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シリコンセンシング, 小型高性能MEMSジャイロ CRH01
MEMSジャイロでBias Instabililityが0.3°/hr。10年位のスパンで見ると一般量産品で0.1°/hr、高精度品で0.01°/hr位は、あんまり無理なく行けそうな気がする。0.01°/hr位になってくると、RTK or PPP+INS統合で市街地cm級測位というのが実用的に使える様になってくると思う。(参考: Wikipedia)
補足: 現在、発表されているMEMSジャイロの中で最も高精度なものは、ノルウェイのSensonor Technologies社のSAR500でBias Instabilityが0.04°/hr (製品はまだ未発売)。量産技術だけ確立すれば、技術的には一般品で0.1°/hrはそれほど難しくないのではないかと思う。ただ安くなるかは結局のところ応用次第。(17:07追記)
再補足: DARPAのmicro-PNTも慣性センサはHRG (Hemispherical Resonant Gyroscope) 使って0.01°/hr 位を狙っている様で。でも5mWって凄いなあ。このクラスの航法センサが民生用に降りてくるのにあと10年かかるか20年かかるか。(9/1追記)
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CSR Debuts First SiRFstarV Chip Optimized for Mobile Devices, GPSWorld, August 21, 2012
SiRFもGLONASS, Galileo, Compass対応となるらしい。まずはLGのスマホに入る様だけど、当然次期Galaxyにも入ってくるのだろう。"TricklePowerII" と呼ぶ信号に応じて動的に電力を調整する技術で低消費電力化をはかっているとのこと。まだスマホのGPSは電力食いすぎなので、受信機の低消費電力化は他と差別化をはかるための重要な技術開発要素である。
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JAXA, 「みちびき」のルビジウム原子時計2の再起動運用の実施について, 2012年8月24日
どうもおめでとうございます。記事に「発生した事象及び原因箇所がほぼ特定でき、再起動できる可能性が高い...」と書いてある。これ、逆に言えば、約2ヶ月半「原因箇所が特定」できず「再起動できる可能性」も不明だった訳で、結構やばい状況だったことが分かる。
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「はやぶさ2」より優先された準天頂衛星とはなにか, ASCII.jp, 2012年8月23日
日本の準天頂衛星は世界からの遅れを取り戻せるのか, ASCII.jp, 2012年8月24日
よく取材して書いているとは思うけど、やっぱり準天頂衛星 (特に実用準天頂衛星) を何故が日本政府が推し進める必要があるのか、という最初の疑問への回答にはなってないような。「理由」としてあげられているうち1つめ、2つめの理由はかなり無理あるし。ところで、「2機目以降の...「有人宇宙システム」が担当しており...」って、この記事ではじめて知ったのだけど、これ本当?
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The GPS tracker to beat (smallest, lightest, and most durable)
MicheleがCellGuideのRobinを評価している。データシート見ると、バッテリ含めて6gで、1時間毎、約8カ月動く位置ロガーが実現できるらしい。標準で64ms, 高感度で512msのいわゆるsnapshot型測位。DIFだけフラッシュに記録して解析は後処理で行う。ubloxのcapture and processやIP-SolutionのBGPSと同じ様な仕組み。思ったより精度が良いのだけどなにか面白い応用ないかなあ。
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SXBlue III GNSS, GPS + GLONASS + RTK = 1 cm Accuracy
なんか基準局でGLONASS受かんなくても、RTKにGLONASSが使えるらしい。かなり眉唾っぽいけど、これどういう仕組みだろう。
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最近JAXAの方とお仕事する機会が増えたのでこっそりと貼っておこう →参照。でも「一番ホット」なのかなあ。ところで今週は色々な方と今後のことについてお話させて頂く機会が多く、ちょっと正念場といった感じである。
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GPS/GNSSシンポジウム2012, 2012年10月24日〜26日, 東京海洋大学越中島会館
最初の通知が出た様なので貼っておく。2日目の午後に何か話すかも。
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某ブログの記事で始めて知ったのだけど、Linuxのwine環境でRTKLIBのWindows用APが動くらしい。ということでubuntu
11.04にwine 1.2を入れて確認してみた。一部動作が変な所があるけど、大体正常に動くようだ。特に、RTKPLOTがちゃんと動いたのにはちょっと感動
(Windows GDIのエミュレータ、描画が少し遅いけど)。実行は、直接バイナリファイルを指定して、
>> wine rtkpost.exe
とかやればよい。なんかRTKPOST_MKLもちゃんと動いたんだけど、もしかしてwineって凄い?
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溜まってた査読返した。しかしもう少し速く英語書けるようにならないとどうしようもない。
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EPSON, リスト型GPS機能付きランニング機器『WristableGPS』, 2012年8月8日
GPS製品ウォッチャーとしてとりあえず貼っておく。でも、これバッテリ14時間しか持たないんだよね。汎用の位置ロガーとして考えると結構微妙。GPS受信機って普通に作ると相関器の消費電力減らすの結構大変だと思うんだけど、色々と工夫して1カ月くらいバッテリが持つようにすれば、もっと商品価値上がると思うのだけど。
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内閣府, 宇宙政策委員会第1回会合, 平成24年7月31日
7/31に開催された宇宙政策委員会の資料が公開されている。これ見ると3機の実用準天頂衛星の開発・整備は総額513億円で国庫債務負担、地上システムの整備・運用はPFI事業として総額1173億円、20年間の国庫債務負担で行うことが検討されている様。PFIの実態がまだあんまり分かっていないのだけど、衛星はともかく、20年先までを考慮して地上システムの調達仕様なんてまず決められないんじゃないのという気がする。例えば過去20年間に、GPS衛星の仕様はあんまり変わってないけど、その利用技術や応用分野は著しく変わってきてる訳で。今回整備される実用準天頂衛星の開発の枠組みが、そういう未来のGNSS技術発展・新規応用の足枷にならないことを願う。
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なんか今年度後半も忙しくなりそうな雰囲気。ありがたいことではある。
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ちょっと所用で広島。10年ぶり位のはず。
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C.Goodall et al., INS Face off, MEMS versus FOGs, InsideGNSS, 2012
FOGとMEMSジャイロの比較。INS/GNSS統合やINSのみでの精度を評価している。結論として、MEMSはまだ少しFOGにはかなわないけど概ねコンパラブルで、コストを考えると十分使える、という感じ。使っているMEMS IMUはADIS16385。これ見るとyawジャイロだけ高精度なタイプで、yawのin-run bias stabilityは6度/hr、1000-4999個での価格$869。Digi-keyでのサンプル価格\114,825。MEMSはまだこれから良くなる可能性が高く、コストはほぼFOGの1/10なので、今後MEMSによるFOGの置き換えが進むだろう。4年程前にMEMS IMUをちょっと評価した時には精度は今より1桁悪くて、まだちょっと使い物にならない、という感じでがっかりしたのだけど。
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いつのまにか8月だあ。色々と滞っていて尻に火が付きそう。やっぱ、ポーランド行かない方が良かったかなあ。
今のままだと、"RTKLIB 2.4.2 in this summer." という約束が守れそうな気がしない。せっかくリリースしても、利用者にとって面白い機能、ほとんど追加にならないしね。8月末に「おわび」通知出すことになりそう。
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