日記・備考録
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2017/11/01〜

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2017/10/31

QZSS, 公開アーカイブデータ - センチメータ級測位補強サービス

CLASアーカイブデータ提供開始。ファイル命名規則はA-XがUTCで開始時を表すらしい。PRN毎送信内容が異なるはずだがファイルは1つの様。とりあえずダウンロードして解析してみるか。ファイルサイズは1H分でちょうど900,000Byteなので、形式は250Byte/Frame × 3600秒の、バイナリダンプと思われる。「CLASテストライブラリ」の公開再開は未 (参照)。

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2017/10/30

ITmediaNEWS, 自動運転バスが国道を走行 準天頂衛星「みちびき」活用、内閣府, 2017年10月31日

これCLASだよね。電離層環境の厳しい沖縄で、条件の悪い衛星経由でまともに性能が出るのか、とは思うが、まあ頑張って下さい。できれば詳細なテスト報告を公開してくれると、色々と役に立つかも。

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2017/10/29

IGS MGEX QZS SLR residuals

IGS MGEX暦のQZS-1 SLR残差比較。

COM -7.0±13.9cm、GBM 13.2±21.4cm、JAX 1.1±4.5cm、TUM ?.4±18.7cm、WUM 3.4±18.4cm。精度的にはJAXA暦がダントツであるが、期間がJAXA暦は2017/4/10〜、それ以外は2016/1/1〜であることに注意。JAXA暦におけるQZS-1の軌道力学モデルについては、この発表あたり参照。3年程前に結構苦労してモデル改良した訳であるが、まだ精度を維持している感じ。

補足: JAXA暦のGLONASSについても、他暦とコンパラ位は精度出ていそう (参照)。QZS-2〜4、Galileo、BeiDouについても、今後追加して欲しい。(6:02追記)

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2017/10/27

NVS Technologies AG, NV08C-RTK-M

NVSの2周波RTK受信機ボード。対応信号は、"L1 & L2 GPS, GLONASS, BeiDou"。今年のIntergeoで発表されたらしい (参照) が、まだ出荷はされていない模様。価格は$1000未満のはずなので、手に入る様になったらPPPで評価してみたい。

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国土地理院, 地形図の修正にはじめてビッグデータを活用 - 登山者の移動経路情報を提供いただける企業・団体を募集 -, 2017年10月19日

スマホ位置情報を使って登山地図を修正しようという試み。主な目的は、航空測量が使えない上空視界の悪い登山道なので、多数データを使ってもスマホでまともな精度が出るかどうか。研究として面白い着眼点だとは思うが、実用にはならないのではと予想。

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QZSS概況。変わらず。以下QZS-2の日程から予想すると、QZS-3の試験サービス開始は11月下、QZS-4は1月中位。

多分関係者もここを読んでいると思うので、再度要望を書いておくが、QZS-3のL6E (PRN209) で早くMADOCAの放送を始めて欲しい。理由は、MADOCA-PPPによる道路走行試験をなるべく早く開始したいから。QZS-2 L6E (PRN204) は、現在午前中は仰角が低くて使えないのである。

QZSS日程 (10/27現在):
(1) QZS-2: 打ち上げ 6/1, 初L1C/A信号 6/26 (+25日), 初L6信号 6/27 (+26日), 初LNAV 7/7 (+36日), 試験サービス開始 9/16 (+107日)。
(2) QZS-3: 打ち上げ 8/19, 初L1C/A信号 9/11 (+23日), 初L6信号 10/3 (+45日), 初LNAV 10/4 (+46日), 試験サービス開始 未。
(3) QZS-4: 打ち上げ 10/9, 初L1C/A信号 未, 初L6信号 未, 初LNAV 未, 試験サービス開始 未。

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Piksi MultiのSettings - system monitor - spectrum analyzerをTrueに設定してあげると、受信信号のスペアナ表示が可能になる。以下はChannel 1の例。1575MHz当たりのピークがGPS L1C/A信号と思われる。1560, 1570, 1580MHzのピークは何らかの雑音を拾っている様。RFフロントエンドはNT1065で、PLL周波数は約1590MHzと約1235MHz、サンプリング周波数は約100MHzと推定される。信号帯域的には、GPS L1C, Galileo E1B/C, E5b, QZSS L1C/A, L1C, L2C, BeiDou B1, B2, B3までは受かるはずで、将来的にはこれら信号もF/W更新で対応する可能性がある。QZSS L6, Galileo E6は微妙で、ちょっと無理かもしれない。ユーザでFPGAのF/Wを書き換えができるかはよく分からないが、色々といじれて研究者向けには面白い受信機である。一式揃ったreceiver packが$695 (送料、税別) なので、GNSS受信機マニア (?) にはお勧め。

補足: NT1065の原振は10MHzと思われるので、1560, 1570, 1580MHzのピークはこの高調波スプリアスではないか。受信信号のC/N0を見る限りそれ程影響はない様だが、これなんとかならないものか。(11:49追記)

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Swift Navigation, Piksi Firmware

Piksi Multi F/W 1.2.14でGLONASS対応追加。その他色々。以下のケースで、追尾信号数はGPS L1C/A×10, L2C×5, GLO G1×8, G2×8。これ位の衛星数があるとPPPが実用になる可能性があるので、RTKLIBでも今後、バイナリプロトコル (SBP) に対応するかも。いずれにしても、多周波マルチGNSS対応の、低価格受信機が増えてきたことは喜ばしい限り。

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2017/10/26

測位技術振興会

「測位技術に関連する広範な技術的・学術的分野の個人・団体が協力し、相互の交流・情報提供・人材育成に関する活動を通じて、位置を測る技術分野の発展・振興を推進しています。」とのこと。会長は立命館 杉本先生。

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2017/10/25

GPAS, グローバル測位サービス株式会社

「2020年度の事業化をめざし、グローバル環境での技術実証を通じてMADOCAの実用性・事業性を評価。」とのこと。

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LHTC, 長寿命エフェメリス デモ用受信機, 2017年10月23日

Edison諦めて、Ras Pi Zero Wにしましょう。

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宗包, 電子基準点精密単独測位キネマティック解析プロトタイプシステムの構築, 国土地理院時報129集, 2017

PPP-AR補正情報生成はMADOCA 0.7.4 p1, 測位部はRTKLIB 2.4.3。「本プロトタイプシステムで得られるキネマティック GNSS解は,短期的な現象はもとより,平均値をとることで長期的な現象の監視にも十分使える精度をもつ.」とのこと。環境や設定にもよるが、60-90局で「1時間〜1時間30分」はちょっと遅い感じ。(標準的には、4コア計算機で、80局 × 56衛星 × 30秒 × 24H で30分程度)

補足: MADOCAにおけるPPP-ARの実装については、この論文参照。この論文は一昨年宇科連用であるが、その後リアルタイムへの拡張が行われている。PPP-AR用のFCB解は、既に現行JAXA MADOCA RT解に含まれて配信中である。なお、FCBの配信形式はまだRTCMにて規格化されていないため暫定仕様となっている。 (11/12修正) 詳細はJAXA MADOCA-SEAD ICD (参照) を参照のこと。(10/27追記)

再補足: 訂正。MADOCA-SEAD ICDにメッセージは定義されているが、現在JAXAから配信されているMADOCA RT解にはFCBは含まれていないとのことである。また、現在QZS-2 L6E信号を使って試験配信されているMADOCA-PPP補強情報にもFCBは含まれていない。従って、現状MADOCA-PPPによるARは利用できない。SIP2016で使ったPPP-ARは特別配信したものと思われる。FCBを利用希望の方は直接JAXAと相談を。(11/12追記)

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EETimesJapan, u-bloxが強調: 自動運転ではGNSSチップも機能安全対応が必須に, 2017年6月23日

> 「自動運転レベル0〜3までは、メートルレベルの精度の位置情報でも事足りるが、レベル4以上ではそうはいかない。
> センチメートルの精度が必要になる。現時点では、GNSSセンサーは、極めて正確な位置情報を提供できる唯一のセン
> サーだ。これをカメラやレーダー、ライダー(レーザーレーダー)と組み合わせることで、高度なV2X通信や自動運転
> を実現できるだろう」

とのこと。「開発中の次世代モジュール」の性能が興味深い。三菱とu-bloxの発表では、来年4月にはQZSS CLASと組み合わせた製品として登場するはずであるが、さてホントになるだろうか。

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2017/10/24

QZSS概況: 変わらず。QZS-3 L6は相変わらず2CH共CLAS。QZS-4は信号未、初信号は11月に入ってからだと予想。

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北斗?星?航系統, 空間信号接口控制文件公?服?信号 B1C、B2a(測試版), 2017年8月

BD-3 (BeiDou-3) のICD Draft (中国語版)。GPS L1C, L5 互換 (相互運用) 信号である、B1C, B2aの信号仕様等。変調は、B1CはBOC(1,1) とQMBOC(6,1,4/33)、B2aはQPSK (10)。まだICDの英語版は無い様。

BDSに関する今年のCGSICの発表資料。この資料によると、今後のBD-3衛星の打ち上げ予定は、2017年 MEO×4、2018年 MEO×14 + GEO×1、2019-2020年 MEO×6 + IGSO×3 + GEO×2。BDSBASは、2018年 GEO×1、2020年 GEO×2で、2020年IOC。Qianxum Spatial Intelligenceという会社が、FindNowと呼ぶA-BeiDou互換高精度BDSサービスを開発中で、地上補強によりTTFF3秒でセンチメータ級精度を提供、とのこと。

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2017/10/23

朝日, 自動運転、障害物すり抜けた 衛星「みちびき」活用, 2017年10月22日

> 自動運転には、車につけたセンサーで周囲を確認して操縦する「自律型」のやり方もある。ただ、「みちびき」の信号と
> 正確な地図を組み合わせれば車がコースを外れないため、センサーの数を減らして1台あたりのコストを減らせる。雪な
> ど悪条件にも影響されない利点もあるという。

個人的な意見として、自動運転に衛星測位が入るか否かはコスト次第だと思う。現在主流のSLAMベースの自動運転はセンサがまだ高いので、LIDARが数千円以下にならないかぎり衛星測位が入り込める余地はあるだろう。といっても、衛星測位もcm級が数千円以下にならないと厳しいのであるが。

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2017/10/19

muRata, SCC2230-E02

今ちょっと、低価格、高精度のIMUを探している訳だが、これはジャイロが1軸のみだが、バイアス安定性が2度/H。これが\1万以下で買える。ホントかなという感じだが、3軸にしても\3万以下なのでちょっと評価してみたい感じ。

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2017/10/18

QZSS概況: QZS-3、16:00 JST頃、L6D (PRN199) 信号停止。QZS-4 (J03) ほぼ予定軌道に。これで「4機体制」のコンステレーション完成。

補足: QZS-3、18:40 JST頃、L6D (PRN199) 信号復帰。(19:17追記)

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NewSphere, 日本版GPS衛星「みちびき」、防衛利用も 北朝鮮施設への攻撃能力を海外紙指摘, October 16, 2017

記事中で参照されているDaily Express記事WSJ記事。知る限り「みちびき」に (GPSのSDみたいな)「高度な電波妨害機能」が搭載されているという話はない。ちょっと調べるとDaily Express紙は英国の東スポみたいな感じ。

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三菱電機, 高い安全性と快適性を両立した自動運転を実現 自動運転技術搭載車「xAUTO」の実証実験を高速道路で実施, 2017年10月17日

> 世界で初めて、準天頂衛星システムから配信されるCLAS信号を用いた自動運転の実証実験を9月19日から高速道路で実施し、これまでの実証実験と同様、
> 実用可能レベルであることを確認しました。
> ...
> 準天頂衛星システムがカバーしない地域での測位補強サービスについては、CLAS 信号と互換性のあるセンチメータ級高精度測位補強サービスの世界配信
> 網を、当社が出資するドイツSapcorda 社を通じて構築を目指していきます。

とのこと。

補足: 産経。動画も (8:06追記)

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2017/10/17

昨日書いたQZSSの軌道の件、注意深い方は、TLE2行第3フィールドの軌道傾斜角を見て、何故、QZS-1とQZS-4は約40度、QZS-2は約45度と大きく異なるのだろう、と疑問を持たれるかもしれない。実はこれにも深ーい訳がある。これはシミュレーションをしてみないと分からないのであるが軌道傾斜角って永い間に動くのである。そしてその動き方は軌道面によって異なる。以上より、QZS衛星の初期軌道は、衛星運用期間の間、面外制御なしで軌道傾斜角を一定範囲に保つ様に設計されている。

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2017/10/16

QZS-1, QZS-2, QZS-4の位置関係であるが、実は位相は綺麗に120度間隔でずれている訳ではない。TLE見てみると、

QZS-1
1 37158U 10045A   17286.97618698 -.00000186 +00000-0 +00000-0 0  9998
2 37158 040.9302 157.6048 0748083 270.0330 082.8820 01.00294866025988
QZS-2
1 42738U 17028A   17287.33121051 -.00000220 +00000-0 +00000-0 0  9998
2 42738 044.6028 287.9554 0737755 271.1364 080.3885 01.00259590001383
QZS-4
1 42965U 17062A   17287.89429381 -.00000169  00000-0  00000+0 0  9997
2 42965  40.4381  24.7154 0018816 107.2489  20.7968  0.99742120    68

2行目第4フィールドが昇交点赤径で、衛星が赤道面を南→北に通過する点の春分点から測った経度を表す。各衛星の赤道面通過時の位置関係を図示すると、

何故こんな中途半端な軌道に投入するかというと、将来の7機体制への移行を見越しているのである。すなわち、7機体制移行後も幾何学的にはできるだけ等角度間隔で配置したい、でも軌道面変更は燃料を多量に消費するのでできるだけ減らしたい、の妥協点として投入軌道が決められている。なおQZS-4は軌道遷移中なのでまだ若干の位置変動はあるかも。

補足: 7機体制時に、準天頂軌道に4機投入するか、5機あるいは6機投入するかはまだ決定されていないはず。例えば5機で等角度とすると72度間隔なので、QZS-2とQZS-4の昇交点赤径をそれぞれ7度ずつ移動する必要がある。これは燃料的に厳しそうなので、ここでも妥協が入るかも。7機体制のコンステレーションは色々とオプションがあり、今後システム的な観点での詳細トレードオフ後、決定されるはずでである。これらの最適軌道設計は、学術的にも興味深いものなので、どこかの大学で誰か研究としてやってくれないかなあ。(10:23追記)

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2017/10/15

もう、こんなところにQZS-4 (J03) が。

RTKPLOTのVisibility AnalysisでQZS-4をプロットするためには、TLE_GNSS_SATNO.txtに以下追加して、最新のTLEを入力して。

J03 42965U 17062A # QZS-4 (QZSS/PRN 195/185)

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2017/10/14

QZSS Satellite Information

ここで公開されている、QZS-2のアンテナパラメータ値は怪しいので注意のこと。QZS精密暦生成時に使われたアンテナオフセットは最終暦SINEXのSATELLITE/PHASE_CENTERブロックに出力されている。例えばGPS週1969の値を見ると、

J002 1 2.3785 -.0031 .0020 2 3.1935 -.0031 .0020 igs08_1930 A E

ここで各値は、L1, L2毎のCoM基準アンテナ位相中心Z, X, Y座標 (単位: m)。SPI-QZS2に従って、BOLでのアンテナオフセットを求めると、
L1: 3.2385 -0.003 0.002, L2: 3.0335 -0.003 0.002 (m)
なので、整合していないことが分かる。どちらが正しいか分からないがきちんと整合を取ってほしい。

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2017/10/13

スラド, 準天頂衛星みちびき四号機、打ち上げ成功

「L6信号見てニヤニヤ」してます。でも、秋葉原で買える部品でL6受信機作るのは相当な技術力が必要かも。

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QZSS概況: QZS-1〜3変わらず。QZS-3のL6は2CH共CLASだが、早くL6E (PRN209) でMADOCAを放送して欲しい。QZS-4のNORAD Catalog Noは42965、International Designatorは17062A、最新TLEは以下。

1 42965U 17062A   17284.80107691 -.00000152  00000-0  00000+0 0  9994
2 42965  40.2487  24.8212 0528335 177.5163 229.9283  1.07592899    36

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2017/10/11

産経, 準天頂衛星みちびき4号機、打ち上げ成功 来年から本格運用へ, 2017年10月10日
日経, 日本版GPS衛星4基目 精度で先行、誤差6センチ 競争白熱 中印は軍事にも, 2017年10月11日
SankeiBiz, 日本版GPS衛星、受信機の低価格化が鍵 普及に向け正念場, 2017年10月10日
BLOGOS, ガラパゴスな日本版GPS衛星, 2017年10月10日

最初の記事の「35年度には7基体制とし、GPSに頼らなくても誤差6センチを実現する」というのは記者の誤解だと思う。最後の記事の「一種の宇宙開発詐欺」はそういう面がなくはないが、大多数の技術者はそうならないよう日々頑張っている訳で。「センチメートル単位測地機能があっても、それを利用する産業分野はほとんどない」とか「航空写真撮影でもセンチ誤差は不要である」とか、すぐ反論できそうなところも多々あるが、まあ個人の意見だから。

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QZSS概況: QZS-1〜3 変わらず。QZS-4打ち上げ。QZS-2と同一日程を仮定すると、軌道到達10月後半、信号開始11月前半、アラート解除1月後半。軌道上試験は少し短縮できるはずなので、もしかすると年内にアラート解除も。なお「試験サービス」から、正式サービスへの移行は来年4月。

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2017/10/10

平成28年度戦略的イノベーション創造プログラム (自動走行システムの実現に向けた衛星測位情報活用に係る調査) 調査報告書, 平成29年3月

SIP2016の調査報告書、SIP2015はこちら。今年度は測位方式として、1周波コード、多周波コード、RTK、L6 (CLAS) 補強、MADOCA PPP-ARの性能比較をしている。昨年度は後処理での比較だったが、今年度はリアルタイム (L1Sは後処理)。都市間高速道路における測位精度サマリは表1.2.1-1。RTKが最も結果が良いのは当然だが、L6 (CLAS) 補強とMADOCA PPP-ARの比較が興味深い。両者とも予想より結果がずっと良いが、細かく見ると色々と疑問が。例えば、図2.4.6-7〜9のCLASに10m以上の誤差のFIX解が見受けられるが、これは表2.4.6-2のRMS値に本当に反映されているのだろうか? あと、RTKとMADOCA PPP-ARで、海洋大を基準局に使っているのは、基線長が50kmはあるので流石に遠すぎだろうとか。

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朝日, 誤差6センチ、畑も自動で耕せる?「みちびき」が成功, 2017年10月10日

> もう一つの特徴は、専用の受信機を使うことで、誤差6センチという、きわめて高い精度の測位ができることだ。衛星からの電
> 波は、大気上層の「電離層」が乱れると影響を受けるが、国土地理院が全国に持つ電子基準点のうち、約300カ所と通信し、
> データセンターで誤差を補正する。
> 低速で畑を耕すトラクターの自動運転などの活用を国は想定している。高速で移動する自動車だと誤差は12センチになり、ほ
> かのセンサーと組み合わせれば自動運転への応用も考えられるという。
> ただ、このサービスの試験で使う受信機は、重さ3キロで、14センチ角のアンテナを取り付ける必要がある。開発する三菱電
> 機によると、企業向けには販売しているが、一般向けの発売はこれからだ。スマホへの応用も見えていない。

色々と書きたいけど、差し障りがあるのでここには書かない。皆の期待に答えられるといいなあ (遠い目線)。

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NASASpaceFlight.com, Japan's H-2A rocket tasked with QZSS-4 launch, October 9, 2017

2017/10/09 22:01 UTC, 準天頂衛星4号機 (みちびき4号, QZS-4), 種子島宇宙センタからH-IIAロケットで打ち上げ。成功の模様。軌道はIGSO/QZO。準天頂衛星システムとしては、2010/9/11のQZS-1, 2017/6/1のQZS-2, 2017/8/19のQZS-3の打ち上げに引き続き4機目。これで「4機体制」の準天頂衛星システムが完成。今後、2020年頃にQZS-1の後継衛星を打ち上げ、2023年度をめどに「7機体制」を目指す予定。

補足: QZS-4のL1C/A, L1C, L2C, L5のPRNは195 (IS-QZSS-PNT-001 Table 3.2.1-1)。RINEX conventionでの衛星IDは"J03"。AlmanacにおけるSV IDは、3。また、L1SのPRNは185 (IS-QZSS-L1S Table 3.2.1-1)、L5SのPRNは200 (IS-QZSS-TV-001 Table 3.2-1)。L6のPRNは195〜197 (L6D) および205〜207 (L6E) (IS-QZSS-L6-001 Table 3.2.1-1) のどれか (多分195と205)。PRN195は旧IS-QZSSで定義済みなので、既存受信機でも (all-in-view受信機なら)「195」または「Q03」として信号が受信できる可能性が高い。(8:05追記)

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2017/10/09

CEATEC AWARD 2017, 総務大臣賞 マゼランシステムズジャパン株式会社 次世代準天頂衛星対応多周波マルチGNSS高精度受信機開発

MSJのL6対応受信機。RF部はASICだけどベースバンド部はまだFPGA (ALTERA Cyclone V) の様だ。

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QZSS概況: 一時的に止まっていた、QZS-3 L1C/A信号は2017/10/07 12:00JST頃復帰、L6も少し遅れて復帰。LNAV, L6メッセージ共アラートONだが、正常そうな値が送信されている。L6は2CH CLASで内容は同一。

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2017/10/06

一昨日書いたJAXAのMADOCA RTプロダクト。過去データがアーカイブとして公開されているので、これをIGS暦と比較してみよう。期間は2017/9/1〜9/30の1カ月間、使った暦はMDC1 RT暦をSP3に変換したもの、IGS暦は速報暦。GPS軌道のみ。9/14あたりの抜けはアーカイブのSP3が欠落している。3D-RMSで5.6 cm。「世界一」と言えるかは微妙。IGS超速報暦予報値、公称〜5cm (1D mean RMS) よりはかなり良いが、IGS RTS IGC01より少し悪い位。特にUREに効くradialの精度があまり良くない。ということで、もっと品質を上げて、「世界一」を目指して欲しい。

補足: 上で書いたMADOCA RT暦のSP3だが、EOFが抜けているとか、軌道欠測値が0.000...ではなく9999...になってるとか、マイナなバグがあるので、公開データとしては恥ずかしいので直した方が良い。誰が書いたコードかは知ってるけど。(10/07追記)

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QZSS概況:QZS-3の初航法データ (LNAV) を受信。2017/10/04 15:07 UTC頃。これも「世界初」のはず。記録のためエビデンスを貼っておく。

J 7 2017 10  4 16  0  0 -.149992760271E-03  .122781784739E-10  .000000000000E+00
      .125000000000E+03  .102396875000E+04  .000000000000E+00  .236680508622E+01
      .343006104231E-04  .221661292017E-03 -.224262475967E-05  .649344872093E+04
      .316800000000E+06  .134110450745E-06 -.250956553864E+01 -.197440385818E-06
      .143721314570E-02  .944687500000E+02  .328698659847E+00  .487520307178E-09
      .000000000000E+00  .200000000000E+01  .196900000000E+04  .100000000000E+01
      .280000000000E+01  .620000000000E+02 -.558793544769E-08  .893000000000E+03
      .313626000000E+06  .100000000000E+01

QZS-3のエフェメリスの特徴的なところはΔnとIDOTが0固定なところ。何故かは、(知ってるけど、) 秘密。

補足: QZS-3のL6D (PRN199)、L6E (PRN209) にデータがのる様になったけど、確認面倒なのでもういいや。内容は両者ともCLAS。なおQZS-3の信号は本日10:30JST頃より止まっている。(17:43追記)

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2017/10/04

JAXA, MADOCA Real-Time Products

JAXA MADOCA リアルタイムプロダクト。最近、品質向上が目覚ましい様だ。例えば、以下は2017/10/04 0:00-8:00 GPSTのリアルタイムGPS軌道精度。3D-RMSで約5cm (mean-1D-RMS 約3cm)。半年ほど前までは10cmを超えていた覚えがあるので、いつの間にかずいぶんと改良されていると思われる。例えば、IGS RTSの最新ステータスを、7月のIGS WSのポスターで見ると、最も品質の良いIGC01の1D (RMS) が2.5-3cmなので、概ねコンパラ。あとは安定してこの精度が維持できればというところ。


https://ssl.tksc.jaxa.jp/madoca/public/public_products_en.html

補足: 今年の宇科連でも何件か報告がある様。3A12, 三好他, 「複数GNSS対応高精度軌道時刻推定ツール (MADOCA) プロダクトの安定供給における課題と対策」。3A13, 五十嵐他, 「複数GNSS対応高精度軌道時刻推定システムの高精度化に向けた取り組み」。興味がある方は是非。(18:11追記)

補足: 今見たら、2017/10/04 0:00-12:00の3D-RMSが3.69cm, 3.78cm となっていた。IGS超速報暦基準で評価しているのでは、と思うのだけど、超速報暦更新遅いので、ちゃんと評価したら、4cm切っている可能性も。IGS RTSのGLONASSはまだ正式プロダクトではないのに対し、GLONASSとQZSSのRT暦も含まれているので、もしかすると世界一の品質。(10/5追記)

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2017/10/03

QZS-3 L6信号受信も「世界初」のはずなので、エビデンスを貼っておく。受信機はプレスリリース済みのこれ。画面を見ても分かる様にL6 5CHの同時復調。

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2017/10/02

QZSS概況。初のQZS-3 L6信号を観測。20:00 JST頃。PRN199 (L6D) 及び PRN209 (L6E)。内容はNULL。LNAVは未。

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QZSS概況。ずいぶん前に発表されているけど、QZS-4の打ち上げは、10/10 7:00 JST予定。H-IIA-F36 飛行計画

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2017/10/01

QZSS概況。変わらず。

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〜2017/09/30


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