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YouTube, Demonstration: ZED-F9P u-blox F9 high precision GNSS module, 2018/06/28
TU-Automotiveでのu-blox ZED-F9Pのデモ。u-centerの画面を良く見ると衛星はGPS, GLONASS, Galileoを使っている。アンテナは2階建ての小型パッチの様だが、見慣れないもの。どこの製品だろう ?
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毎日頭條, 厘米級定位價格美麗 大疆「精靈」 Phantom 4 RTK商用無人機, 2018/06/13
噂のDJI Phantom 4 RTKが正式発表。23,999元 (\401,263) で7月発売、1年のネットワークRTKサービス付。RTKはGPS/BeiDou/GLONASS対応で精度6cmとのこと。なお、中国国外での発表はまだ。
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桜井, 衛星測位利用高度化に向けたSPACの取組み - ユニークな準天頂衛星の利用普及を目指して, 2018年6月13日
最新のBeiDouとGalileoの状況が分かりやすくまとまっている。Galileo CSについて、
> 2017年の初めまでEUは有償のコマーシャルサービスとして高精度とオーセンティケーションを定義していた。しかしながら、新たな環境、
> すなわち高精度測位がマスマーケットに向けて拡がり、satnavプロバイダーや他の公共事業者により既に無償で提供されていることなどが
> 考慮され、高精度サービスを再定義し、無償で提供するという決定の修正に至った。オーセンティケーションは有償として残る。
とのこと。多分、「satnavプロバイダー」には日本を含むのだろう。
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日経xTECH, 宇宙ビジネス 日本の逆襲 - 誤差数センチで位置を特定, 準天頂衛星みちびきの測位サービスが11月から, 2018/06/20
QZSSセンチメータ級測位補強サービス対応受信機の発売予定。
JRC 「JG11-RTKモデル」は2018年秋サンプル出荷、MSJ (新) 受信ボードは2018年8月発売で約10万円、u-blox「ZED-F9P]併用の「NEO-D9C」は2018年11月頃量産開始。これが本当なら、11月に予定されている正式サービス開始時までには、3社の低価格CLAS/MADOCA両対応受信機が出そろうことになるが。
補足: 三菱AQLOCも11月発売だった。(6/23追記)
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参考にIGS解析センタ解 (CODE, GFZ, GNES/CLS, TUM, Wuhan Univ.) のSLR残差。オフセット 0.4〜4.2 cm, 標準偏差 2.7〜6.9 cm。
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LHTC, Galileoの精密軌道推定, 2018/06/18
すばらしい。
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内閣府, 準天頂衛星システム「みちびき」の取組について, 地理空間情報活用推進会議 (第12回), 平成30年6月18日
センチメータ級測位補強サービス (CLAS) の現状と改善方針 (p.3): 「現在利用しているGPSと準天頂衛星に加え欧州のガリレオ衛星を活用して衛星数を増やす」、「南方域とその他の地域を別々に計算して補正データを算出するようにプログラムを検討する」とのこと。
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RTKPLOTのVisibility Analysis用衛星定義ファイル最新版。BeiDou-3の解析結果を反映している。なお、E21はまだ信号を送信していない様で信号を確認していない。C17はBeiDou G7でないかと思われるが、受信が不安定で衛星が完全に特定できている訳ではない。2018/06/17の東京における可視衛星予測。可視衛星数40〜55 (仰角マスク5度、SBAS衛星含む)。
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宗包, GNSS観測から高時間分解能で地殻変動を捉える - 精密単独測位法による電子基準点キネマティックGNSS解析システム -, 第47回国土地理院報告会, 平成30年6月6日
MADOCAとRTKLIBを使ったPPPキネマティックGNSS解析システムの構築と評価。
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黒石, 準天頂衛星システムが実現する高精度測位社会を支える電子基準点, 第47回国土地理院報告会, 平成30年6月6日
p.18-19 に、MSJ受信機によるCLAS予備的評価例がある。コメントは控える。
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I.Fernandez-Hermandez et al., The Galileo Commercial Service: Current Status and Prospects, Coordinates, 2014
少し情報が古いがGalileo CSの状況と技術解説。
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InsideGNSS, Munich Hot Licks: Satellite Navigation 2018, April 5, 2018
> Things do appear to be moving on the
PPP front. For its part, the European Commission
(EC) continued in Munich to defend
> its recent decision to provide for free
a high-accuracy GNSS service, originally
conceived as one component of a Galileo
> fee-based commercial service (CS).
この記事によれば、既にGalileo CS HAの無償化は決定された様に読める。ただ、性能 (精度, 収束時間) は必ずしも明確に定義されている訳ではなく混乱がある様だ。
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X.Zhang et al., Initial assessment of COMPASS/BeiDou-3: new-generation navigation signals, JOG, 2017
アブストしか読んでいないが、BeiDou-3試験衛星 (I1-S, I2-S, M1-S, M2-S, M3-S) は 「B1I, B3I信号に加えて、新航法信号のB1C, B2a, B2bの送信機能を持つ」とある。IGS局MIZUでB3Iが受かっていないのは受信機が対応していないせいであろうか。なおB3I信号は以前はその仕様が明らかになっていなかったが、今年2月にICDが発行されてOS (open service) と位置付けられた様だ。ただし、今のところBeiDou B3Iを受信できる受信機は一部の機種に限られる。
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NASASpaceFlight.com, Soyuz 2-1B launches new GLONASS spacecraft, June 16, 2018
2018/06/16 21:30 UTC, GLONASS-M衛星 (Uragan-M No.756, GLONASS-M No.59 ?), ロシア プレセツク宇宙基地からSoyuz-2-1Bロケットで打ち上げ成功。GLONASS衛星としては昨年9/22のGLONASS-M打ち上げ以来。次のGLONASS-M衛星打ち上げは7月、GLONASS-K1衛星打ち上げは年末、最初のGLONASS-K2衛星打ち上げは来年の予定。
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ということで、正体不明のC18は、2015年9月に打ち上げられたBeiDou-3 I2-S衛星の可能性が高い。BeiDou-3でサポートされる信号は、GPS L1C, L5と互換性の高いB1C, B2a (ICD) と言われてきたが、従来のB1I信号の送信もできる様だ。現在は試験信号として送信している様だが、今後正式信号として送信を開始する可能性はあるのであろうか。信号品質も良く分からないし、受信機の対応もまちまちで、今後利用者は混乱しそうである。
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BeiDou-3衛星の謎、続き。
謎のB1I信号には航法データも載っているので、TLEの衛星位置と突き合わせると、送信衛星を特定することができる。以下、日本で受信できる衛星に関しての解析結果 (2018/06/16現在)。IAC、IGS MGEX、QZSS共に、現在、実際とはかなり食い違っていることが分かる。
SV ID | B1I PRN | Satellite Name | Orbit | NORAD Catalog No. | International Designator | Launch Date (UTC) | Notes |
C16 | 16 | BeiDou-3 I1-S | IGSO | 40549 | 15019A | 2015/03/31 | |
C17 | 17 | BeiDou G7 | GEO | 41586 | 16037A | 2016/06/12 | |
C18 | 18 | BeiDou-3 I2-S | IGSO | 40938 | 15053A | 2015/09/29 | |
C19 | 19 | BeiDou-3 M2-S | MEO | 40749 | 15037B | 2015/07/25 | |
C20 | 20 | BeiDou-3 M2 | MEO | 43002 | 17069B | 2017/11/05 | BeiDou-3 MEO-2 |
C21 | 21 | BeiDou-3 M6 | MEO | 43208 | 18018B | 2018/02/12 | BeiDou-3 MEO-4 |
C22 | 22 | BeiDou-3 M5 | MEO | 43207 | 18018A | 2018/02/12 | BeiDou-3 MEO-3 |
C27 | 27 | BeiDou-3 M3 | MEO | 43107 | 18003A | 2018/01/11 | BeiDou-3 MEO-7 |
C28 | 28 | BeiDou-3 M1-S | MEO | 40748 | 15037A | 2015/07/25 | |
C29 | 29 | BeiDou-3 M7 | MEO | 43245 | 18029A | 2018/03/29 | BeiDou-3 MEO-9 |
C30 | 30 | BeiDou-3 M8 | MEO | 43246 | 18029B | 2018/03/29 | BeiDou-3 MEO-10 |
補足: BD982で、C17の信号を受信できて、衛星を特定できたので追加。(6/23)
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BeiDou-3衛星の謎を少し探ってみよう。All-in-view受信機と言えばJAVADなので、日本のIGS局でJAVADのものを調べる。MIZU, CHOFがJAVAD TRE_G3TH DELTAらしい。ただし、CHOFはBeiDouを受信していない。ということで、2018/1/1〜6/15までのIGS局MIZUのRINEXをダウンロード。CONVBINで観測データを1800秒間隔に間引いて、RTKPLOTで表示。RINEX観測データには一部欠落がある。以下を見るとC19, C20は昨年から、C27, C28は1月下旬から、C21, C22は2月下旬から、C29, C30は4月上旬から、C18は6月に入ってから信号が送信されていることが分かる。IACによれば、C19, C20の打ち上げは2017/11/05, C27, C28の打ち上げは2018/01/12, C21, C22の打ち上げは2018/02/12, C29, C30の打ち上げは2018/03/30なので、打ち上げから半月後にはB1I信号の送信を開始していることになる。なお、これら衛星の信号のうち受信できているのはB1Iだけで、B2Iは受信できていない。u-bloxで受かっている、C16はJAVADでは受かっていない。またC18の正体は未だに謎である。
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以下、本日のu-blox NEO-M8Tの受信状況。C16, C18, C27, C28という見慣れない衛星が受かっているが、いったいこれは何であろうか。IAC見ても、C16, C27, C28はBeiDou-3だし、C18は正体不明である。航法データ見るとSVHは01であるが、中身は入っている。軌道要素を見る限りC16, C18 はIGSO、C27, C28はMEOの様だ。BeiDou-3がB1Iに対応しているなんて話今までなかったはずだが、試験用に送信を始めた可能性がある。ちなみにBD982では以上の衛星は受かっていない。従って、All-in-viewタイプの受信機でないと受からない可能性がある。
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Inside GNSS, Fundamental Rethink for Galileo Commercial Service, November 27, 2017
少し古い記事だけどGalileoの状況について。長い記事なので特にCS (commercial service) に関してだけ要点を。
(1) Galileo CS HA (高精度サービス) は無償
(free of charge) で提供、という意見にまとまりつつある。
(2) CS HAは精度20 cm、収束時間5分。他商用
(PPP) サービスの精度10 cm、収束時間15分とはマーケットが異なる。
(3) CS無償化の決定には、EUメンバの合意が必要で、長くて12カ月かかる。
(4) 将来、日本、中国でも同様のサービスを無償で開始する可能性が高く、市場で最初にサービスを開始するために迅速な決定が重要。
(5) 有償サービスを前提に先行投資を行った企業には、CS無償化反対の意見もあるので調整が必要。
(6) CS無償化の決定と認証に関する詳細がまとまれば、2018年末には調達プロセスを開始できる。
20 cm@5分、というのはGalileo E6のデータ帯域 (448 bps) も考慮に入れたターゲットなのだとは思うが、市場性があるのかどうか。あと前にも書いたが、本格的なPPPだと連続アップリンクのため地上局やアンテナ増やさないとダメだと思うので、追加投資がかなり必要なはず。(QZSS L6の場合、帯域は1.7kbps x 2 あるし、最初から連続アップリンク前提で設計されているので、Galileo CSに比較して相当に条件は有利) Galileo CSがうまく行くかどうかは、QZSS L6の普及にも影響するので、今後の動向を見守る必要がある。
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GitHub, NEO-M8T_GNSS_FeatherWing
Adafruit FeatherシリーズのNEO-M8Tアドオンボード。サイズは51 x 23 mmと小さい。FeatherシリーズのSoCは標準ではATmega32u4@8MHzだが、STM32F205 (120MHz Cortex-M3) やESP32 (240MHz dual core) も選べる。I/Oボードも色々と揃っていて、3枚以上のスタッキングもできる。そのままではRTK動かすのはちょっと厳しそうだが、M8TをM8Pに置き換えれば、組み込みのRTK応用製品にも使えそう。
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QZSS概況: 2018/06/13 16:30〜17:00 UTC頃, QZS-1 L6D (PRN 193) サービス停止。信号停止はしていないがデータがNULL。現在は復旧している。NAQUによると何らかの障害ではないかと思われる。QZS-2, 3, 4は、引き続き信号停止、12日目。
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手元のHuawei P10 にAndroid 8.0 Oreoがやっと来た。VTR-L29C635B272 (EMUI 5.1) → VTR-L29 8.0.0.364(C635) (EMUI 8.0.0)。現在、QZS-3の信号が止まっているので、システム更新でQZS-3に対応したかどうかは確認できない。
P10 + Android 8.0 + G-RitZ Logger v1.5のスクリーンショット。参考にBD982のスカイプロットも。比較して見るとP10ではR03, R04, E14, C01, C03, C04 とSBASが受かっていない。逆にP10ではC18という正体不明な衛星が受かっている。(IAC)
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ITmedia NEWS, 「Google Maps」仕様変更、一部サイトで非表示に? APIキーの取得忘れに注意, 2018年6月11日
未確認だが、RTKPLOTのGMView (Google Map View) はAPIキーなしでGoogle Maps APIをたたいているので、2018/7/16以降使えなくなる可能性が高い。継続して使いたい場合は、ユーザがこの手順で自分のAPIキーを取得して、rtklib/bin/rtkplot_gm.htm の以下行 (L11) を書きかえる必要がある。(YOUR_API_KEYを取得したキーに置き換え) 詳しくは7/16以降に動作確認してRTKLIBサポート頁に追加する予定。
<script src="http://maps.google.com/maps/api/js?v=3&sensor=false"
→
<script src="http://maps.google.com/maps/api/js?key=YOUR_API_KEY&v=3&sensor=false"
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Qiita, Raspberry Piでcm精度のRTK-GPSガイダンスの製作
(その1)
Qiita, Raspberry Piでcm精度のRTK-GPSガイダンスの製作
(その2)
Qiita, Raspberry Piでcm精度のRTK-GPSガイダンスの製作
(その3)
トラ技RTKスタータキット (NEO-M8P) + TW2710 + RasPi + RTKLIB + 自作ナビプログラム (Python) による、田植え機の直進走行ガイダンスシステムの製作。素晴らしい !!
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Trimble BD982 2台 F/Wアップデート (v.5.34) 完了。
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BD982のF/Wアップデート手順。
(1) ここの「Support」からBD982_BX982_V534.timgをダウンロード。
(2) BD982のwebインターフェースにログイン。
(3) メニュー Firmware - Install を実行。
(4) 「ファイルを選択」ボタンを押して、(1)
のファイルを指定。
(5) 「Install New Firmware」ボタンを押して、確認ダイアログでOK。
(6) 画面上にF/Wアップデートのステータスが表示される。5分程かかって、「Receiver
rebooting ...」 の表示が出て、自動的にリセットがかかる。
(7) メニュー Firmware - Install を実行し、Active
Firmware Versionが5.34に変わればOK。
以上でF/W更新は問題なく行えた様だが、webインターフェースメニュー Satellites - Enable/Disable - QZSSでSVとして199が選択できる様にならない (選択可能なのは従来通り193〜197まで)。現在QZS-3の信号が止まっているので動作確認できないが、ホントにQZS-3の信号が受信できるのであろうか。
補足: BD992のTest Drive を見るとSatellites - Enable/Disable - QZSSでSVとして193〜202が選択可能になっている。BD992のFirmware Versionは5.33。BD982 F/W 5.34でQZSS 198〜202が有効にできないのはF/W不具合の可能性がある。(8:00追記)
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Trimble BD9XX_V5.3X Release Notes
> New features and changes between 5.31
and 5.33
> ...
> Added support for QZSS PRN 199.
ということで、BD982にQZS-3 (PRN199) の正式サポート来た。Firmware Warranty Dateとして1 May 2017以降が必要。ウチの2台は2018-09-01と2019-04-01なので問題なくF/Wアップデートできそう。これは未確認だが、NetR9のF/W 5.33でQZS-3が正式サポートされたと聞いたので、IGS基準局等でも徐々にQZS-3の信号が受かる様になるはずである。
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FURUNO, ロケーション ビジネス ジャパン 2018に出展, 2018年5月28日
> 多周波マルチGNSS受信機・アンテナは、GNSS衛星が送信する多周波民生用信号や各種補強情報等を利用し、センチ
> メートル級測位を実現する次世代技術として開発しました。多周波マルチGNSS受信機には、従来測量等のプロ向けに
> 利用されていた多周波搬送波位相を用いた測位方式を取り入れています。
とのこと。製品化されるかどうかは不明だが、低価格、多周波、マルチGNSS対応のRTK受信機の選択肢が増えるのは歓迎すべきところ。
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QZS-2, 3, 4のサービス停止は延長されて "until further notice" となった。92日間のQZS-3サービス停止を引き起こした障害と同一事象だとすると、原因究明と対策に数カ月単位の時間がかかりそうである。何らかの対策が可能なら良いのだが。
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QZSS, 準天頂衛星の軌道上における異常動作について, 2018年6月5日
> 昨年8月に打ち上げられた準天頂衛星みちびき3号機(静止軌道衛星)において、6月2日に、搭載されたL5S信号(測位
> 技術実証サービス用信号)送信信号増幅部のA系とB系の切り替えを行うスイッチが意図せず切り替わるという異常動作
> が発生し、スイッチが動作しなくなるという事象が発生しました。
> このため同様のスイッチを搭載している、みちびき2〜4号機の信号について、装置の安全確認を行うため、試験信号の
> 送信を一時停止しました。
> 本件事案の関連事象に詳しい専門家の意見も踏まえて原因究明と今後の運用方針の検討を行い、試験信号送信の再開を
> することとします。
とのこと。2018/06/02 9:10 UTC頃に発生した、L1C/A信号の信号電力低下と関係があるかどうかは不明。ただ、状況が、2018/02/04に発生したQZS-3 L1C/A信号停止と似ているので、2018/02/04から92日にわたってサービス停止を引き起こした障害と同一事象である可能性がある。とすると、約3カ月障害原因を調査したが原因特定に至らず、再発防止のため送信電力を下げてサービス再開したが、障害が再発したということになる。設計が同一のQZS-2, 4でも同様障害が発生する可能性があるとすると、今後の衛星運用に大きな制約となるかもしれない。少し気が早いが11月の正式サービス開始に向け、暗雲がたちこめてきたという感じである。なお以上はQZS衛星の信号監視と公式発表のみからの推理で、全くはずしている可能性もある。本件、重大な事象なので、リスクマネージメント上、公式の詳細報道発表を急ぐべきと思う。
補足: 日経。この記事によると「以前にも2号機や3号機で同じようなトラブルがあり、...」。(8:17追記)
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小司, GNSS地上観測網による水蒸気量推定と気象学への応用に関する研究 -2015年度日本気象学会賞記念講演-, 天気, 2015
少し古いが、気象研 小司さんの2015年度日本気象学会賞受賞記念講演論文。GPS/GNSSによる水蒸気観測研究の歴史から、現在と今後。大変興味深い。
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Multi-GNSS Asia, MGA Webinar will start! The first one will be on May 25, May 20, 2018
MGA GNSSウェビナー (ウェブセミナー)。既に3回分が終了して、録画ビデオがYouTubeに上がっている (参照, #0, #1, #2)。講師は#0, #1 が東大Manandharさん、#2 が海洋大 久保先生。飛ばし飛ばしでしか見ていないが、今までのところ、半分近くはRTKLIBのチュートリアルみたいな感じ。今後引き続き3回のウェビナーが予定されている。 英語だけど分かりやすい英語なので、RTKLIBに興味を持っている方はぜひ。
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QZSS概況: 2018/06/03 05:30 UTC頃, QZS-2 L1C/A (PRN194) 信号停止。同05:50 UTC頃, QZS-3 L1C/A (PRN199) 信号停止。同06:00 UTC頃, QZS-4 L1C/A (PRN195) 信号停止。NAQUによると, 6/10までのFORECAST OUTAGEになっているが、直前までNAQUは発行されていなかったし、アラートをONにせずに信号を停止しているので、何らかの障害の可能性もある。
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QZSS概況: 2018/06/02 9:10 UTC頃, QZS-3 L1C/A (PRN199) 信号レベルが約5dB低下。ノミナルに比較して7dBは低い。アラートはOFFのまま。現在のところ本件に関するNAQUは発行されていない。
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S.Ikari et. al., Optical Property Estimation by Precomputed Tensor Method for High-fidelity SRP Model, Joint Conference: 31st ISTS, 26th ISSFD & 8th NSAT, June 2017, Matsuyama, Japan
衛星のSRP (solar radiation pressure) モデルの高速・高精度化。衛星の形状モデルのみから事前計算したテンソルを使った高速、高精度なSRPモデル計算手法を考案し、PROCYON衛星に適用してその性能を評価している。テンソル事前計算には筆頭著者が開発したGPUを使った計算ツールを使用して、約13時間 (i7-5930K + Quadro K6000, Table 2) 程かかっている。事前計算テンソルを使った、SRPトルク計算自体は0.0015秒 (Table 4) とのこと。
測位衛星の高精度軌道決定にはSRPモデルの高精度化が必須だが、現在その主流は経験的モデルである。経験的モデルの問題は、多分に試行錯誤・発見的であり開発手法が確立されていないこと、複雑な形状の衛星で精度が出にくいこと、モデル開発に長期の観測データが必要なこと、である。提案手法は、これら問題を解決し、衛星の設計データさえあれば容易に高精度モデルを構築できる、優れた手法だと思う。五十里氏は本研究で昨年宇科連の若手奨励賞優秀論文も受賞している (参照)。
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PC Watch, Xiaomi, 世界初のL1+L5デュアルバンドGPS対応スマホ「Mi 8」, 2018年5月31日
確認された訳ではないが、スペックからするとGNSSチップセットはBroadcom BCM47755ではないかと思われる。iPhone XやGalaxy S9とのGPS精度比較が凄い。いくら2周波と言ってもスマホのチップアンテナでこんなに精度出るのはちょっと信じられない。ちなみに、S9はBCM47752の模様 (参照)。
補足: 黄色の線がMi8なのかと思って、写真をよーく見たら黄色は何らかのリファレンス解の様。Mi8解は緑。そうするとどう見ても30cmの精度は出ていない。まあこんなもんでしょう。というかS9が悪すぎる感じ。これ2周波かどうかはあんまり関係ない様な。(21:30追記)
再補足: Xiaomiに限らず中華スマホって、一部を除いて技適通ってないらしい。ちょっと個人輸入で買うのは躊躇しちゃう感じ。他で出るのを待つか。(21:40追記)
再々補足: Huawei P10は中華スマホですが、技適通ってます。(6/17追記)
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