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NASA spaceflight.com, China launches Compass duo via Long March 3B, April 30, 2012
2012/4/29 20:50 UTC, Compass (Beidou-2) M-3及びM-4衛星, 中国 西昌宇宙センタから長征3Bロケットで打ち上げ。Compass公式サイトによると成功の模様 (参照)。初のデュアルロンチ。これで軌道上のCompass (Beidou-2) 衛星は13機。打ち上げ順はMGGGIGIIIIGMMで、計 MEO×3 + GEO×5 + IGSO×5 (うちGEO1機は軌道ドリフト中)。色々な情報を総合すると今年中にあと3機 (M-2/M-5, G-6) 打ち上げられるのではないかと見られる。
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spaceflight101, China ready for Dual-Payload Mission, April 28, 2012
Compass/Beidou衛星の打ち上げ予定。2012/4/29 20:50UTC, M-3/4のデュアルロンチ。MEOってまだ1機しか軌道上にないはずではと、思ったら、どうもM-2より先にM-3, M-4を上げるということらしい。
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PhysOrg.com, Rapid tsunami warning by means of GPS, April 25, 2012
独GFZ A.Babeykoの"GPS shield concept"による津波警報システム。先日のEGUで発表があったらしい。似たようなことは皆考えるもので、これも広域リアルタイムの精密GNSS解析技術が実用的に使えるようになってきたという背景があってのこと。たぶん将来的には広域GNSS基準局網、GNSSブイとRT-PPP-AR、震源モデルインバージョンを組み合わせた、全世界的な地震・津波警報システムというのが実用化されていくのではないか。
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マイナビニュース, タクティカルグレードのセンサで、新たな市場の開拓を目指すADI, 2011/11/15
少し古い記事だがメモ用に貼っておく。ADIS16488で6度/hr。Digikeyでサンプル\16万強。安いFOGクラスの精度はあるので、室内測位にも十分使えるはず。実験用に一つ欲しいなあ。
補足: 調べたらEpsonも大体同じグレードのIMUを出している様
(→S4E5A0A0)。これ幾らぐらいだろう。(17:24追記)
サンプル\20万とのこと (参照)。まだちょっと高いけど数が出るようになればあと一桁は下がるはず。(17:38追記)
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GPS World, GPS Directorate Assigns PRN Codes to Russian Luch Satellites, April 25, 2012
ロシア版SBAS SDCMのPRNコード割り当て。Luch-5A (16W): PRN125, Luch-5B (95E): PRN140, Luch-5V (167E): PRN141。
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NASA JPL, NASA Tests GPS Monintoring System for Big U.S. Quakes, April 24, 2012
READI (real-time earthquake analysis for
disaster) というGPSによるリアルタイム地震・津波警報システム。米カリフォルニア中心500局程度の基準局のリアルタイムGPSデータから震源位置、規模、断層モデル等の解析をしている。Y.BockやG.Blewittといった大御所も絡んでいるらしい
(参照)。解析はRTKなのかPPPなのか不明なのだが、ネバダ大の記事読むと、リアルタイムで10
cm、1日後に1 cmとあるのでPPPではないかと思う。
ネバダ大では毎日10,000局のGPS解析してると書いてあるぞ。10,000局だとさすがにPPPでたぶんBlewittのAMBIZAPを使っているのではないか。しかし、10,000局のGPSデータっていったいどこから入手しているのだろう。
補足: Inside GNSSに、技術的に少し詳しい記事が出た (→参照)。SOPACはMEMS IMUの統合も試行しているらしい。(4/27追記)
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International Symposium on GPS/GNSS 2012, October 31 - November 2, 2012, Xi'an, China
今年のIGNSSは中国 西安。登録締め切り開始 5/1, アブスト7/1, ペーパー9/1。秋の測地学会と日程がぶつかるのでどうしようか。測地学会ことしは仙台だしなあ。
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査読返した。最近査読頼まれることが増えてきて、査読自身が勉強になることも多いので忙しくても出来るだけ引き受けるようにしているのだけど、内容がトホホだとちょっと萎えるよなあ。
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UPI.com, GPS could aid in earthquake warning, April 19, 2012
米サンディエゴで開催されていたSSA (Seismological Society of America) で、GPSによる地震・津波警報の話題が盛り上がっていた様だ。調べてみると特別セッション (手法はGPSのみという訳ではない様) が設けられていたらしい。でも日本からは東北大太田さんの発表のみである。日本でももっと研究者が増えて欲しいなあという感じ。
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高須他, 複数GNSS対応高精度軌道時刻推定ツール (MADOCA) の開発状況, 平成24年度測位航法学会全国大会, 2012/4/19
本日の発表資料をup。まあ、まだ途中経過なので全部終わったらもう少しちゃんと発表等はする予定。できればこの関係で査読付論文も少しは書きたいのだけど。
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O.Chassagne, The Future of Satellite Navigation: One-Centimeter Accuracy with PPP, Inside GNSS, 2012
リアルタイムPPPの将来像。まあそのうちcm級の測位を可能にする軌道クロック情報が航法データの一部として放送される様になるかも。でもこの実現には連続的なアップリンクが必要で、MEO軌道では多数の地上局を配置しなければいけないので現実的ではない
(将来的には衛星間リンクで可能になるかもしれないが)。まあ全部の衛星が水素メザーを搭載すれば連続アップリンクも必要ないのだけど
(高安定度搭載原子時計の技術開発も高精度GNSSの将来にとってとても重要)。こういうのを読むとやはりcm級の高精度軌道時刻決定技術が将来のGNSS高度利用に必要不可欠であることも分かる。
ところでやっぱり、E6 (LEX) 普及しそうな気がしないので、L1-SAIFチャンネルを使って補正情報を送るというのはどうだろう。250bps×2CHくらいあればかなりの衛星数送れるはずだけど。いままであんまりデータ圧縮については検討していなかったのだけど、今後補正情報の圧縮方式を本格的に検討した方がよいかもしれない。少なくとも今みたいなL1-SAIFの使い方、どう考えてももったいないもの。
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BeagleBone来た。Digikeyより少し安かったのでMouser Electronicsで買ったみた。1枚\8,028也 (送料無料、税別)。Angstrom Linuxが入ったマイクロSDが付属。不良在庫にならないように使わなくちゃ。
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I.Petrovski and T.Tsujii, Digital Satellite Navigation and Geophysics: A Pracitical Guide with GNSS Signal Simulator and Receiver Laboratory, Cambridge University Press, 2012
Amazonで届いた参考書。重複して予約注文していた様で同じ本か2冊届いた...。実は発売前にお借りしている本もあって、今手元に同じ本が3冊ある...。
昨日・今日と仙台に出張だったので行き帰りの新幹線でざっと読んだのだけど、かなり微妙。どういう読者を想定しているのかよく分からない雑多なトピックを浅く広く触れているだけという感じ。内容もかなり荒っぽいし、これで\10,000
(×2) ...。しかしGLONASS ICDのバグ入りエフェメリス計算を訂正せずにそのまま載せてる
(2.34) のは酷い (まさか 筆者はこのバグを知らないとか?)。後は推して知るべし。
補足: どうも記述ミスが多いので、数式だけ最初からチェックしていたら途中で厭になってしまった。p.24までチェックしたうち、少なくとも式
(1.1), (1.8), (1.9), (1.16), (1.21), (1.23) は間違い。多くは単純ミスのレベルではないので早急に訂正版を発行した方が良いと思う。まあ学生さんには間違い探し自体が勉強になるかも
(苦笑)。(4/14追記)
「間違い」とだけ書いて具体的な指摘しないのも卑怯なので以下指摘。 (4/14 17:35追記、18:04修正)
(1) 式 (1.1): 行列中 sin(Ωe t), -sin(Ωe
t) の符号が逆
(2) 式 (1.8): i=0 → i=1
(3) 式 (1.9): RMS定義の意味不明
(4) 式 (1.16): 衛星時計バイアス項が抜けている
(5) 式 (1.21): x → x_{r0} だとして分子の符号逆
(6) 式 (1.26): [H] 中の 1 → c
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高須他, 複数GNSS対応高精度軌道時刻推定ツール (MADOCA) の開発状況, 平成24年度測位航法学会全国大会, 2012/4/19
MADOCAについて何か話せということだったのでちょっとだけ話します。研究発表会の日は時間がいっぱいということで19日の総会前になりました。学会員の方は誰でも聴講可能ですのでご興味のある方はご参集ください。
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国土地理院, 津波予測支援のためのGPS情報提供システムの試験運用, 平成24年4月6日
報道発表が出ていた様で。でもこれ開発開始してから半年くらいしかかかってないはずで、ホントに使い物になるのかはこれからの評価となると思う。
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RTKPLOTにGoogle Earth Viewモードを追加。基本的にwebbrowserコンポーネントを貼り付けて、Google Earth Pluginを動かしているだけなのだけど、問題はGEのAPIがjavascriptなこと。C++からwebbrowserのjavascript functionを呼ぶのに、なかなか良い資料がなくて苦労した。結果を取得するのもそんなにスマートな方法ではなくて、かなり泥臭い方式。特に大きな問題が発生しなければ、この機能はRTKLIB次期版に入る予定。
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S. Loyer et al., Zero-difference GPS ambiguity resolution at CNES-CLS IGS Analysis Center, Journal of Geodesy, 2012
GPS軌道/時計のGNES-CLS解 (GRG解) の解析戦略と精度評価。ソフトウェアはGINS/Dynamo。最近多いZD
(ゼロ差) 観測方程式での解析・アンビギュイティ決定。クロック解も"phase-clock"なので、同時提供されているWLバイアスと組み合わせるといわゆるPPP-ARが可能になる。GPS衛星のWLバイアスの10年程度の長期解析結果があるがPRN24を除いてかなり安定な様だ。解析に使っているモデルは現在では標準的なものだが、あんまり精度が出ていない
(3DRMSで4cm位) のは、SRPとしてBWモデル使っているせい?
30s クロック作っていると書いてあるけど、GRG解にはまだ30
sクロック含まれていないはず。そのせいで実用上kinematic
PPPに使えない。早く30 sクロックの提供を始めてくれることを望む。
なお、GINSはもともと重力ミッションの軌道決定用に書かれたコードで30年近い歴史があるとのこと。
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MicheleのところからNV08Cを使った受信機 Denga10 2式到着。200EUR × 2 也。特別割引 50EUR × 2 とのことだったので、代わりにYuan10を送ってもらった。Dengaの大きさを見ていたら、ちょうどRTK受信機によさそうだったので、BeagleBoneも2式注文してしまった。RTK性能出ればよいのだけど。
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NV08CでGalileo IOV衛星の信号を初受信。スカイプロットで変な所に現れるのは、まだ航法データがちゃんと送られていないのが原因らしい。打上が昨年10月だからもう半年近くたつ訳でで、試験にしては長すぎる気がしないこともない。
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RTKLIBの次期版向けに、C++ builder XE2 starter (upgrade版) 購入。\13,965也。再配布可。さすがに開発環境Turbo C++のままでは色々と困るので。コンパイルエラーが出るところを全部UnicodeStringをAnsiStringで受けて変換。細かい修正は必要だけど、Stringの型問題だけ直せば、殆どそのままビルドできそう。でも、「°」の文字化け直んないんだけどどうすればよいのだろう。
補足: AnsiSting -> UnicodeStringの自動変換では化けちゃうみたいなので、最初からUnicodeStringで組み立てればOK。(4/4追記)
補足: コード修正量を減らすため、できるだけAnsiString (UTF-8) で組み立てて、GUIに表示する際にUnicodeStringに変換する様に再修正。(4/10追記)
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ublox, u-blox launches GLONASS/GPS/QZSS positioning module, April 2, 2012
ubloxがやっとLEA-6Nを発表 (データシート)。サンプル出荷4月中旬、量産6月。更新2Hz。Galileo対応にはF/W更新が必要。予想通りraw対応ではないのだけど、前から書いてる通り早く10Hz raw対応版を出してほしい。
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新年度開始。昨日の記事はご察しの通り。
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JAXA, 準天頂衛星システムの技術実証の進捗状況 (サクセスクライテリアの達成状況), 平成24年3月28日
今のところ順調なようで。
昨年7月の原子時計不具合は電源供給用搭載制御計算機のシングルイベントまたは部品偶発故障が原因で、時計そのものは故障していないとのこと。ということでまだ2台共健在で安心。
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RTKLIBもずいぶんとユーザが増えてきて、毎日多量の、訳のわからない問い合わせメール、勝手な文句のメール、無理な要望メールの対応に忙殺されていて、無料でのサポートももう限界に近いので、次のバージョンから有料化に踏み切ることにした。
ということで、本年夏にリリースする予定の次のバージョン
(RTKLIB v.2.4.2) から、GPLライセンスでの配布は廃止します。ソフトウェアインストール後、1カ月間はお試し期間として無料で使えますが、それ以上の継続使用には別途購入したレジストレーションキーが必須になります。
レジストレーションキー価格は、一般ユーザ
$3,000、アカデミックユーザ $1,500 (インストール台数制限は1ライセンス5台まで)。以上にはソースコードは付属せず、ソースコードライセンスには別途
$30,000が必要です。またサポート期間は、購入後1年間とし、その後のサポートライセンス
(バージョンアップおよび問い合わせサポート)
価格は、$1,000/年とします。(ドルはすべてUSドル)
なお、現行版 (v.2.4.1) に比較したRTKLIB v.2.4.2での主な追加機能は以下の通りです。
(1) Galileoの正式サポート
(2) 受信機固有メッセージサポート追加 (NovAtel
OEM6, NVS社 NV08C)
(3) PPP-AR (ambiguity resolution) 機能の追加
(CNESおよびGFZ暦対応)
(4) PPPの高精度化 (電離層推定、IERS conventions
2010準拠モデル)
(5) RTCM 3 出力機能、変換機能の追加
(6) RTCM MSMサポート追加
(7) RINEX v.3のOBS TYPEのフルサポート
(8) GUI GNSSデータダウンローダ (FTPツール)
APの追加
(9) C++ builder XE2のサポート
以上、大変急な告知ではありますが、高機能・高品質なソフトウェアの継続した研究開発、保守・サポートにはそれなりの設備投資や技術工数が必要なことを考慮し、ユーザの皆様においては、ご理解頂きますようお願い申し上げます。
補足: 4/2 追記
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いつのまにか新年度だあ。
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