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@ハノイなう。これ書かないと怒られるので。
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あっと言う間に11月も終わり。ということでこれからハノイ。
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JAXA, 「GPS World 2013」Leadership Award (人工衛星部門) の受賞について, 2013年11月28日
小暮さん、どうもおめでとうございます。
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S.Jin, E.Cardellach and F.Xie, GNSS Remote Sensing: Theory, Method and Applications, Springer, 2013
Amazonで届いた参考書。GNSSによるリモートセンシング技術。ZTD/PWV, Iono Sounding, RO (radio occultation), Reflectometry。GNSS Reflectometry and Remote Sensingの章だけ目次をリストすると、Theory of GNSS Reflectometry, Ocean Remote Sensing Using GNSS-R, Hydrology and Vegitation Remote Sensing, Cryospheric Sensing Using GNSS, ...。"Cryospheric" って寒冷地の意味らしい。具体的には、dry snow monitoring, wet snow montoring, sounding the sea ice condition等。全般的に、少し食い足りない感じはするけど、特にReflectometryについては、まとまった参考書が少ないので貴重。
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来週のMGAのネタ用にMADOCA RT暦のチューニングと評価。以下Kinematic PPP例 (1Hz, 24H, RTKRCV)。RT暦生成に使っている局はQZSS-MS, MGM-netとIGSで全約40局。PPP用受信機は大学に設置しているOEM6。GPS+GLONASS+QZSS。ver. 0.6.3からGLONASSのサポートが追加され、PPPの精度・収束時間共にかなり改善されている。あとは、スパイクノイズの対策をして、長期でのチューニング。しかしIGS-RT (IGS03) のGLONASS、全然精度出ないのだけどこれ何でだろう。
補足: 以上PPP-wizardと比較してもまだまだなんだけど、開発途上ということで。なお、安定性を重視してRT暦生成時のアンビギュイティ決定はOFFにしている。ONして安定的に暦を作れる様にしてクライアント側でもPPP-ARを入れるのが次のステップ。(12:24追記)
再補足: スパイクノイズ、基準時計局の観測データ欠落時に、基準時刻がドリフトしてhigh-rateクロックのオフセットが大きくなって発生していることが判明。対策入れて、試験用MADOCA-RTサーバにインストールして再起動。(11/26追記)
再々補足: 30sサイクルのタイミングでデータ欠落があると上と同様の問題が発生することが判明。結局観測データ欠落時でも基準時刻系をリアルタイムでどう維持するかというとても根の深い問題。解の一つは衛星時計のアンサンブル平均で時刻系を維持する方法だけど衛星時計障害の対応が難しい。基本は (通信回線も含めて) 基準時計局の稼働率を可能な限り上げるしかない気がする。(11/27追記)
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UNAVCOのGNSSデータ処理用ソフトウェアリストにRTKLIBが加えられている。
ICGのEducational ResourceのOpen Sourcec Softwares related to GNSSにも加えられている。
Wikipedia, Software GNSS receiver
WikipediaのSDR頁で太郎君のGNSS-SDRLIBがリストされている。
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B.Zolesi and L.R.Cander, Ionospheric Prediction and Forcasting, Springer, 2013
Amazonから届いた参考書。電離層のモデリングと予報。GNSSの世界では、single layer+VTECグリッドみたいないかにも精度出なくて効率悪そうなモデルが未だに主流なのだけど、もう少し何とかならないのかなあと、いつも思っているので買ってみた。もちろん、ホントに精度が必要なら2周波使えば良いのだけど、1周波で高精度測位したいという要求は多分なくならないので。
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NVIDIA, NVIDIA dramatically simplifies parallel programming with CUDA 6, November 14, 2013
NVIDIAがCUDA 6を発表。unfied memory, drop-in libraries, multi-GPU scalingが売り。CUDA toolkitの提供は来年初頭。
Titan (というかKepler)、速いことは速いのだけど、一々CPU-GPU間メモリ転送を書かなくちゃ行けないし、複数GPUを使うのも相当複雑で、普通のユーザが性能を使い切るのは困難。せっかくTitan 2枚買ってしまったので、CUDA 6が出たら使ってみたい。
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G空間EXPO2013@科学未来館。昨年と比較しても、皆力が入ってない感じ。展示会5分で見終わってしまった...。G-SPACEの学生さん発表も期待してただけに正直ガッカリ。厳しいかもしれないけど、中学生の学習発表会じゃないんだから、という感じ。あとspoofingのデモはもう少しちゃんと準備して、しかるべき場所でやった方が良いと思う。
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Response, 準天頂衛星システムの世界展開...自動運転技術への応用期待も, 2013年11月3日
先日のGPS/GNSSシンポジウムのパネルディスカッションが記事になっている。昨年のパネルが面白かったので期待して聞きに行ったのだけど、今年のパネルはあんまり面白くなかった。
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国土地理院, マルチGNSS解析ソフトウェア「GSILIBプロトタイプ」の公開, 2013/11/14
地理院マルチGNSS総プロで開発が進められている基線解析ソフトウェアGSILIBのプロトタイプが公開された。RTKLIB 2.4.1をベースに総プロでの研究成果が取り入れられている。実は中身を見るのは私も初めてなのだけど、有益なプロジェクトにRTKLIBを利用して頂いてどうもありがとうございます。
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Car Watch, 準天頂衛星「みちびき」の高精度測位でクルマを自動運転/JAXA準天頂衛星初号機「みちびき」種子島講演会, 2013/11/13
寺田さんも吉川さんもご苦労様です。なお「L1-SAF」ではなくて「L1-SAIF」が正しい。
補足: この記事、種子島実験の様子がよくわかるのだが、「ふらっと案内」の「GPS±30m」や「QZSS±1.0m」等の精度ってどういう根拠で算出しているのだろう。「こうしてデジタルスタンプラリーを行って感じるのは、準天頂衛星「みちびき」がもたらす驚異的な測位精度だ。」(笑)、なんて見え見えのバブリシティもむしろ有害なのでやめて欲しいのだけど。(11/15追記)
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Internet Watch, "聖地巡礼"の誤差80cm、準天頂衛星みちびきでGPS精度向上, 2013/11/14
これを読む限りQZPODの中身はsony製らしい。確かsonyのチップL1SAIF対応していなかったと思うのだけど、特別版F/Wなのかも。「もともと『みちびき』はかなり高スペックな測位衛星...」の意味がよく分からないが、測位信号自体のスペックはGPSとほぼ同等。SIS-UREがGPS全衛星平均よりかなり良いのでこれを指しているのか。MSASと比較してL1SAIFの補強情報精度はほぼ同等だけど、仰角高いところで使えるから高スペックと言えなくもないかも。
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ナミビアでRTKLIBを測量 (?) に使ってくれているAntonさんから教えてもらったhandheld PC Algiz 7。ublox NEO-6Pが内蔵されているらしい。Atom N2600 1.6GHz, Windows 7で1.1kg。確かにRTKLIBと一緒に使うには使いやすそうだなあ。
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G空間EXPO, シンポジウム: 宇宙インフラでG空間サービスを世界に拡げる, 日本科学未来館, 2013/11/16
直接関与している訳ではないのだけど、少しは関係しているので貼っておく。G-SPACEの中間成果を学生さんが発表するらしい。楽しみにしています。
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Galileo IOV, ICG-08, November 9, 2013, Dubai
今週UAEドバイでICG-8が開催されているのだが、その関連資料がもうアップされている。Galileo IOVの性能評価。軌道時刻精度はUREで1.26 m (67%) とのこと。監視局 (GSS) は全12局の様なのでこんなものか。FOCでの目標が0.65m以下とある。95%値なら妥当だと思うが、67%値とすると少し目標精度が低い気がする。
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GPS World, The System: Autumn Falls Back, November 1, 2013
10/23の打上が延期されたGPS Block IIF-5の打上予定は未定。延期の原因はデルタロケットの上段エンジンに燃料漏れが見つかったため。あと、当初今年後半打上が予定されていたGalileo FOC-1,2衛星の打上は早くても来年6月以降とのこと。ESTECでの熱真空試験の遅れが原因らしい。
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J.Bohm and H.Schuh (eds.), Atmospheric Effects in Space Geodesy, 2013, Springer
Amazonで届いた参考書。 宇宙測地学 (GNSS, VLBI, SLR) 解析に使われる精密大気モデル。各分野の一流研究者が書いていて信頼はおけるのだけど、頁数制限のためか概説に近いので、かなり食い足りない感じ。本格的に調べたい場合はreferencesから関連論文を集めた方が良いだろう。
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個人的に欲しいのは太陽電池だけで動くGPS腕時計なのだけど少しずつ近づいている感じ。自動time zone補正使い易そうだなあ。値段手頃 (\2.5-3.5万) なので受信機コレクターとしては買っちゃうかも。
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European Satellite Navigation Competition 2013, Regional Winner 2013:: Japan
ESNC2013の日本地域賞に東大海老沼先生らの提唱するTrustSyncが選ばれた様で、どうもおめでとうございます。
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マイナビニュース, ROBOTICS; NOTESのARキャラを探す「みちびき」実証実験 in 種子島レポート, 2013/11/05
「当時のGPSは、数百メートル単位、... ズレていました。」とか「その設定をONする権限を持っているのは、米国政府とNASAです。」とか、相当に妄想が入っている感じ。書いている記者も大丈夫か。
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毎日jp, 国産GPS衛星: 誤差最小80センチ確かな「みちびき」, 2013/11/03
とりあえず予定の人数は集まったようで何より。
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現在、屋内測位技術としては、WiFi, 非可聴音, IMES, 可視光, 赤外線, RFID, QRコード, NFC, Bluetooth, UWB, PDR, スードライト 等々あり、まだ本命と言えるものがない状況。「屋内測位」で検索して目についたものを以下に示す。
O2Oで大注目! 無線LANによる屋内測位技術とは?, business network.jp, 2013/10/30
吉澤他, 屋内位置情報における推定技術の開発と新しいサービスの展開について, ITJ 第13号, 2013
屋内外の3次元シームレス測位を実現するIMES, GIS NEXT 第39号, 2012
これらはほぼスマホと組み合わせて使うことが前提なので、現時点でiPhoneやAndroidで未サポートのものは既に厳しい。残るのは、WiFi, 非可聴音, QRコード, Bluetooth, PDR。PDRは他と組み合わせて使うのが前提、QRコードは使い勝手が悪いので除き、残るのはWiFi, 非可聴音, Bluetooth。WiFiの一番の問題はやはり消費電力か。非可聴音は地下街等雑音が多い所で使えるのか未知数。Bluetoothも消費電力の問題があったが、BLEが出てiOS7で標準サポートされたことで本命に躍り出たという印象。
IMESも、2年前にスマホに入っていれば少しは可能性があったと思うが、(Broadcom BCM4752でIMESサポート済みのはずだが、iPhone 5S/5Cには載っていない?) 機能的にほぼ競合するiBeaconをiPhoneが標準サポートした時点で詰んだ感じ。技術的にみるとGPS信号互換のためGPSとの相互電波干渉の問題を避けて通れないのは大きなデメリット。事業面では、PRN利用が時限付きで先行き不透明な点は大きなマイナス。現時点で日本でしか使えないのも市場面で厳しい。今後、国内で特定応用に細々と使われる可能性がないことはないけど。まあ知り合いに関係者が多いのでIMES応援したいとは思うのだけど。
以上、個人的な技術予測なので、もちろんまったくの大外れという可能性がないことはない。
補足: この記事によると、iPhone 5Sの無線統合チップセットはBCM43342らしい (iPhone 5はBCM4334)。このチップのF/WがIMES対応済みかは、調べた限りまだ情報が見つからない。(16:14追記)
再補足: iBeaconなんだけどBeacon側は超低消費電力なんだけど、現状iPhone側は結構電力を食うらしい (参照)。少なくともボタン電池で1年とか無理みたいでGPSとあまり変わらないかも。これ原因が良く分からないのだけど、チップセットにBLE専用で動かすモードとかがあれば劇的に電力減らないのかなあ。(18:01追記)
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10/28に書いたBLE/iBeaconとIMESの比較が某所で少し波紋を広げている様で。屋内測位技術の動向と技術比較については今後もう少し詳細な比較を書く予定。
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高須, 高精度受信機技術とPPP実用化現状, GPS/GNSSシンポジウム2013, 2013年10月29-31日, 東京海洋大学越中島 (intro, ppt)
予稿集原稿と発表資料をアップ。発表資料はほぼPPP-WSと宇科連の抜粋なので新しい情報はない。
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いつのまにか11月だあ。
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