日記・備考録
Diary/Memorandum

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2017/07/01〜

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2017/06/29

InsideGNSS, Galileo gains 8 satellites; Navigation constellation reaches completion, June 23, 2017

ESA、Galileo 8衛星の追加製造契約締結。契約先は、独-英企業コンソシアムで、主契約が独OHB、航法ペイロードが英SSTL。Galileo衛星の最初の契約はIOV4機、その次はFOC22機、今回FOC8機、合計34機。Galileoのフル構成は3プレーンに24衛星+スペア。今回調達した衛星は軌道上または地上スペアとなる予定。追加8衛星製造に関するOHBの契約金額は324M EUR (約415億円)。

設計は確立しており、ほぼ製造・試験コストのみとはいえ、1機あたり約52億円は格安である。日本の衛星ももう少し安くならないものか。

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ということで、昨日からずっとQZS-2の信号が受かっていない。6/26-27は、たまたま信号送信試験を行っていたのかもしれない (参考)。

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ついでなので、QZS-1のエフェメリス (放送暦) とQZS最終暦 (QZF Orbit) の比較。期間は昨日と同じ59日分。両者の基準位置が違うので、IGS08.ATXを使ってアンテナ位相中心オフセット補正をしている。これ見ると内閣府移管後QZS-1のSIS-URE軌道成分は、18 cm (RMS) 位か。ただし、QZFのQZS-1軌道についてはまだ精度評価結果が存在しないので、信用できる値ではない。IGSによるGPS, GLONASS, Galileo, BDSの評価結果、GSAによるGalileoの評価結果については前に書いた。

補足: GPSの性能評価レポートはIGS以外にもいくつか出ているので、後で調べるため貼っておこう。ARL/UT (2015), FAA (2016), CAA (2013), IAA (2016)。(17:41追記)

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2017/06/28

Android Developers, Android devices that support raw GNSS measurement

Googleが提供する関連ツールのGitHubリポジトリはこちら。問題はMATLABで書かれたGNSS Measurement Toolsである。ソースを見ると "%Author: Frank van Diggelen” とある。なんと、Diggelen御大、自らコード書くのか...。Google凄い。しかし、コメントの付け方まで気を配った綺麗なコードで感心する。

補足: GNSS Measurement Toolsに含まれるデモコードProcessGnssMeasScript.mを実行してみる。ウチのMATLAB (R2011b) ではaxesのプロパティ "XTickLabelRotation", "YTickLabelRotation" の設定でこけるのでコメントアウト (R2016bで導入)。付属のデモデータってAndroid N端末で取ったデータらしい。やっぱりC/N0が結構低くて、RTKには厳しい感じ。(6/29追記)

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ついでなので、QZSS最終暦の比較のため、IGS最終暦に編入されているIGS AC解 (最終解) の誤差も。解析S/Wはanalysis strategyから拾っているが、少し古いかもしれない。

Product Agency Analysis S/W # of Stations Orbit RMS Error (cm) Graph
3D R A C
QZF QSS, Japan POCSEL v.777 (?) 163 2.07 1.25 1.12 1.20 G
COD CODE, Switzerland Bernese 5.3 ? 1.91* 1.26* 1.04* 0.99* G
EMR NRCan, Canada GIPSY/OASIS-II 6.3 102 2.76 1.90 1.47 1.36 G
ESA ESA/ESOC, Germany NAPEOS 3.9 ? 1.97 1.40 0.95 1.01 G
GFZ GFZ, Germany EPOS.P8 201 1.93 1.11 1.14 1.10 G
GRG GRG, France GINS, DYNAMO 127 3.13 2.04 1.56 1.80 G
JPL JPL, USA GIPSY/OASIS-II 6.3 164 2.40 1.58 1.34 1.21 G
MIT MIT, USA GAMIT 10.32, GLOBK 5.12 391 2.16 1.21 1.30 1.24 G
NGS NOAA/NGS, USA arc, orb, pages, gpscom 230 2.00 1.05 1.25 1.16 G
SIO SOPAC/SIO, USA GAMIT 10.20, GLOBK 5.08 272 2.45 1.64 1.42 1.14 G

GPS Orbit Errors referenced to IGS Final Orbit, 2017/04/01 - 05/29 (59 days), * G04 excluded

補足: QZFの解析S/WはSP3ファイルのファイルヘッダコメントから。CODはunhealthyの特定衛星 (G04) 原因で精度を大きく落としているので、G04を除外して解析しなおした。QZF 運用開始したばかりで頑張っていると思うけど、もっとチューニングして3D RMSで2 cmを切ってほしい。(6/29追記)

再補足: IGS最終暦の公称精度は~2.5 cm (1D mean RMS values over the three XYZ geocentric component) とされているが、こう見ると最新暦のIGS AC解との差は1.5 cm前後 (1D-RMS) の様だ。(6/29追記)

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QZ-visionが閉鎖されてしまうので、記録のためめぼしいデータを落とす。ついでなので、QZ-visionで公開されている最終暦のGPS軌道精度を解析 (左)。2017/1/1〜2/28 (59日分)。IGS最終暦比較。参考のためQZSS最終暦 (QZF Orbit) (右)。2017/4/1〜5/29 (59日分)。どこまで書いていいか分からないのでコメントは控える。

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QZ-vision News, 【お知らせ】QZ-vision運用終了のお知らせ, 2017/06/28

「QZ-vision」6月末でサイト停止。2017/6/30 17:45 (JST) 以降は、過去データ閲覧も含む全コンテンツがアクセスできなくなるとのこと。過去データが必要な人は今のうちにダウンロードを。

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2017/06/27

QZS-2のL6信号受信を確認。方法は2012/6/28に書いた通り。アンテナはHX-CSX601A、フロントエンドはNSL Stereo (26MHz)。C/N0はL1の2dB落ち。HX-CSX601Aは正式にはL6に対応していないがこれ位なら十分に使える。

QZS-2からL6/D1 (L6D)に加えてL6/D2 (L6E) 信号が送信されることになったので、IS-QZSS-L6-001に従ってPRN198-211のコード生成を追加し、同時に捕捉してみた。右の青がPRN194 (L6/D1)、赤がPRN204 (L6/D2)。PRN194とPRN204のコード位相が常に5 sample=192nsくらいずれている。ISのFigure 3.1.3-5を見るとL6/D1とL6/D2はchip-by-chip multiplexでchip間195.5nsなので概ね一致している。CSKなのに常に隣り合わせになるということは、まだ航法データが含まれていない (all 0かall 1) のではないか。なお市販受信機にはまだL6/D2に対応しているものがないので、信号受信確認は世界初 (?) かも。(もちろんQZSSの地上局受信機は対応しているはずだが)

補足: L6/D1とD2のコード位相が常に隣り合わせなら両CH使うと相関電力が倍使えることになる。実はL6両CHのメッセージフレーム先頭 (プリアンブル+PRN: 40bits) は共通かつビットパターン固定なので、ここを捕捉・追尾して航法データを復調することが可能かもしれない。この場合、L1やL5をパイロット信号として利用する必要はない (すなわちRF 1CHでよい)。ただ、20msの長いコードを捕捉する必要があるし、信号追尾には全信号の 20ms/1s = -17dB しか電力を使えないから、実用的かどうかは実際に評価してみないと分からない。(8:12追記)

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2017/06/26

u-blox LEA-M8T受信機で、6/1に打ち上げられたQZS-2 (J02) の信号受信を確認。航法データはまだ送られていない様で、スカイプロットには描画されない。

補足: J02 (Q02) の疑似距離の値が-72195229838590.375mと明らかに異常。これは以下RXM-MEASXに示す様に航法データHOWのTOWが異常なせいだと思われる (多分Z-countがインクリメントされていないか、航法データ自体全て0か1か)。(8:43追記)

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2017/06/25

NVS, 「みちびき3号機」機体公開 QZS-3, 2017.6.15

先日三菱電気鎌倉で行われたQZS-3機体公開の写真集。CGはこちらで、見比べると構造や機器配置が良く分かる。

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2017/06/20

Intel, Product Change Notification #115579-00, June 16, 2017

Edison及び開発キット、2017年末までにディスコン。

JouleやGalileoもディスコン。JouleとEdisonはAtomコアなので、昨年発表された次期Atomプロセッサキャンセルも関係していると思われる。Intel IoT撤退しちゃうのかも。REACHREACH RSは設計変更だな。

補足: Edison代替になりそうなIoTボードをちょっと検索で。Edison並みの大きさで、無線がついて、Linuxが動いてとなるとあんまりなくて, Onion Omega2 くらいか。Raspberry Pi Zero Wはかなり大きい。(9:42追記)

再補足: Edison 確かに本体は小さい (25 x 35.5mm) のだけどブレークアウトボード (POB) 付けると29 x 61.6 mmで、Raspberry Pi Zero Wの31 x 65 mmとあまり変わらない。Edisonの問題はストレージ容量少なく (4GB)、高い (POB付きで\9,700位)。Raspberry Pi Zero WはmicroSDなので容量問題ないし、はるかに安い (\1,300 ?)。ただ、技適通ってないみたいで、国内ではまだ無線が使えない様。(6/25追記)

再々補足: Omega2のサイズは26.4 x 42.9 mmの様 (参照)。といってもストレージが32MBしかないので、microSDスロットのついたOmega2PlusでないとLinuxは動かないと思う。あとBTはなし。WiFiはついてるけど、技適は通ってないっぽい。(6/25追記)

再再々補足: VoCore2ってのもあるみたい。25.6 x 25.6 mm。(6/25追記)

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2017/06/18

YouTube, 2017.6.15 準天頂衛星みちびき3号機 報道公開

6/15のみちびき3号機機体公開に伴う報道発表。2号機については「6/13に準天頂軌道到達, 8月頃 搭載機器機能確認完了, 8月中 軌道上End to End確認、9月中 測位チューニング」、4号機については「現時点で10月頃の打ち上げを予定」とのこと。

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2017/06/17

日立造船, DBJ, デンソー, JRC, 日立AMS, センチメートル級の精密衛星測位サービス事業化に向け新会社「グローバル測位サービス株式会社」を設立, 2017年06月14日

英語名はGlobal Positioning Augmentation Service Corporation (GPAS)。「高精度軌道・クロック推定ツールを用いた実証実験を通じて, 数年以内を目処にセンチメートル級のグローバル精密測位サービスの事業化を目指します。」とのこと。

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2017/06/15

さて、6/1に打ち上げられた、QZS-2は今どこにいるのだろう。RTKLIBで解析してみよう。

(1) まずSpaceTrackにログインして"Bulk Catalog Data Downloads" -> "Current Catalog Files" -> "Full Catalog Two Line" をクリックし、最新のTLEをダウンロード。適当な名前で保存。なお、SpaceTrackのログインには登録が必要 (無償)。
(2) 最新のTLE_GNSS_SATNO.txtをダウンロードしてこれも適当な名前で保存。
(3) RTKPLOTを実行し、メニュー"Edit" - "Optoins" を選択して"Options"ダイアログを開く。
(4) "Options" ダイアログの"TLE Data"として、保存した (1) を、"TLE Sat No"として、保存した (2) を設定。
(5) "Receiver Position" として"Lat/Lon/Hgt"を選択。Lat/Lon/Hgtに解析したい地点の緯度・経度・高度を入力。例えば東京なら35.678, 139.770, 0。"OK"を押して、"Options"ダイアログを閉じる。
(6) RTKPLOTのメニュー "File" - "Visibility Analysis" を実行。表示された"Time Span/Interval"で解析したい期間を指定して"OK"ボタンを押す。
(7) RTKPLOT上部ツールバーで表示内容として"Skyplot"を選択。対象衛星として"J"を選択。

J02がQZS-2である。いつの間にか日本上空の準天頂軌道に移動している様だ。ちなみに、現在日本上空に見える測位衛星の数は28〜42 (仰角マスク15度)、平均HDOPは0.5である。

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MHI, JAXA, H-IIAロケット35号機による「みちびき3号機」 (準天頂衛星システム 静止軌道衛星) の打上げについて, 2017年6月15日

QZS-3の打ち上げ予定は2017/08/11 03:00-14:00 UTC。軌道はGEO。

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2017/06/12

LHTC, PPPクライアント・ライブラリ, 2017/06/12

6/3に書いた件。詳細は別途発表予定。品質保証され、技術サポートが付いた汎用のPPPクライアント・ライブラリというのは存在しないので商品性はあるだろうと予想。

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2017/06/11

Piksi Multi。まあ、受信機買い過ぎだろという話はある。

"hardware-ready for GLONASS G1/G2, BeiDou B1/B2, Galileo E1/E5b, QZSS L1/L2 and SBAS" とあるが、現行F/WではGPSだけで、それ以外は受からない。GPS L2もL2Cしか受からない訳で、実用的なRTK性能が出るかというと、ちょっと疑問。低価格PPPの評価をしたいので、早くGLONASS, BeiDou, Galileo, QZSS対応を。

シールドケースの中には噂通りNTLabのNT1065、SoC+FPGAはXilinxのZynq-7000 XC7Z020、その他DRAM、Flash、電圧レギュレータ、USBトランシーバ等。Zynq-7000はDual-Core ARM Cortex-A9 866MHzとArtix-7 85KLE。一応"open-platform"と謳っているのでFPGA書き変えて自分独自の受信機を作れるかも。動かしているとZynqは結構熱くなるので受信機パックにはヒートシンクが付属している。Swift Binary Protocol (SBP)と呼ぶ形式でrawも出る様なので、今後RTKLIBでサポートするかもしれない。

補足: SBPからRINEX変換はSwiftNavから提供されているsbp2rinexというユーティリティを使う。コマンド仕様に見覚えがあるなあと思ったら、これconvbinじゃん。ということで、RTKLIB 2.4.3 b26をベースにして機能追加した様。SwiftNavのRTKLIBフォークはこちら。このリポジトリのRTKLIB/src/rcv/swiftnav.cをインポートすればPiksi対応はほぼ終わりっぽい。 (6/12追記)

再補足: NT1065の最新マニュアルを貼っておく。NT1065 4CHといっても、CH1及びCH2、CH3及びCH4の帯域は隣り合わせである必要があり、1チップではL1+L2+L5とかL1+L5+L6とかの構成はとれない。例えばGPS,GLO,QZS,BDS,GALの全信号を取るためには2チップ必要。詳細はマニュアル7.10.8参照。ということで2チップ8CHのRFフロントエンドを誰か作ってくれないだろうか。4チップ16CHでも良いけど。(6/12追記)

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2017/06/05

SpaceTrackによると、6/1に打ち上げられたQZS-2のNORAD Catalog Noは42738, International Designatorは2017-028Aの模様。最新のTLEは以下。ただBulk Catalog上の衛星名はまだ "OBJECT A" となっている。

0 OBJECT A
1 42738U 17028A   17153.76212448 -.00000118 +00000-0 +00000-0 0  9994
2 42738 039.9267 289.3490 4445548 181.8674 174.3060 01.72793613000039

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hamamatsu-gnss.org (リンク変更, 6/8追記)

静岡大学 木谷先生の所のGNSS基準局。データはインターネット経由NTRIPで常時配信され、誰でも無償利用できる様だ (参照1, 参照2)。 アンテナと受信機はTrimble Zephyr 2 GeodeticとNetR9、GPS+GLO+GAL+QZS+BDS、フォーマットはRTCM3とBINEX。こういう草の根基準局が全国に広まって、どこでも誰でも利用できる様になると良いのに。

補足: NTRIPは標準の2101番だけでなく80番のポートでも配信してくれることを望む。これは、大学等のLAN内では2101番ポートが塞がっている場合が多く (プロキシを介さないと) 利用できないため。(一般的には2101番と80番の両者で配信しているNTRIPキャスタが多い) といっても、Web用とサーバを別に立てる必要があるので、できれば、ということで。(8:51追記)

再補足: 木谷先生からNTRIPキャスタ用ポートとして80番を追加したとご連絡を頂いた。同一マシン上にwebサーバを共存させるため、webのURLをhttps://...に変更したとのこと (HTTPSの標準ポートは443番なので重複しない)。(6/8追記)

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2017/06/03

u-blox, パナソニック, ユーブロックスとの共同開発でセンチメートル級RTK-GNSS技術を搭載した世界初のタブレットを発表, 2017年5月9日

「M8」とだけ書いてあるのでM8PではなくM8Tではないかと予想。でもタフパッドにはずいぶん前から既にu-blox搭載していた様な。

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コア, 「みちびき」のセンチメータ級測位補強サービスに対応した受信機の開発に着手 ~GNSSベースバンドLSIを2018年にリリース〜, 2017年6月1日

これ以外に、QZSS L6対応受信機チップ開発を発表しているのはu-blox/三菱, JRC。マゼランも正式ではないが開発を示唆している。来年後半以降にはL6対応の低価格多周波受信機が続々と登場する可能性が高い。ということでサービス提供側も頑張んないといけないですね。

受信機メーカや機器メーカの方もここ読んでいる可能性が高いので、以下、会社 (LHTC) の宣伝。

3/31に書いたように、MADOCAによる補強情報 (MADOCA-PPP) が実用準天頂衛星のL6/D2チャンネル (L6Eメッセージ) で放送されることが発表されました。仕様についてはIS-QZSS-L6-001の改訂版 (Draft) 4.2節として公開されています。IS-QZSS-L6-001 4.2節によると、L6Eフレームのデータ部フォーマットとユーザアルゴリズムはJAXAのMADOCA-SEADインタフェース仕様書 (A版) を参照しているだけであり、QZS-1 LEXで過去放送されていたメッセージと互換性があります (放送自体は既に終了)。MADOCA-SEADでは、RTCM3 SSRをベースにしたフォーマットを採用しており、若干のプログラム修正により、RTKLIB 2.4.2以降のPPPアルゴリズムをそのまま適用可能です。ただし、OSS版 (公開版) RTKLIBでFCB (搬送波位相バイアス) 情報を使用したPPP-ARモードはサポートされません。

LHTC (ライトハウステクノロジー・アンド・コンサルティング株式会社) は、JAXA殿に協力してMADOCA及びMADOCA-PPPの開発に参画した実績や経験を基に、MADOCA-PPPに対応した、汎用ユーザPPPクライアントライブラリの製品化を計画しています。ライブラリ自身は、実績のあるRTKLIBのPPPアルゴリズムをベースにして、新機能 (PPP-AR, PPP-INS統合)、組み込みCPU用最適化、品質保証、技術サポート、を付け加えたものです。ライブラリの評価やチューニングは日本全国の移動体フィールドデータを使って行う予定です。ライブラリの機器組み込みやユーザニーズに応じたカスタマイズのご相談にも応じています。本ライブラリにご興味を持たれた方はここからお問い合わせください。

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2017/06/01

SpaceFlight Now, Live coverage: H-2A rockets lifts off from Japan with navigation satellite, May 31, 2017

2017/06/01 00:17 UTC, QZS (準天頂衛星, "みちびき") 2号機, 種子島宇宙センタからH-IIAロケットで打ち上げ。軌道はIGSO (QZO)。
09:32 JST現在、パーキング軌道を飛行中で、LE-5Bエンジン最初の噴射まで正常。

09:51 JST現在、H-IIAロケット第2段の2回目の噴射後、QZS-2衛星を分離したと、三菱重工が発表。打ち上げ成功の模様。今後数週間かけて、衛星は自身のスラスタを使って軌道傾斜角44度の円に近いIGSOに移動する予定。

ということで、QZS-2衛星打ち上げ成功おめでとうございます。衛星やロケット開発に関わった技術者を始めとして多数の関係者に感謝します。

補足: これによると、打ち上げられたQZS-2のPRN番号は194 (L1C/A, L1C, L2C, L5), 184 (L1S), 196 (L5S), 194 (L6) となる模様。RINEX等での衛星IDは、J02になると思われる。またBlock TypeはQZS-1がIQ、QZS-2がIIQになる。 (12:53追記)

再補足: RINEX 3.03では、QZSS 衛星IDの規定として"broadcast prn - 192, yielding: J01, J02 etc..." とある (9.8)。ただ、厳密にはL1SやL5SのObservation Codeの規定も、L1S, L5S PRN番号と衛星IDの対応も、未定義なので、これは今後の改訂を待つ必要がある。(16:46追記)

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移動のご報告。

諸般の事情により、5月末で東京海洋大学を退職しました。在職中に頂いた、研究活動に対する多数の方々のご支援に改めて感謝します。

なお、大学における研究活動の一環として開発・維持してきたRTKLIBですが、今後も個人研究者の立場で維持・普及に努める所存です。利用条件やライセンスについても今まで通り変更ありません。

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〜2017/05/31


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