日記・備考録
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2018/01/01〜

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2017/12/29

今年も終わりなので、例年通り今年の測位衛星の打ち上げまとめ。8回12機 (うち失敗1機)。

 Date/Time (UTC) Satellite Orbit Launcher  Launch Site Notes 
2017/05/17 11:54 SES-15 (WAAS) GEO Soyuz ST-A Kourou, French Guiana  
2017/06/01 00:17 QZS-2 IGSO H-IIA Tanegashima, Japan J02 
2017/08/19 05:29 QZS-3 GEO H-IIA Tanegashima, Japan J07
2017/08/30 13:30 IRNSS-1H IGSO PSLV Satish Dhawan SC, India Failed
2017/09/22 00:02 GLONASS-M (No.52S) MEO Soyuz 2-1B Plesetsk, Russia R14 
2017/10/09 22:01 QZS-4 IGEO H-IIA Tanegashima, Japan J03
2017/11/05 11:45 BeiDou-3M1, 3M2 MEO Long March 3B Xichang, China  
2017/12/12 18:36 Galileo FOC-15, 16, 17, 18 MEO Ariane 5 ES Kourou, French Guiana E21,25,27,31

参考: 2010年 (13機)、2011年 (14機)、2012年 (12機)、2013年 (3機)、2014年 (13機)、2015年 (15機)、2016年 (16機)。

来年の予定は、BeiDou-3M x 2 (1月)、BeiDou-3G (1Q)、IRNSS-1I (1Q)、GLONASS-K1(1Q)、GLONASS-K2 (前半)、GLONASS-K1 (2Q)、Galileo FOC x 4 (7月)、GLONASS-K1 (3Q), GLONASS-K1 (4Q)、GLONASS-K2 (4Q)、GLONASS-M x 2 (11月)、GPS-III (?)、BeiDou-2G (?)、BeiDou-2I (?)、BeiDou-3M x 7 (?)。打上予定はSpaceFlightNowNASA SpaceFlight.com Forumから拾っている。

個人的には、今年は大過なく静かに過ぎた。予定通り、QZSSが3機無事上がって、長い間頑張っている関係者の努力が報われて、本当に良かった。来年春には、QZSSもサービスインとなり真価が問われることになる。まだ色々とあるかもしれないけど、皆が幸せになりますように。

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CQエレクトロニクス・セミナ, 実習・ピタリ1cm ! 新GPS RTKスタートアップ「トランジスタ技術」 2018年1月号特集連動企画 - RTKによるセンチメータ級位置計測技術の基礎と応用, 2018年2月14日

2/14のRTKセミナですが、既に満席になってしまったようです。希望者が多ければ、追加で実施するかもしれません。ご希望者はCQ出版にお問い合わせください。

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2017/12/28

QZSS概況: 2017/12/27 17:30 UTC頃、QZS-3 (PRN199) L1C/AアラートOFF。サービス停止期間は、NAQUで事前通知された計画に比較して大幅に短い38時間半であった。

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2017/12/26

QZSS概況: 2017/12/26 02:00 UTC頃、QZS-3 (PRN199) L1C/A アラートON。NAQU2017135によると、12/30 01:59 UTCまでサービス停止。FORECAST OUTAGEなので、静止衛星の軌道保持運用のためではないかと推測されるが、運用試験サービス開始後1週間で丸4日間もサービスを停めるというのは長すぎる気がするので、なんらかの障害発生の可能性もある。なお、QZS-3 L6D (PRN199) はアラートOFFのまま、サービスは継続されている。

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2012/12/23

BeiDou Navigation Satellite System Signal In Space Interface Control Document, Open Service Signals B1C and B2a (Test Version), August, 2017

BeiDou OS B1C/B2a SIS-ICD (test version) の英語版。

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2012/12/22

DroneDJ, New DJI Phantom 4 RTK model spotted, Decmber 20, 2017

DJI P4 RTK。ただし正式発表ではない。外付では、カメラシャッタイベント取るのが大変なのと、内蔵GPSに干渉しない様にアンテナ取り付けに苦労するのだけど、純正なら問題ない。中身がM8Tなら Pro + \5万くらいで出せるのでは予想。そうすると従来品に比較し1桁は安い。実はRTKLIB使っているかも、と夢想。これと一緒に、Pix4D買うか、DroneDeplyの解析使えば、GCPなしで、飛ばすだけですぐ精密地図作れるので、ますますDJI使う人が増えそう。

補足: 続報。"... it is still a prototype and we do not yet have a timetable for when it will be available for purchase." とのこと。(12/23追記)

再補足: RTK、というかPPKだと、飛ばす前に一々基準点を設置しなければいけないのが面倒、基準点位置決める必要もあるし。どうせクラウドで解析するなら、同時に後処理VRSでGNSSデータの解析できる様にすれば、ホントに、どこでも行って飛ばしてデータをクラウドにアップロードするだけで、精密地図が出来上がる様にできる。このサービスは事業として十分成立するはず。ジェノバさんあたり、いかが。

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日経ITPro, 日本版GPSは農業を変える、トラクターの自動運転みちびく, 2017/12/19

> 測位の精度に関しては「RTKは一般的に誤差2〜3cmと言われる。みちびきは何度も実験した結果、RTKよりはちょっと悪いが
> 誤差4cmだと言える。この精度であれば農業の現場なら全く問題ない」(野口教授)という。
> ...
> 2017年10月、準天頂衛星システムサービスが北海道上富良野町で、北海道大学、クボタ、ヤンマー、井関農機参加のもと、みち
> びきを活用したロボットトラクター自動走行の実証実験を行った。野口教授によると、MADOCA-PPP(北大)またはCLAS(農機
> メーカー3社)によるcm級の測位を用いて自動走行を試し、RTK-GNSSと比べ遜色ないかなどのデータを取ったところ、問題は
> なかったという。

とのこと。

補足: 野口先生の言う「みちびき」「誤差4cm」が、CLASを指しているのか、MADOCAを指しているのかは不明。少なくとも10月の実証実験では、北大はMADOCA使ったみたいだけど。(12/23追記)

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2017/12/21

businessnetwork.jp, センチメーター級測位がIoTを変える, 2017.12.21

> なお、みちびきのセンチメーター級測位補強サービスによる高精度測位は、日本国内しか対応していない。もし、海外
> でもセンチメーター級測位を実現したい場合はJAXAが開発中の高精度軌道時刻推定ツール「Multi-GNSS Advanced
> Demonstration tool for Orbit and Clock Analysis(MADOCA)」による補強信号を使えば、みちびきのセンチメー
> ター級測位補強サービスと同等の測位精度が可能になる。MADOCAの補強信号は、インターネット経由で受信できる。

読む人を混乱させる記事。あと「同等の測位精度」ってのは、誰が言っているのだろうか。

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2017/12/20

だから、QZS-3 (PRN199) がスマホで受からないのはQZSS側の問題ではなくて、スマホ受信機の問題。実際にIS-QZSS-001に基づいてちゃんと作られた受信機では、ずっと前から信号が受かっている (参照)。ということで、文句を言うなら、BroadcomかQualcommへどうぞ。

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2017/12/19

QZSS, CLASテストライブラリ, 2017年12月19日

9/28に公開されたが「プログラムコードの問題」のため、すぐに公開停止となっていた、CLASテストライブラリが更新されて公開再開。L6受信機を持っていなくても、入力データとして、既に提供開始されているセンチメータ級測位補強サービスの公開アーカイブ (参照) を利用することができる。動作確認していないが、CSSR2OSRの出力フォーマットとしてRTCM MSMを指定できる様になったので、適当な仮想基準点データをRTCM MSMで出力し、RTKLIBのRTKCONVでRINEXに変換し、RTKPOSTでユーザ受信機との間で基線解析を行うことができるはずである。

補足: 三菱の方からご連絡を頂き、CSSR2OSRのRTCM MSM出力機能は動作未確認でサポート外とのこと。(12/20追記)

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QZSS, みちびき3号機による「試験サービス」の開始について, 2017年12月19日

公式リリース。リリースにはないが、同時にQZS-3 L6E (PRN209) でMADOCA-PPPの配信が開始され、これで、1日24時間 何時でもMADOCA-PPPが利用できる様になった。とても嬉しい。ただ、前から書いている様に、QZS-3 の信号 (PRN199) を受信できる市販受信機は、現在ほとんど存在しない。各受信機の今後のF/W更新を待つ必要がある。

補足: IGS MGEXのQZSSの頁 (参照) では、9/10にCONGO/MGEX monitoringでQZS-3 (J07) の信号送信開始を確認した、とされているが、使われた受信機は不明。MGEXのアーカイブをいくつかあたってみた範囲では、QZS-3 (J07) を含んだRINEXを発見することはできなかった。また、QZSS最終暦のSINEXファイルによると、QZSS MS (監視局) ではJAVAD TRE-3 DELTA受信機とF/W "3.7.0-J2-C" が使われているが、このF/WはMS用の特別仕様で、市販受信機には提供されていないと思われる。(22:53追記)

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これも、某ブログの記事を引用。

> RTKLIB+M8Pの組合せは,M8P内蔵測位計算エンジンより性能はやはり上.定期的に試していますが,
> うーんやはりFixが遅いです.

って本当かなあ。u-bloxのM8P発表会では、M8PはRTKLIBと比較してもこれだけ性能がいいんです、って得意げに説明してたけど。RTKLIBの設計、もはや古いし、そもそも、受信機内蔵RTKエンジンでは、外部出力されない色々なインサイダー情報を使えるので、なかなか外部RTKエンジンが勝つのは難しいのである。

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2017/12/18

QZSS概況: 2017/12/18 09:30 UTC頃 QZS-3 L1C/A (PRN 199) アラートOFF、L6D (PRN 199) アラートOFF、L6E (PRN 209) MADOCA-PPP配信開始 (アラートON)。

補足: NAQU 2017132。QZS-3 試験サービス開始。(23:00追記)

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日経ITPro, ケタ違いの精度、日本版GPS「みちびき」の実力, 2017/12/18

おお、MSJ受信機によるMADOCA-PPPの測位結果が。QZSSのMADOCA-PPPをちゃんと扱っている記事って、初めてではないか。

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2017/12/17

「RTKスタータキット」付属のアンテナについてはサポート頁に注意がありますが、性能はあまり期待しない方が。来年2月のセミナーまでには、M8Pと組み合わせた場合の、付属アンテナ、定番Tallysman TW2710、Harxon HX-CSX601AのRTK性能の差は評価する予定。ついでにM8TとRTKLIBの組合せとの比較もするかも。(現在、M8Tなら、大体、Galileo 5衛星、QZSS 2衛星は追加で受信できるので、この差がどれくらい効くか)

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左がトラ技「RTKスタータキット」のM8Pボード、右がサマースクール用のM8PミニEVKボード (の余り)、どちらもM8P-2版で、熱収縮チューブで絶縁保護。キットの方は動いているかすぐには分からないのでLED欲しかったですね。

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「RTKスタータキット」の使いこなしについては、トラ技サポート頁にも岡本先生による詳しい解説が追加されました。しかし、手順が複雑すぎるだろ、という感じで、全く「スタータ」向けでないですね。私は、u-bloxとは4世代前のLEA-4Tからの付き合いなので、トラぶった場合ても、勘と経験でなんとかできますが、RTCM ? NTRIP ? というRTK初心者が、自分だけで解決するのは敷居が高すぎる様な。あと、M8Pまだ少し不安定なところがあり、例えば、たまにRTCM3 の出力設定ができなくなったりするんだけど、これはF/Wのバグ ? いずれにしても、仕事でRTK使うなら\100万オーバーでもサポート付いたメーカ製測量用受信機をお勧めしておきます。

補足: M8P F/W 3.01 HPG 1.40は、F/W 3.01 HPG 1.30に比較して不安定だとの情報を貰いました。もしF/W更新を考えられている方は、次のF/W リリースまで、待った方がよいかもしれません。(12/18追記)

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トラ技「RTKスタータキット」の取り扱い覚書を兼ねて、M8Pの設定手順等。長くなったので後から、スクリーンショットを追加してまとめ直し、トラ技のサポート頁に移動するかも。

(1) M8P最新F/Wへの更新

(a) 「RTKスタータキット」M8PのF/Wバージョンが一世代前のF/W 3.01 HPG1.30だったので、最新版F/Wをダウンロード。ダウンロード先: F/W 3.01 HPG1.40
(b) 上記を解凍するとディレクトリNEO-M8P-FW301-HPG140_RNwithFW下に以下のファイルが得られる。
NEO-M8P-FW301-HPG140_RN_(UBX-17021504).pdf
DO_EXT_301_HPG_140_REFERENCE.ab799cc302b64f28ba73b55dfa945a04.bin
DO_EXT_301_HPG_140_ROVER.91bbd17d889e0fe40c2d823991595224.bin
(c) 最新u-center Windowsをダウンロード。ダウンロード先: u-cener Windows。最新版はv8.27。
(d) M8PのUSBポートにPCを接続。u-centerをPCにインストールして起動。普通はM8P接続のシリアルポートを検索して自動接続するはず。自動接続されない場合は、メニュー Receiver - Port - COM x を実行して手動で接続。
(e) u-center メニュー Tools - Legacy Firmware Update を実行。Firmware image として (b) の ...REFERENCE....bin (M8P-2の場合)、...ROVER....bin (M8P-0の場合) を指定。Flash Information Structure [FIS] file としてu-centerインストールディレクトリ下のflash.xmlを指定。Use this Baudrate for updateをチェックし115200を選択。OKを押下。ウインドウに書き換え進行中のメッセージが出て、しばらくしてウインドウが緑に変われば完了。

(2) M8Pの基本設定

(a) M8Pにアンテナを接続。アンテナはできれば屋外に出した方がよいが、室内でも窓際なら何衛星か信号は拾えるかも。u-centerのメニューView - Message ViewとView - Configuration Viewを実行して、両ウインドウを並べて表示すると、動作を確認しやすい。あと、メニュー View - Docking Windows で、Satellite Level, Data, Satellite Positionを表示させて。
(c) 最初にM8PのF/Wバージョンを確認。u-center Message ViewのUBX - MON - VERを選択。以下であれば正常にF/W更新されている。
ROM BASE 2.01 [75331], FWVER=HPG 1.40REF, PROTVER=20.30, FIS=0xEF4015 [2000737], GPS, GLO, BDS, QZSS。
初期F/Wでは、QZSSは未サポートだったが、最新版ではサポートされている様だ。Galileoは未。
(d) 次に設定をデフォルトにリセット。Configuration ViewのCFG - Revert to default configuration を選んで、Sendを押下。デフォルトではNMEA GNGGA, GNGLL, GNGSA, GNGSV, GNRMC, GNVTGの出力が有効にされている。NMEAの出力は色々不都合なので、とりあえず全部OFFにする。全部OFFにするためにはMessaage ViewのNMEAを右クリックして、メニューDissable Child Messagesを選択。
(e) 代わりに以下のメッセージを有効にする。UBX - NAV - PVT, UBX - NAV - SVINFO。これもMessage Viewで以上のメッセージを右クリックし、メニューEnable Messageを選択する。UBX - NAV - PVTでRTKのステータスを、UBX - NAV - SVINFO で基準点データの入力状態を確認できる。
(f) 入出力ポートのフォーマット設定を行う。Configuration View - PRT (Ports) でTargetとして3 - USBを選択、Protocol In、Protocol Out共に 0+1+5 UBX+NMEA+RTCM3を選択、Send。デフォルトではこのモードに設定されているはず。なお、M8Tの古いF/Wでは、UARTが未使用でもBaurateがデフォルトの9600になっていると、生データメッセージが欠落する問題が発生していたので、念のため、1 - UART のBaurateを最大の921600に設定しておくことを推奨。

(3) 基準局としての設定 (M8P-2のみ)

(a) u-center Configuration View のMSG (Message) でF5-05 RTCM3.2 1005 - USB Onにチェック、Send。同様にF5-4D RTCM3.2 1077, F5-57 RTCM3.2 1087, F5-7F RTCM3.2 1127 のUSB出力をOnに設定。Message ViewのRTCM3 1077, 1087が黒くなっていることで出力を確認。この状態ではRTCM3 1005 (Stationary RTK referecence station ARP), 1127 (BeiDou MSM7) は出力されない。メッセージ出力確認はメニュー View Packet ConsoleでPacket Consoleを表示しても良い。
(b) Configuration View のTMODE3 (Time Mode 3) のModeを2 - Fixed Modeに設定、Use Lat/Lon/Alt Positionにアンテナ位置の緯度、経度、高度を設定、Send。この位置が大きくずれていると、RTCM3 1005が出力されないようだ。正常に設定されると、RTCM3 1005が出力され、Message ViewのUBX - NAV - PVT のPosition Fix Type が TIMEに、またPosition Latitude, Longitude, Height, MSLが設定した緯度, 経度, 高度に変わる。
(c) メニュー Receiver - NTRIP Server/Caster... を実行。NTRIP server/caster settings で基準局データの送信方法を設定。NTRIP caster settings - Port にNTRIPキャスタポート番号標準的にはNTRIPの2101を、Mount point settingsのName, Identifier, Countryに適当な名前を、Get configuration automaticallyにチェックを入れてOK。これでu-centerがNTRIP casterとして立ち上がり、外部からアクセスできる様になる。確認のため、RTKLIBのNTRIP Browserのアドレスとしてlocalhost:2101と入れてリターン。Mountpoint, ID, Countryに設定した値が、FormatにRTCM 3.2, Format-Detailsに1005(1), 1077(1), 1087(1), GeneratorにU_BLOXが出ればOK。
(d) デフォルト設定ではGPSとGLONASSが有効になるが、GLONASSの代わりにBeiDouを使用したい場合、Configuration ViewのGNSS、UBX - CFG (Config) - GNSS (GNSS Config) で、GLONASSのEnableチェックをはずし、BeiDouのEnableをチェックし、Send。ただし、現行F/Wでは、GNSSを切り替えた場合、正常に基準局モードが維持されない問題がある様で、Configuration View - TMODE3でModeをいったん0 - Disabledに設定後、再度2 - Fixed Modeに設定しなおす必要がある。これでRTCM3 1005, 1077, 1127 (BeiDou MSM7) が出力されるようになる。なお、BeiDouの場合、GEO衛星 (B1, B2, B3, B4) は信号を受信していても、RTCM3 1127 (BeiDou MSM7) としては出力されない様だ。これが仕様なのか、不具合なのかは不明。また、QZSSも受信しているが、RTCM3 1117 (QZSS MSM7) がまだ未サポートで、基準局データとしては出力できない。RTCM3 1097 (Galileo MSM7) のサポートを含め、この辺は今後のF/W更新を待つ必要がある。
(e) RTCM3メッセージが出力されているかの確認は、RTKLIBのRTKNAVIを起動し、Input Streams - Rover - TypeをNTRIP Client,FormatとしてRTCM 3、OptでNTRIP Caster Hostとして空白またはlocalhost、Portとして2101、Mountpointとして (c) の設定値、User-ID, Passwordはなし、に設定。Startを押し、右上一番左の緑ランプが点滅すること、RTK Monitor - (1) Rover でフォーマットとしてRTCM 3を選んで、RTCM 1077, 1087, 1005メッセージの入力を確認する。
(f) 電源を切っても以上の設定を保持したい場合は、Configuration Viewの CFG (Configuration) - Save current configurationを選択して、Send。

(4) ローバ (移動局) としての設定 (M8P-0またはM8P-2)

(a) u-center メニュー Receiver - NTRIP Server/Casterを実行しNTRIP Casterを停止。
(b) Configuration Viewの、Msg (Message) でF5-05 RTCM3.2 1005を始め、RTCMメッセージのUSB On のチェックをはずし、Send。全部のRTCMメッセージ出力を停止。
(c) NMEA出力を有効にする。(b) と同様に、F0-00 NMEA GxGGA, F0-03 NMEA GxGSV, F0-04 NMEA GxRMC のUSBをチェックして、Send。また、Configuration Viewの、NMEA (NMEA Protocol) のMode Flagsの High precision mode をチェックして、Send。これでNMEAとして出力される小数点桁数を増やして測位解の位置分解能を上げる。
(d) Configuration ViewのTMODE3 (Time Mode 3) のModeを0 - Disabledに設定。Message ViewのUBX - NAV - PVTのPosition Fix TypeがTIMEから3D Fixに変わることを確認。
(e) Configuration ViewのDGNSS (Differential GNSS configuration) のDifferential modeが3 = RTK fixed Ambiguities are fixed whenever possibleに設定し、Send。(デフォルトでは既にこの設定になっているはず)。以上で基準局データを受信すればRTKモードで、入力されなければ単独測位モードで動作する様になる。
(e) 基準局NTRIPキャスタを用意する。RTKLIBのSTRSVRでu-bloxのUBX-RXM-RAWXをRTCM 3に変換した場合、M8P側で正常にFIXしない問題がある様なので、ここでは基準局用にもう一台M8P-2を用意し、(3) の手順でNTRIP casterとして動作させるものとする。実際には一昨年のサマースクール用に余ったM8P-2 ミニEVKボードを、(1) の手順でF/WをHPG1.40REFに更新して、NTRIPキャスタとして使用した。RTKLIBのRTCM3出力で正常動作しない問題は調査中。
(f) メニューReceiver - NTRIP Client...を実行。NTRIP caster settingsのAddressとしてlocalhost, Portとして (2) (c) で指定したポート番号、を設定し、Update source tableを押下。正常に接続できれば、NTRIP mount pointとして (2) (c) で設定したマウントポイントが表示される。例えばNTRIP caster設定が間違っている場合は、NTRIP mount pointにRetrieving...とでて、少ししてタイムアウトし空白となる。マウントポイントを指定してOK。これでNTRIPキャスタに接続してRTCM3メッセージを受信するようになる。
(g) RTCM3メッセージを受信しているかどうかは、Message ViewのUBX - NAV - SVINFOを見て、対象衛星のDGPSの値がY (緑) になっていることで確認する。または UBX - NAV - SATを見て、対象衛星のDGNSS, Correction source, Correction usedがそれぞれ、Y, RTCM, PR+CRとなっていることを確認する。UBX - RXM - RTCM (RTCM input status) というメッセージがあるのだけど、どうもこれはRTCM2用でM8Pでは出力されない様だ。
(h) 基準局データを受信することにより、測位モードがRTKに切り替わることは、Message Viewの UBX - NAV - PVT の Fix Flags が FixOK DGNSS に、Carrier Range StatusがFloatまたはFixedになることで確認する。アンビギュイティが解ければ、この値がFloatからFixedに変化する。ここではゼロ基線 (アンテナ出力をスプリッタで基準局、ローバ両者に入力) で動作試験したので数エポックでFixedに変わったが、実際の環境ではアンテナ、周辺障害物、基線長、使用GNSS等の条件によってFixedになるまでの時間は大きく変動する (最悪、Fixしない)。
(i) Carrier Range StatusがFixedの状態から、確認のため基準局データを止めてみる。基準局側のM8Pに接続されたu-centerのメニューReceiver NTRIP sever/caster...を実行。しばらくはFixedを維持するが約60秒でCarrier Range Statusが Not used に、Fix Flagsが FixOk に変わる。UBX - NAV - SVINFO の対象衛星のDGPSも N (赤) に変わる。UBX - NAV - SAT のDGNSS, Correction source, Correction used も、N, None, - に変わる。
(j) NTRIP casterを再立ち上げした場合でも、u-centerのNTRIP casterは自動再接続をしてくれない様で、メニューReceiver - NTIP Client... を2度実行して再度接続する必要がある。
(k) 電源を切っても以上の設定を保持したい場合は、(2) (f) と同様手順で設定をフラッシュに書き込む。

以上のM8PによるRTKの設定手順であるが、M8Pとu-centerの組合せでRTKの動作確認はできるが、ローバ側のRTKによる測位解を外部にリアルタイム出力することができない (u-centerのログ機能でログファイルに保存することはできる)。M8Pにシリアルポート (USBまたはUART) が2ポートある場合は、1ポートをu-center接続と基準局データ入力用に、1ポートを測位解出力用に割り当てれば良い。サマースクール用のM8P ミニEVKボードでは、その辺の使い勝手を考えて、M8PにFTDIのUART-USB変換チップを追加して、USB 2ポートにしてもらった。ただ、トラ技 「RTKスタータキット」の様にUSB 1ポートしか入出力ポートがない場合、どうすれば良いか。これにはRTKLIB 2.4.3のSTRSVRを使う。

(5) ローバ (移動局) RTK測位解の外部出力 (M8P-0またはM8P-2)

(a) (3) の手順により、u-centerでM8Pのローバ設定を行い、RTK動作を確認。確認後、u-centerのメニュー Receiver - Port - Disconnectを実行し、M8Pとの接続を切る。
(b) RTKLIB 2.4.3 b30 STRSVRを実行。(0) Input - Type としてNTRIP Clientを選択、Optを押してNTRIP Client Optionを表示。NTRIP Caster Hostとしてlocalhost、Portとして (3)(c) で設定したポート、Mountpointとして (3)(c) で設定したmount point、User-IDとPasswordは空白に設定し、OK。
(c) STRSVRの (1) Output - TypeとしてSerialを選択。OptでSerial Optionsを表示。PortとしてローバM8Pを接続しているポート、Output Received Stream to TCP Portをチェック、適当なTCPポート番号を入力、ここでは2105とする。OK。Startを押してSTRSVRを実行。Input、Output左側の緑インジケータが両方とも点滅すればOK。これでu-centerのNTRIP casterと接続して、基準局データを受信して、USB経由でこのデータをM8Pに送信し、同時にM8PからRTK測位解を受信して、指定したTCPサーバポート経由で解を外部出力することができる。
(d) あとは適当なTCPクライアントで (c) で指定したTCPポートに接続すれば、M8Pで測位したRTK解をNMEAフォーマットで受信できる。ここでは例としてRTKLIB RTKPLOTで受信して表示してみる。RTKPLOTを起動。メニュー File - Connection Settingsを実行。Stream TypeとしてTCP Clientを選択。TCP Client OptionsのTCP Server Addressとしてlocalhost, Portとして (c) で指定したTCPポート番号を指定、OK。Solution FormatとしてNMEA0183を選択、OK。RTKPLOTのメニュー Connectを実行。うまく行けば、こんな感じでRTKPLOT上にM8Pで測位したRTK解が出力される。

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2017/12/16

QZSS概況: 変わらず。8/19のQZS-3の打ち上げから4カ月近く、まだアラートは解除されない。もしかすると年を越すかも。といっても、現在、QZS-3の信号 (PRN199) を追尾できる受信機ほとんどないので、遅れても、ユーザに大した影響はないかもしれない。

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やっと、トラ技1月号と「RTKスタータキット」(M8P-2のTGRTK-A) を入手。

M8Pボードのアンテナパターンが細いのがちょっと気になるが、まあ、短いし大丈夫でしょう。なおアンテナのマイクロストリップラインについては、少し前のインテグレーションマニュアル (例えばLEA-6 2.5.2-2.5.4) には設計上の細かい注意が書かれていたが、M8Pのマニュアル (参照) からは省かれている様だ。

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2017/12/14

AliExpressで、Trimble BD982が$1299.99で出ているのを見つけた (参照)。とても迷ったのだけど、結局注文してしまった。色々とリスキーなのだけど受信機コレクターとしてはTrimble 1台位は持っていたいし。BD982のデータシート。HW的には220 CH Maxwell 6 x 2 のdual-antenna heading対応。2週間位で届くはずなので、正月はこれで遊んでみたい。(正直、受信機買いすぎだろ、という話はある)

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しかし、茨城高専 岡本先生の記事は、初心者にも分かりやすい、かゆいところに手が届く懇切丁寧な説明で、頭が下がる。

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トラ技, 記事サポート - 全国で1cm測位 ! RTK-GPS

「RTKスタータキット」をご購入の方は、特に「キット付属のアンテナについて」を良く読まれる様に。

「現在、RTKLIBで変換したRTCM3をM8Pが認識できない不具合がでている」とのこと。u-blox - RTCM変換不具合はここで指摘されている問題に起因する可能性がある。(u-bloxの生データ、時刻タグに端数が出るんだよね。これ色々と不都合なので時刻タグ補正を入れたんだけど、補正すると別の不具合がでて、戻した経緯がある) これは手元にRTKスタータキットが届いてから再調査し、要すれば公式パッチをリリースする予定。

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これも、某ブログの記事を引用。

> また「CLASがでてくるのだからローカルなRTKは不要」と社内で言われて説明に困っているとの相談あり.
> 単純に某国営放送の報道を受けての判断だと思いますが,少なくとも建設系で測量レベルの精度を要求する
> 用途には厳しいスペックです.ユーザによるCLASの評価実験第一弾は完了している模様,近日中に精度評価
> の結果がでてくるので色々な意味で期待して待ちたいと思います.例え精度が落ちて測量レベルで使えないと
> しても,精度に合わせた新しい使い方を模索すれば良いはずです.棲み分けを提唱する人もいます.

私もそう思います。原理的に言って、性能が、RTK > VRS > CLAS、となるのは当然。 特にCLASでは衛星回線の帯域制限から、利用衛星数が13機 (?) 以下に限定されるのが厳しく、障害物の多い都市部ではこの性能差が表れやすいだろうと予想しています。

補足:「RTK」といっても基線長で性能全然違うし、というつっこみがあるかも。以上の「RTK」は基線長10km以下ということで。(10kmだと、RTK ≧ VRS、かも) (17:50追記)

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PocketBeagle

BeagleBoneの小型版という感じ。1GHz ARM Cortex-A8 + RAM 512MB + microSD。35 x 56 mm、$25。RasPi Zero Wの様にHDMI, BT, WiFiはないが、組み込み用にはシンプルで使いやすそう。ディスコンになったIntel Edisonの置き換えにも。M8Tのケープ誰か作ってくれると、すぐに小型RTK受信機になるのだけど。

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2017/12/13

NASASpaceFlight.com, Ariane 5 ES lofts another set of Galileo quadruplets, December 12, 2017

2017/12/12 18:36 UTC、4機のGalileo衛星 (FOC-15, 16, 17, 18)、フランス領ギアナ クールー宇宙基地より、Ariane 5 ESロケットで打ち上げ。成功の模様。Galileo衛星の打ち上げとしては昨年11/17以来、予定軌道投入に失敗したFOC-1, 2衛星を含めて19, 20, 21, 22機目。これで軌道上のGalileo衛星は、IOV衛星4機、FOC衛星18機の、計22機。過去打ち上げられた衛星のステータスはここ参照。現在14機の衛星がUSABLEとされている。次の打ち上げは未定。フルシステム (24機+スペア) の完成は2020年に予定されている。

補足: InsideGNSSの記事によると、次の打ち上げは2018年中旬にAriane 5で4機。また、軌道上予備機の数だが、この記事では「2機」とあるが、3プレーンに1機づつ合計3機、軌道上合計24 + 3 = 27機のはず。調達済みの衛星は26機だが、6月に8機の追加製造契約が決まっている (参照) ので、2020年までに、予定軌道投入に失敗した2機、原子時計故障の複数機の代替機も打ち上げる可能性がある。(12/17追記)

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2017/12/12

ESA, Watch the launch of Galileos 19-22, December 11, 2017

2017/12/12 18:36 UTCに予定されている、Galileo クアルテット打ち上げ中継サイト。中継は18:10 UTCから。

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QZSS概況: 2017/12/12 12:37 UTC現在 QZS-2 アラートON (QZS-1は未確認)。何らかの障害ではないかと推察されるが、NAQUはまだ発行されていない。

補足: 12:55 UTC現在 QZS-2 アラートOFF。詳細はログを解析してみないと分からないが、受信機側の誤動作の可能性もある。(10:55追記)

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2017/12/10

T.Areeyapinun, GNSS Logger Unit with RTKLIB

ラズパイとublox M8Tを使ったGNSS生データロガーの製作。静岡大 木谷先生の研究室で実際使っているらしい。

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2017/12/09

QZSS概況: 変わらず。QZS-3 (PRN199) のアラート解除はまだ。

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YouTube, CQTV トラ技ニュース

茨城高専の岡本先生と学生さん。

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2017/12/08

トラ技のピンポイントGPSチューナDIPキットB (TGRTK-B) なんだけど、写真を見る限り、付属アンテナはこれかなあ。もし、これだとすると、GPSしか受からないので、RTKの性能が出ないと思う。低価格RTKの定番アンテナはTallysman TW2710だけど、\1万以上はする (参照) のでちょっと高い。\2000位で買えて、GLONASS, BeiDou対応で、かつRTK性能がそれなりに出るアンテナってないかしら。

補足: 編集部に確認したところ、付属アンテナで一応BeiDouは受かるとのことである。どれくらい性能がでるかは、今後評価する予定。(2月にセミナやらねばならないので) (12/14追記)

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2017/12/07

トラ技1月号目次

「講師実演! キットを持ち帰れるセミナ」2018年2月14日予定です。

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RTKLIBをAndroidに移植して、Android Raw GNSS measurement APIを使うとして、(性能は別にしても) スマホでの高精度測位は色々とハードルが高い。例えば航法データだが、P10のGNSSLoggerの出力を見てみると、どうもGPSだけしか出力されない様だ。GPS以外は信号を追尾していても航法データが出力されない (APIでは、GPS, GLONASS, Galileo, BeiDouの航法データのIDは定義されているが、実はQZSSは未定義)。スマホの多くはA-GNSSに対応しているので、消費電力低減のため航法データを復調していない可能性もある。例えば、高精度測位のためのMADOCAやCLAS補強情報では、放送エフェメリスからの差分量しか送られないので、結局GPS以外の補強情報は使い様がない。なお、最近のA-GNSSは、多くはベンダプロプライエタリの長寿命エフェメリスなのでエフェメリスの代替としては使えない。"duty cycling" の問題といい、有る程度自由にアプリからGNSSチップセットのコントロールをしたい訳であるが、少なくとも現行のAPIではほぼできない。もちろん、将来的にこれらはAndroid APIの機能追加やGNSSチップセットドライバの更新で対応される可能性はあるが。ということで、生データAPIが公開された位で、すぐにスマホでセンチメータ測位が出来るわけがないのである。

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GitHub illarionov/RtkGps

Androidで動くRTKLIBと言えば、RTKNAVIをほぼそのままAndroidに移植した、RTKGPS+ (参照) が多分一番メジャーな訳だが、現在の開発状況をちょっと調べてみた。上はGitHubのオリジナルリポジトリ。メニューの Insights - Network で、オリジナルからフォークしたリポジトリの更新状況を調べることができる。これを見ると最近最も頻繁に更新しているのは、GPSFanさんのフォークで、2.4.3 b29までの更新には対応しているらしい。ただ、Android Raw GNSS measurements APIにはまだ対応していない様だ。ということで、ここから新しいフォークを作り、ベースとするのが一番早いかなあ。

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2017/12/06

12/9発売トラ技1月号RTK特集の目次がAmazon (参照) に。以下引用。皆、気合いが入ってます。ビックリマークがいくつあるんだ (笑)。乞うご期待。

> ビッグデータ本命 鉛筆の動きもわかる高精度測位技術を体験
> 「地球大実験 ピタリ1cm! 新GPS誕生[CD付き]」
>
> ◎自動運転,ドローン宅配,本人認証,偵察…
>  プロローグ@ 1センチ追跡&移動制御! 新GPS「RTK」プロジェクト
> ◎RTK何でも対応アプリから自作アニメのサポートまで
>  プロローグA 体験1センチ測位! 付録CD-ROMのコンテンツ
> ◎もうやってる人たくさんいます! 100万円級の夢の技術が個人で使える
>  第1話 筆を追跡! 新GPS測位技術「RTK」の実力と応用
> ◎田んぼアートにも!? 測位情報をもとにハンドルを自動操縦
>  第2話 1センチ・リアルタイム測位の応用@ 無人トラクタ
> ◎山道の上り下りも高精度追跡! 観光ビジネスに一役
>  第3話 1センチ・リアルタイム測位の応用A 人間トレーサ
> ◎宇宙から毛筆の動きを完コピ!
>  第4話 1センチ・リアルタイム測位の応用B 書道スキャナ
> ◎税金節約! 路面の凸凹を避ける不自然な走りから路面の欠陥を発見!
>  第5話 1センチ・リアルタイム測位の応用C バイク・トレーサ
> ◎あなたの街にGPS RTK基準局を!
>  第6話 日本全国1センチ・リアルタイム測位プロジェクトへの誘い
> ◎Windows PC やラズパイとUSBで! PIC やArduino とI2C/UARTで!
>  第7話 RTK測位エンジン搭載! 1cm測位対応GPSレシーバ NEO-M8P
> ◎PC やラズパイにUSB接続! マイコンとシリアル/I2C 接続!
>  第8話 数量限定! アンテナ入りのピンポイントGPSチューナDIPキット
> ◎基準局にも移動局にも使えるように
>  第9話 RTKレシーバNEO-M8Pのモード設定
> ◎表示制御,測位計算からデータ通信まで,RTKのことなら何でも
>  第10話 フリーの測位アプリRTKLIBをPCにセットアップする
> ◎計算結果を表示するアプリRTKPLOTでビジュアル化
>  第11話 測位計算を実行して現在位置を表示する
> ◎設定はたったの2か所! 付録CD-ROM のアプリRTKLIBで極楽開局
>  第12話 GPSモジュールNEO-M8Pで作るMy基準局
> ◎CD-ROM収録のRTKLIB アプリ「STRSVR」でデータを自動アップ
>  第13話 サーバ設定が無理なら…GPS用サーバNTRIP Casterに接続
> ◎力を合わせて日本全国1cm測位達成!
>  第14話 オープン基準局の利用法とMy基準局の公開の仕方
> ◎毎秒更新! 2017年6月から静岡大学浜松キャンパスでサービス開始!
>  第15話 私のオープンRTK基準局
> ◎基準点データを宇宙にUPして準天頂衛星から全土に放送
>  第16話 海の上でもセンチ・メートル! My基準局不要の次世代RTK
> ◎2 つの測位出力@高速解「Float」とA高精度解「Fix」の収束待ち時間にも配慮
>  第17話 灯台下暗し! 1日単位で変化する大きな長期誤差に注意!
> ◎フリーのWindowsアプリ開発環境Visual Studioでオリジナル改造OK
>  第18話 ソースコード・オープン! 測位計算エンジン「RTKコア」
> ◎地殻変動で日々変化する座標にミリ・メートル・キャリブレーション!
>  第19話 国土地理院の電子基準点にチューン! My基準局の校正
> ◎衛星の位置/方位/ 仰角と電離層や対流圏による遅延量を計算
>  第20話 オープン測位エンジン「RTKコア」@ GPSデータの前処理
> ◎米国GPS,日本QZSS,中国BeiDou…世界のGNSSをフル活用
>  第21話 オープン測位エンジン「RTKコア」A GPS衛星との距離計算
> ◎1 センチ精度のノウハウ大公開
>  第22話 オープン測位エンジン「RTKコア」B GPS電波の位相差計算
> ◎数千万円のメーカ製をフリーウェアとディジタル・ラジオ・キットで3万円製作!
>  第23話 屋内で実験! 地球全域GPS受信フィールド・シミュレータ

補足: 目次。(12/7追記)
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QZSS, 高精度測位補強技術 (MADOCA) の技術実証を開始, 2017年12月6日
GPAS, 準天頂衛星による高精度測位補正技術 (MADOCA) の実証実験を開始, 平成29年12月6日

これとっくに放送は開始されているんだけど、何をいまさらという感じ。(2017/3/29から9/22までは、QZS-1 L6D (PRN193) で、旧JAXA MADOCA-PPP形式で、2017/9/22から現在までは、QZS-2 L6E (PRN204) で、正規MADOCA-PPP形式で) なお、今朝の段階でQZS-2 L6E (PRN204) のアラートフラグは立ったまま。試験サービス開始前のQZS-3, 4 L6E (PRN209, 205) では相変わらずCLASが放送されている。

GPASウェブサイトの「L6E実証データフォーマット仕様書」 (参照) によると、補強対象衛星はGPS、GLONASS、およびQZSSであり、GalileoとBeiDouは含まれていない。また、補強内容としてPPP-ARのためのFCB解も含まれていない。さらに、現在送られている軌道、時刻補正情報、URAには、QZS-2のものは含まれていない (QZS-1のみ)。QZS-2の試験サービスが開始されてから既に2カ月以上経過しており、早急に補強対象衛星としてQZS-2が追加されることを望む。また、アーカイブデータ (参照) にもMADOCAが追加されることを望む。

と色々と書いたが、公式発表されたということは徐々に環境が整備されつつあるということであり、実用化に向けた第一歩を踏み出したという意味で、古参関係者の一人としては素直に喜ばしい。

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Android Developers, Raw GNSS Measurements

Android devices that support raw GNSS measurements の表が更新され、QZSSをサポートするデバイスとして、Huawei Mate 10 Pro, Samsong S8 (Exynos), Huawei P10 が追加された。P10買ったの正解だったかな。あとは近々と噂されるAndroid 8.0 へのアップデート (参照) を待つだけ。

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2017/12/05

RTKPLOTのGMViewがいつの間にか使えなくなっている件、Windowsのレジストリをいじると復旧させることができることが分かった。方法は以下の通り。なお、Windows 7 64bitで確認しており、他の環境では正常動作しないかもしれない。

(1) Windowsメニューの「プログラムとファイルの検索」窓に"regedit"といれてレジストリエディターを起動。
(2) レジストリキー HKEY_LOCAL_MACHINE - SOFTWARE - Wow6432Node - Microsoft - Internet Explorer - MAIN - FeatureControl - FEATURE_BROWSER_EMULATION を選択。
(3) メニュー [編集] - [新規] - [DWORD (32ビット) 値] を実行して、レジストリ値を追加。
(4) 追加したレジストリ値の、名前として "rtkplot.exe"、データとして 00001f4000002af8 (12/7訂正) (16進) または11000 (10進) を入力。

RTKPLOTのGMViewに埋め込まれたVCLのWebBrowserコンポーネントは、Win32のWebBrowserコントロールを呼び出しており、このコントロールがデフォルトでIE 7として動作するため、Google Maps APIの更新に伴いサポート外ブラウザとなってしまったらしい。以上のレジストリを操作することにより、RTKPLOTに埋め込まれたWebBrowserコンポーネントをIE 11として動作させることができる。

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QZSS概況: 2017/12/5 5:35 UTC頃 QZS-3 L6信号再開 (PRN199, 209)。

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QZSS概況: 2017/12/5 1:40 UTC頃 QZS-3 L6信号停止 (PRN199, 209)。

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2017/12/03

QZSS概況: 2017/12/3 8:09 UTC頃 QZS-2 (PRN194) アラートOFF、8:26 UTC頃 QZS-1 (PRN193) アラートOFF。サービス停止期間は40時間56分 (QZS-1) と40時間37分 (QZS-2) 。QZS-3, 4 (PRN199, 195) は継続してアラートON。QZS-3は打ち上げ後106日目なので、QZS-2の例を見るとそろそろアラートが解除されるはずである。(L1C/A)

QZSS日程 (12/3現在, UTC):
(1) QZS-2: 打ち上げ 6/1, 初L1C/A信号 6/26 (+25日), 初L6信号 6/27 (+26日), 初LNAV 7/7 (+36日), アラート解除/試験サービス開始 9/16 (+107日)。
(2) QZS-3: 打ち上げ 8/19, 初L1C/A信号 9/11 (+23日), 初L6信号 10/3 (+45日), 初LNAV 10/4 (+46日), アラート解除/試験サービス開始 未。
(3) QZS-4: 打ち上げ 10/9, 初L1C/A信号 11/1 (+23日), 初L6信号 11/24 (+46日), 初LNAV 11/24 (+46日), アラート解除/試験サービス開始 未。

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2017/12/02

RTKPLOTのGoogle Map (GM) Viewがいつの間にか使えなくなっている。これなんとかならないのか。

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QZSS概況: 2017/12/2 2:22 UTC現在 全衛星アラートON (参照, AF=alert flag)。NAQUによると、QZS-1, 2 (PRN193, 194) に、2017/12/1 15:32 UTCから何らかの障害が発生しているのではないかと推察される。

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2017/12/01

移動のご報告。

12月1日付で、東京海洋大学に復職しました (海事システム工学部門 産学官連携研究員、兼務)。今後とも、大学における研究活動に対するご支援をよろしくお願いいたします。

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〜2017/11/30


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