいらないとしている。

オンラインで読めないので日本測量協会に注文していた最新の国土地理院時報が届く。

矢萩他, GEONETにおける緊急解析の現状, 国土地理院時報 108集, 2005
GEONETに現在導入されている緊急解析であるS2解とリアルタイム解析の紹介と解析例。リアルタイム解析ではGPS Solutions社のRTNETが使われている。同時解析点数や解析時間の制限を回避するため色々と苦労して解析戦略上の工夫をしている様だ。解に大きな初期値依存性があるらしいがこれは解析ソフトの問題だろう。短基線でスマトラ地震の地震波を検出した例がある。ただ相対測位では2点のどちらかが動いているか分からないので地震計も差をとって比較している。これって意味が有るのだろうか。
(
訂正。読み返してみたら地震計と観測点間距離が20km以内ということで基線長は300km位の様)

畑中他, GEONETのルーチン解の精度評価, 国土地理院時報 108集, 2005
GEONETのルーチン解(F2,R2,Q2)の長期/短期再現性を含めた精度評価。ルーチン解に使用しているBernese4.2の地球固体潮汐モデルのバグの影響や架台の日射変形効果も評価している。昨秋の測地学会で発表したようにGEONETのルーチン解にはITRF系に対する系統誤差があるが相変わらずその評価がない。これではグローバルな地殻変動解析には使えないという事になる。まあデータは公開しているから自分で解析しろということなのかも知れない。

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2006/04/26

単独測位における衛星送信時刻の求め方。RTK測位の基礎と実装ではいったん単独測位で求めた受信機時計誤差dtrにより受信時刻tを決めそれからlight-time equationを解く中で送信時刻を決めるという少し面倒な手順に従っている。これには別解があり疑似距離P=c(tr-ts)なので衛星時計による衛星送信時刻ts=tr-P/c (tr:受信機時計による受信時刻=時刻タグ値)が求まり、衛星時計誤差(放送暦で求める)を引けば(真の)衛星送信時刻が得られる。この解法の方がiteration中で衛星位置を再計算する必要がなくエレガントで効率が良い様だ。なかなか"正しい"測位アルゴリズムの追求は難しい。

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2006/04/22

そろそろ発表用資料をまとめ始めなければならないのにまだプログラムをいじっている。いつもの様に泥縄。さて発表ネタをあまり書いてしまうとつまらないので以降自粛。HR-PPPに興味を持たれた方はぜひ5/16に幕張に聞きにいらしてください。

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2006/04/21

GT-1Hz時計とJPL,CODE 30s時計(補間値)の比較例 (JPL, CODE, 全衛星時計バイアス合計=0に正規化)。JPL時計は全衛星におかしな雑音が乗っているわけではなく衛星によりずいぶんと違う。これが割とまともに見える場合がある原因かもしれない。

なかなか長周波変動が取れないので次はアンテナモデル評価。どうせやるつもりだったIGSの新アンテナモデルを入れてみる。でもこれで発表に間に合うのか?

昨日のCODE時計による1Hz-PPPの雑音が大きすぎる気がしたので少し解析。PRN13の補間誤差が効いているようだが少し上下に動きすぎる。時計誤差が拡大されている感じ。何でだろう。

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2006/04/20

The COSMIC constellation of six satellites was launched successfully, COSMIC UCAR, April 14, 2006
主にGPS掩蔽による大気圏観測を目的とした6機のCOSMIC衛星の打ち上げが成功したようだ。掩蔽観測は大気の鉛直構造を捉えるには大変有効な手法。解析が難しそうだが今後やる人も増えるかも知れない。

K.Larson, shift times for modified sidreal filtering, IGSMAIL-5342, April 17, 2006
modified sidereal filter用のGPS衛星周回シフト時間計算プログラムが公開。リンク先にはsidereal filterに関するJGRのpreprint等もある。

よく考えたらシフト時間計算は非常に簡単なのでやってみた (プログラム)。結果。No.32は平均。結構シフト量のばらつきが大きいので衛星毎に分離してシフトすると改善される可能性が高い。


GPS AROUND TIME OFFSET TO SIDEREAL DAY (sec) : 2004/12/26
   01    02    03    04    05    06    07    08    09    10    11    12    13    14    15    16 
-11.5 -10.3  -8.3  -3.2 -12.1 -11.3 -11.7 -13.0  -8.2 -14.5  -9.5   NaN -15.1  -9.0 -12.9 -10.2 
   17    18    19    20    21    22    23    24    25    26    27    28    29    30    31    32 
 -7.1  -7.6 -11.7  -2.6 -10.0  -9.1  -6.2 -83.9 -13.2  -5.5  -9.1 -11.8 -13.3  -5.4 -13.8 -12.4 

1Hz時計の有効性を確認するため昨日と同じ条件でJPL, CODE 30s時計を使ったPPPをやってみた。ARTU。上: JPL, 下: CODE。それぞれ軌道もJPL, CODEを使っている。時計は線形補間であるが補間誤差の影響は大変大きい。JPLは30s時計そのものにも大きな誤差が載っている。Larsonや名大太田氏のGIPSYによる1Hz解析では割とまともな波形が得られているがどうもこれはPPPでは無いようだ。知っている限りGIPSYはきちんと測位アルゴリズムが公開されていないので研究用に使うにはどうなのかという気もする。

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2006/04/19

昨日の地震波の補足。地震波の周波数帯域はある程度限られているから地震波のみが目的で有れば長期変動や高周波雑音はバンドパスフィルタで容易に削減できる。バンドパスフィルタ (0.001Hz - 0.1Hz)をかけた例 (WUH2, BAN2)。ただし1Hz-PPPは永年変位も含めたDC〜0.5Hzの変位が解析できるのが売りなのであえて入れていない。だからこそ長期変動雑音を何とか押さえたいのだがなかなか難しい。

地震計データの検索。IRIS (Incorporated Research Institutions for Seismology) が世界中の地震計観測データの収集とアーカイブをやっているらしい。データ検索はWILBER IIというWebインタフェースを使う。イベントとして地震を指定し地震計ネットワークや地点を指定して検索しデータ要求するとしばらくしてサーバ上に落ちるのでそれをFTPでダウンロードする。SEEDと言う形式が標準の様だがとりあえずSACという解析ソフト用テキストで落とす。しかしチャネルの意味がよく分からない。チャネルコード。LHE/LHN/LHZはLong Period : High Gain : East-West/North-South/Verticalの意味らしい。

1Hz-PPPと地震計の比較。上: PPP IGS ARTU, 下: 地震計 GSN-IRIS/IDA ARU。距離0.1km。地震計データは変位速度(m/s)から変位(m)に変換し時刻をGPSTに合わせている。PPPはsidereal filterのみ。波形, 変位量共に綺麗に一致しているがPPPは垂直雑音がやはりちょっと大きいのと少しドリフトが載っている。地震計では1:40以降波は収束しているが、PPPではまだ結構揺れているように見える。これは (基準点の揺れにより) 1Hz時計推定値に載った雑音を拾っている可能性がある。

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2006/04/18

Webサイト開設1周年。統計を見ると累計Visit数19355。ここのところは1日当たり700Hits, 80Visits位安定してアクセスがある。マイナーな内容に関わらず有り難いことである。

昨日紹介した畑中氏論文にも有るように測位解垂直成分と対流圏遅延は観測モデル上の相関が高いので分離が難しい。スタティックでは測位解を時刻間で強く拘束できるので分離しやすいが、キネマティックではエポック毎に測位解を独立に解くので特に難しい。キネマティックではこれらの分離は対流圏遅延の時間相関とマッピング関数に依存することになる。ただ現実には十分な分離が出来ない事が多く、これが測位解の垂直誤差として現れる。相対測位に比較したキネマティックPPPの最大の弱点はこの点にある。なおIGS精密暦は実効的に3mm程度の精度を持っており精度制約にはならない。またマルチパスは大きな誤差源だがこれは相対測位の方がむしろ条件が悪い。

1Hz-PPPで割と綺麗にスマトラ地震の地震波がとらえられた例 (クリックで拡大)。左上からWUH2, TASH, POL2, ARTU。右上からBAN2, IISC, USUD, MIZU (IGS)。これくらい安定して全局取れれば良いのだが局によってメタメタになる場合があるのがまだ発展途上の所。なお1日前のデータを使ったsidereal filterのみかけている。波形のうち最初の長周期の水平動のみのものがラブ波、その後に続く短周期の上下動を伴う波がレイリー波であると考えられる。

 

木下他 監, 強振動の基礎 ウエッブテキスト2000版, 防災科学技術研究所, 2000
4章に地震波についてコンパクトにまとめられている。

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2006/04/17

1Hz-PPPの評価引き続き。30s-PPPに比較し1Hz-PPPは解が不安定になり易い (例: 30s,1Hz)。この原因を探っていくと対流圏遅延パラメータ推定値が外れて座標解を引っ張っている場合が多いことが分かった。どうも1Hzの場合、時間相関の高いマルチパス等の誤差成分を対流圏変動と誤認識して解が不安定になるらしい。プロセスノイズの調整やZTDの時間変動モデルをGauss-Marcovに変更する等色々対策をとったがあまり改善されない。いったん30sで対流圏を推定して値を固定して1Hzで再推定するというやり方もあるが相当手順が面倒。うまい方策はないだろうか。

畑中, 地球センサーとしてのGPS連続観測網の高度化 GPS観測量に含まれるシグナルとノイズの分離, 測地学会誌 第52巻, 第1号, 2006
測地学会誌の最新号から。昨年度坪井賞受賞記念講演論文。格調高い文章。現在のGEONETを初期の頃から作り上げた筆者ならではの鋭い洞察に満ちている。高時間分解能解析における誤差要因の解明は今後の課題とある。今まさにはまっている問題。やはりスタティックの解析手法をそのまま1Hzキネマティックに応用するのは色々と無理があるなあ、と思うこの頃。

キネマティックPPPによる新潟県中越地震時の地殻変動検出 更新。DRAFTに比較し長周期変動が改善されている。30sはsidereal filterがほとんど効かないので入れていない。

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2006/04/16

GTのプログラムをフリーズ。ver.0.6.2。5月の発表はこのバージョンで行く。全部の再解析中。
しかしなかなかver.1.0にあげるのは難しい。外に出せる様にするためには最低でも全ライブラリのunit testや全パラメータを変更しての動作確認が必要だが、今のようにアルゴリズムの改良や実解析をやりながらでは現実的には無理。このままでは逃げ水の様にどこまでいってもFIXできない。どこかで見切りを付けなければいけないとは思っているのだが。

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2006/04/15

色々な改良やパラメータチューニングで1Hz-PPPもやっとここまで来た。短基線相対測位のFIX解とほぼ遜色ない。この程度が安定して出るようになれば良いのだが。なおこれはsidereal filterを入れている。

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2006/04/14

ここのところ1Hz-PPPの評価をずっとやっているのだが局によって大きな長周期雑音が載ってしまうのを防ぐのが難しい。30s-PPPでは載らなくても1Hzだと載る場合が多い。この場合はどうも過収束が原因らしくプロセスノイズパラメータの調整で改善されることもある。ただこのパラメータは局毎に最適値が異なるので調整が大変。いずれにしても1Hz-PPPはこの手のパラメータにセンシティブ過ぎて自動で最適値を決めてくれないとなかなか実用的とは言い難い。この辺うまいアルゴリズムはないだろうか。

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2006/04/12

Munich Satellite Navigation Summit 2006, 21-23 February 2006
2/21-23にドイツ ミュンヘンで開催された次世代測位衛星システムに関する会議。プレゼン資料がダウンロード可能になっている。主にGalileoを中心とした測位衛星システムやサービスの開発状況や計画。QZSSのステータスも報告があった様。Galileoも欧州以外の国との協力を取り付けてずいぶんと気合いが入っているという印象。技術的な詳細はごく少ない。

日本地球惑星科学連合2006年大会, 5月14日〜18日, 幕張メッセ
やっとプログラムが公開された。D125 GPSセッションはこちら。まだ予稿集は公開されていないがタイトルだけ見るとみんな似たようなことをやっている様。やっぱりRTKの方が面白かったかも。

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2006/04/11

国際郵便で届いた参考書
D.Vallado, Fundamentals of Astrodynamics and Applications, Second Edition, Microcosm Press and Kluwer Academic Publishers, 2004
衛星の運動・軌道決定理論。ペーパーバック版$48也。1000ページ近い大著。いつも思うのだがこれだけ綿密で大量のテキストをまとめるのにどれだけ時間がかかるのだろうか、考えると気が遠くなる様な気がする。

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2006/04/10

外出。こちらではまだ桜は全然開いていないが、東京ではもうかなり散っていた ...★ よく考えると5月の発表まであまり時間がない。少し焦り気味。

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2006/04/08

Windows XPのメモリ管理について少し調べる。ヒープ領域はプロセス間共用でかつ2GBまでしかとれない。このエリアには共有ライブラリ(DLL)がロードされる。MS IMEは自動的にこのメモリ空間に巨大な辞書ファイルをmmapするみたいである。また各AP固有のデスクトップアプリケーションヒープと呼ばれるデータ構造もこの領域にとられ、このサイズはAP毎固定なのでこれを大きくとっているAP(常駐プロセス含む)があると使えるヒープサイズが制限される。このヒープ領域の使用状況を調べるツールがMSから提供されている。(Desktop Heap Monitor) これで調べて大きく使っているプロセスを切るなりレジストリを書き換えて使用ヒープサイズを減らせば使えるヒープサイズが増える事になる。しかしAP間でヒープ共用というのはあまりな仕様の様な気がする

訂正。Windowsではやはりヒープはプロセス固有空間にとられるらしい。すなわち2GBのプロセス固有空間のうちmatlab本体やリンクされる共有ライブラリ(DLL)を除いた最大連続メモリ領域がヒープとしてとられると言うことになる。ただdumpmemmex.dllの実行結果を見るとライブラリのロード領域が必ずしも連続的にとられない。そのため使えるヒープ領域が実効的に少なくなってしまう。現環境では-nojvmでjavaを使わないで起動した方が使用可能メモリが少なくなる。現環境での利用可能ヒープ。

matlab 6.5.1 SP1 : 1041.3MB
matlab 6.5.1 SP1 -nojvm : 908.9MB
matlab 7.0.1 SP1 : 1162.3MB

プロセス固有空間を2GBから3GBに拡張するwindows起動オプションも有るが、実際やってみるとWindowsが正常起動しなくなるのでダメのようだ。

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2006/04/07

以前Windows版matlabでは700MBくらいまでしかメモリが使えないと書いたが、どうも連続メモリ空き領域最大値までしか使えないらしい。matlab6.5.1ではdumpmemmex.dllというツールを使うとメモリ領域の使用状況と使用可能メモリを表示できる。これでメインマシン(Windows XP Pro SP2, 2GB)の状態を表示させてみると500MB強しか連続メモリが取れないことが分かる。

Largest available memory block is 551354368 bytes (525.81 MB) located at address 1a330000

アドレス上位はWindowsシステム、下位はユーザプロセス用にメモリが使われている様でAPを起動していなくても常駐プロセスが動いているので結構メモリを食っている。特にC:\WINDOWS\IME\IMJP8_1\Dicts\IMJPCD.DICが約300MBも占有しているのが目に付く。これはMS IMEの辞書データらしい。ということでIMEをMS IMEからATOK13に変更して再ログインしてみた。

Largest available memory block is 1092878336 bytes (1042.25 MB) located at address 18010000

急に使えるメモリが倍に増えた。どうもWindowsのメモリ管理がよく分からないがプロセス毎に2GBの仮想空間を使えるわけではないようだ。これで1Hz時計推定途中で頻繁にメモリ不足で落ちることが無くなるはず。

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2006/04/06

asahi.com, 日本版GPS用「準天頂衛星」計画を大幅縮小へ, 2004/04/05
準天頂衛星からの放送・通信事業の撤退が正式決定した様だ。準天頂衛星も技術試験衛星の色合いが強くなり位置付も変わらざるを得ない。今後はより実質的で地道な測位技術開発が推進されることを望む。しかしFY2009の打ち上げは現実的には無理だろう。たしか電波割り当ての関係で2008年までに上げなければいけないと言っていた様な気がするがどうなるのだろう。

測位・地理情報システム等推進会議, 内閣官房
準天頂衛星システム検討WGの資料と準天頂衛星システム計画の推進に係る基本方針がupされている。(1) S帯による測位補強はニーズ及び事業化の見通しが無くL帯による測位補完+民測位補強のみとすること。(2) 第1段階として官中心で1機の準天頂衛星を打ち上げ利用実証を行うこと。(3) 第1段階の結果評価により第2段階の3機の衛星によるシステム実証に移行すること。が方針とされている。

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2006/04/04

リアルタイム精密時計推定に向けて色々と検討。なんとか発表までに成果が1つでも出れば良いのだが。

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2006/04/01

P.Schwintzer et al., CHAMP Reference Systems, Transformations and Standards, GFZ-Potsdam, 2002
CHAMPの座標定義。POD用GPSアンテナ位置規定が含まれている。CHAMPのアンテナオフセット/PCVデータがずっと見つからなかったがとりあえずこの値を使ってみる。

GT0.6.2bを使ったキネマティックPPPによるCHAMP POD結果。2004/10/1-10/31。IGS-COD-30s時計を使用。CHAMP-RSO (Rapid Sicence Orbit) と比較した誤差。CHAMPはGRACEに比較しサイクルスリップやアウトライアが多く条件が悪いので運動モデルによるスムージングが必要だろう。細かく見ると条件の良い期間でも衛星周回に同期した周期的誤差が10cm位出ている。これは比較している基準軌道の問題の可能性もある。衛星軌道は絶対値が分からないので精度評価はかなり難しい。cm精度での評価には実質的にSLR観測との比較くらいしかない。GRACEもCHAMPもSLR観測データは入手できるがデータの基本的な取扱いから始めなければならないのでちょっと敷居が高い。

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〜2006/03/31


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