日記・備考録
Diary/Memorandum

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2020/11/01〜

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2020/10/29

GPS/GNSSシンポジウム (オンライン) (参照) に興味のある所だけ参加。u-bloxの第10世代受信機はM9後継の標準測位用で、高精度測位用は継続してF9で対応。1周波 (L1) 版と2周波 (L1+L5) 版があり、売りは低消費電力 (前世代40mWに比較して10mWと言っていた様な気がするがさすがにこれは10mAの間違いじゃないかと思う)。詳細は11/5に発表されるとのことであった。あと、Sony CXD5610のプロセスは22nmで、1周波なら実力4mW台後半で動く。今後PPP/RTK対応予定。

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Zoomでオンライン学会に参加中、突然話を振られて、ミュート解除ボタンを探すのにあせって、反応が遅れることがよくある。調べると、WindowsとMacOSのZoomでは、スペースキーを押している間、一時ミュート解除できるらしい (ミュート解除ボタンメニュー「オーディオ設定」の設定ダイアログでON/OFFできる)。次はこれを使ってみよう。

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2020/10/28

Space Launch Now, Falcon 9 Block 5 | GPS III SV04

前回 (10/2)、直前 (T-2) にスクラブされたGPS III SV04衛星打ち上げであるが、新しい日程 (2020/11/05 23:24 UTC) が決まった様だ。

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GPS/GNSSシンポジウム (オンライン) (参照) に興味のあるところだけ参加。新しい情報はあまりなかったが、次期NavIC (IRNSS-1J〜) でL1信号を追加とのこと。変調はMBOC(6,1,1/11) 類似の様で、結局GLONASS以外のGNSS信号は将来的にL1C+L5に集約される方向。

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2020/10/27

ということで、mosaic対応概ね完了。上はmosaic-X5 (F/W 4.8.2 beta)、下はOEM729 (F/W 7.08.00)、mosaicは59衛星、OEM729は54衛星受信している。

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2020/10/26

NASASpaceFlight.com, Russia launches Soyuz with next-generation navigation satellite, October 25, 2020

2020/10/25 19:08 UTC, 1機のGLONASS-K衛星 (Uragan-K No.15L), ロシア プレセツク宇宙基地からSoyuz 2-1bロケットで打ち上げ。GLONASS衛星打ち上げは3/16のGLONASS-M以来で、GLONASS-K衛星としては3機目。次の打ち上げは12月にGLONASS-K衛星の予定。

補足: 打ち上げ成功の模様 (参照)。コスモス衛星名は "Kosmos 2547"。(10/27追記)

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2020/10/23

NovAtel OEM729 7.08.00 Firmware

NovAtel OEM7 F/W 7.08.00リリース。リリースノート見ると、BDS-3 B2bに対応したらしいが、既にF/W 7.07.00で対応していた気も。BDSの受信衛星数制限が改善されていると良いのだけど。なお、NovAtelにしてもSeptentrioにしても、Trimbleの様に一定期間過ぎると最新F/Wに更新できなくなることがない (はず)。ウチのBD982の1台はこの制限のせいでもう永久にQZS-3が受からないのである。というか、Trimbleもそろそろ殿様商売をしていられなくなるのではないか。

補足: 「OEM7 F/W 7.07.00でBDS-3 B2b対応していた」というのは勘違い。新しいCommands and Log ReferenceでもB2b (I) 用のSignal Type (11) が追加されている。BDS-3 ICD B2b (MEO/IGSO), B2b (GEO) によれば、B2bはMEO/IGSO衛星はI-chのみ、GEOはI/Q-chで送信されていて、MEO/IGSO I-chにはB-CNAV3、GEO I-chにはPPPサービス用補正データが重ねあわされる。OEM729 F/W 7.08.00 ではBDS-3 MEO/IGSO, GEO共にB2b (I) が受信できている。ただこの航法データを取り出すメッセージはまだ定義されていない様だ。なお、mosaic-X5 (F/W 4.8.2 beta) はまだB2b信号には対応していない。(10/28追記)

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測地学会講演会 (オンライン) (参照) に興味のあるところだけ参加。地理院 小門さんの発表「低価格アンテナ・受信機を用いたGNSS連続観測システムの開発」で、(PCV補正した) GN-GGB0710 (参照) とZephyr 3 Geodetic Base (参照) を比較して、基線解析性能にほどんど差がない、という評価結果。価格は、前者は$75、後者は$2,500以上 (参照) なので、コスパでは圧倒的な差。中華アンテナの価格破壊は凄いが、Trimble がボッタくりすぎ、という気も。ちゃんと検定した、低価格アンテナのPCVデータ、誰か公開してくれないだろうか。

補足: よく調べると製品名は "Zephyr 3 Geodetic" ではなくて、"Zephyr 3 Base" が正しいらしい。前世代の正式名称は "Zephyr Geodetic model 2" だったはずで、それとごっちゃになっている。(17:49追記)

再補足: Digi-Key US でのmosaic-X5モジュールが値下げ @$666.9 (参照)。アンテナにしても、受信機にしても、価格破壊が起こりつつあるので、まだ高価な測量用アンテナや受信機を購入しようとしている人は、あと2年位待った方が良いかもしれない。(18:05追記)

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2020/10/19

Dual-frequency GNSS on Android devices

この投稿によるとPixel 5 (の少なくとも欧州版) はGPS L5 と GAL E5aに対応しているっぽいが。Pixel 5 ポチるか迷っている。

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ということで、mosaic-X5 EVKをケースに入れた。あと、F/W 4.8.2 βを送ってもらったので入れた。BDS-3 C37-63, BDS B3に対応しているらしい。最大同時受信衛星数が60機に増やされている様だ。これはありがたい。

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Raspberry Pi Compute Module 4

ラズパイ Compute Module 4 (CM4) が発売。55 x 40 mm。SoCはラズパイ4と同じBroadcom BCM2711 (Cortex-A72, 4-core, 1.5GHz)。WiFi/BT, RAM, eMMCの有無/容量の組み合わせで多数モデルがある。価格は$25〜90。従来ラズパイとは違って、I/Oは裏面の2つの100Pミニチュアコネクタに集約される。小さいのはいいけど、コネクタが微小でアマチュアの自作機器には使いにくそう。完全に産業機器組み込み用という感じ。

補足: ラズパイCM4のI/Oコネクタ、HiroseのDF40シリーズみたいだなあ (参照, 参照)。これちょっと前に使ったことあるけど、0.4 mmピッチなので手付は結構厳しくて、素人リフローだとブリッジが心配。(14:00追記)

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ION Pacific PNT, Spring 2022, Honolulu, Hawai

来年4月に予定されていたION Pacific PNTが、COVID-19のため再来年 (2022年) 春に延期。

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GSA, Power-efficient positioning for the Internet of Things - White Paper, June 2020

以下, Technology Report中で参照されている、GSAによる低消費電力測位技術のWhite Paper。精度、TTFF、脆弱性、消費電力と現行の測位技術はまだいくつか弱点を抱えていて、それが故に、そこにまだ技術発展とビジネスチャンスがある訳で。

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GSA, GNSS User Technology Report Issue 3, 2020

GSA (European GNSS Agency) によるGNSS User Technology Report 第3版。最新GNSS技術の総まとめ。ついでに、GNSS Market Report Issue 6 (2019)。巻頭言にあるが、GSAはすぐにEUSPA (European Union Space Programe Agency) と名前を変える予定とのこと。

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2020/10/18

NepaliTimes, Measuring Mt Everest: because it is there, October 17, 2020

一昨年ネパール エベレスト再測量隊の主任測量官であるGautam氏の壮絶な手記。条件の良い時間帯にデータを取得するためと、他登山者の通過待ちを避けるため、前日午後2時にサウスコルの第4キャンプを出発。連続13時間の行動の後、5月22日午前3時に自身2度目のエベレスト登頂。頂上に約2時間滞在して測量データ取得後、下山開始。登頂ラッシュの待ちもあり、体力を超えた行動で、サウスコルへの降下途中、8,200 m付近でで2時間程気を失っていたらしい。幸いなことに他登山者に起こされて生還したが、そのために凍傷を負って左足先を切断したとのこと。この記事は教えてもらった。情報、感謝。

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2020/10/17

目黒, 竹内, 鈴木, ロボティクスにおけるGNSS失敗学, 日本ロボット学会誌, 2019

「雨, 風, 雷, 霧, 雪などの天候がGNSSの精度に影響を与えることは, 通常 "ない"」。豪雨の時にRTK FIX率が下がる事象を経験したことがあるけど、これのホントの原因は何だったんだろう。その他、日本ロボット学会誌「衛星測位とロボティクス」特集号 (2019年37巻7号) がここで無償公開されている。

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2020/10/16

ということで、Septentrio Mosaic-X5 EVK (参照) を入手。448CH, 最大生データ/航法レート100Hz。F/W 4.8.0。GLO L3, BDS-3 B1C/B2a, NavIC L5には対応しているが、GPS/QZS L1C, GAL E6, QZS L6, BDS-3 C38-63, BDS B3には未対応。また最大同時受信衛星数50機の制限がある。現行RTKLIBのSBF (Septentrio Binary Format) ドライバは、Mosaicと同時動作させると一部に動作制限がある。これは今後修正の予定。これで手持ちのRTK対応受信機は BD982, OEM729, Mosaic-X5, ZED-F9P, NEO-M8Pの5種 (その他, TersusとSwiftNavも対応していたかも) となった。ALESセンチメートル級測位サービスも年間契約してしまったので、今後、全RTK対応受信機を繋いで、移動体RTKの性能比較をしてみたい。そのままでは色々と使いにくいので恒例のタカチKCF型ケースを追加注文。

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PCTel, GNSS-L125-40TNC Muti-GNSS High Performance Antenna

製品情報。105Φ×40mm, 365g。4周波 (L1+L2+L5+L6)。LNA gain 40±5dB。価格は$600位 (参照)。より小型 (76.2Φ×35.3mm, 210g, LNA gain 28±3dB) のGNSS-L125-TNC (参照) も出ている。L6対応のアンテナも徐々に増えてきた。

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ALESセンチメートル級測位サービス (参照) のRTK基準局位置 (2020/10/15現在)。ハンドオーバー対応MPを使い、NMEA GGAセンテンスのユーザ位置を 0.8 0.08度間隔で変えて、受信したRTCM3 MT1006中の基準局位置を集計した。スキャン漏れの局がある可能性があるが、全3194局。一部station IDに重複がある。MT1033の内容を見る限り受信機は全てSeptentrio AsteRx SBの様である。離島も含め概ね全国をカバーしているが、ソフバンサービスエリア (参照) 外のエリア (主に山岳域) を中心に空白域がある。今後整備されるかもしれないが、これら空白域でサービスを利用する場合はRTK性能が劣化する可能性がある。

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2020/10/14

Harxon, HX-CU7603A Helix Antenna

製品情報。32.2Φ×45.8mm, ≦20g。D-QHA (dual quadrifilar helix antenna)。データシート見ると、対応信号にQZSS L6が含まれているので、4周波 (L1+L2+L5+L6)。WACP (wide-angle circular polarization) とも言っていて低仰角での高ゲインが売り。主な対象はUAV (ドローン)。

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u-blox, Get ready for the 10th generation of u-blox GNSS !

u-blox 第10世代GNSSチップ/モジュール (?) 発表の予告。11/5のオンラインイベントで詳細は明らかにされるらしい。

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2020/10/12

測位航法学会, GPS/GNSSシンポジウム2020, 2020年10月28〜31日, オンライン

Zoomによるオンライン。参加には事前登録が必要で〆切 10/15 10/25 (会員は参加費無料, 予稿集はデジタルテキストで有料)。

補足: 登録〆切延長10/25。(10/17追記)

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日刊工業新聞社, 【ライブ配信セミナー】応用事例に学ぶ ! 高精度衛星測位の基礎と実用的な利用方法, 2020年10月26日, オンライン

セミナー内容は、高精度衛星測位の基礎から、最新受信機の性能、応用事例 等。講師はこの分野で経験豊富な茨城高専 岡本先生。ZoomまたはWebexによるオンライン。まだ参加者枠は残っているそうなので興味のある方は是非。

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W. Bertiger et al., GipsyX/RTGx, a new tool set for space geodetic operations and research, Advanced in Space Research, 2020

JPL GIPSY-OASYS/RTGの新バージョンである、GipsyX/RTGxのモデル、実装と評価。open access。実装はC++とPython3で、合わせて400K行強 (コメント除く)。推定アルゴリズムはGIPSYと同じSRIF (square root information filter, Bierman 1977) で、MPIでマルチスレッド化している。Table 1に解析実行時間例がある。45局+32衛星の軌道時刻決定でGIPSY: 45分、GipsyX/RTGx "2-core": 11分 (Xeon Gold 6130)。(Xeon Gold 6130は16-core/cpuなので、"2-core" は "2-cpu" の意味と思われる) 同一条件ではないが、例えばMADOCAの後処理 (最小二乗) で70局+56衛星の軌道時刻決定が63.3秒 (Core i9-9960X, 16-core) なので、GIPSYより速くなったと言っても、まだ少し遅いと思う。

補足: 旧バージョンのGISPY-OASIS, RTGはそれぞれFORTRANとCで書かれていた、とあるのでGipsyX/RTGxは大部分スクラッチから実装し直されたものと思われる (それにしてはあんまり速くなっていないが)。(10/13追記)

再補足: 条件にもよるが、カルマンフィルタ (KF) は最小二乗に比較して遅くなる場合が多い。これはKFでは、エポック毎の共分散行列更新のため、フル行列乗算を行う必要があり、この計算量が多いため。最小二乗の場合、エポック毎の正規行列更新は部分行列加算で済むので、トータル計算量は通常少なくなる (ただし、メモリは沢山必要)。これはMADOCAの設計初期に何度かシミュレーションで確認している。あと、MKLやOpenBLAS等の最適化行列演算ライブラリは、マルチスレッドと最新のSIMD演算を使ってカリカリにチューニングされているので、自分で書いた並列行列演算コードでは速度的にどうやって太刀打ちできない。アルゴリズム自身を最適化行列演算ライブラリを利用しやすい形に変形するのが吉。ということで、MADOCAでは結構色々頑張って計算速度を上げる実装をしているので、精度だけでなく速度的にも結構良いところを行っていると自負している。 (10/17追記)

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2020/10/06

IGS State Space Representation (SSR) Format version 1.00, October 5, 2020

IGS SSR format ver. 1.0。IGSのリリース (参照) によれば、このフォーマットは、

> The IGS SSR format is an open standard for dissemination of real-time products to support the IGS
> Real-Time Service and the wider community. The messages support multi-GNSS and include corrections for
> orbits, clocks, DCBs, phase-biases and ionospheric delays. Extensions to also cover satellite attitude, phase
> center offsets and variations and group delay variations are planned in the near future. The goal is to create
> a self-contained and scalable standard for a wide range of real-time applications.

とのこと。

内容としては、RTCM 3のMT4076 (IGS proprietary message) を使い, メッセージとして, SSR orbit correction (IGM01), SSR clock correction (IGM02), SSR combined orbit and clock correction (IGM03), SSR high rate clock correction (IGM04), SSR code bias (IGM05), SSR phase bias (IGM06), SSR URA (IGM07), およびSSR ionosphere VTEC spherical harmonics が定義されている。VTEC以外は衛星系毎にサブタイプが分かれている。フィールドとして, RTCM MT(12)+IGS SSR version(3)+IGS message number(8) 以降はRTCM 3.3 SSRの対応するメッセージ形式 (GPS, GLO以外はdraft) に近いが、一部フィールドの過不足とビット数の相違がある。VTECは複数レイヤの球面調和関数係数で表現される。以下のntrip://products.igs-ip.netのソーステープルを見ると、SSRA01BKG1とSSRC01BKG1がMT4076の配信を行っている様だが、このフォーマットに準拠しているのであろうか。

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2020/10/04

IGS: International GNSS service

IGSの新Webサイト (現在β)。IGS SSR format v1.0が、2020/10/05にリリースされることが予告されている。

実は、RTKLIBへのPRとして、IGS SSR対応追加を既に貰っている (参照)。このPRを見る限り、MT4076 (IGS proprietary message) を使っていて、phase biasやVTECも定義されている様だが。

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Geosense, RTK受信機M5F9P (ZED-F9P) + ソフトバンク 走行テスト 山陽道、名神

ZED-F9P + ソフバン「ichimill」走行テストRTK解評価。固定基準局RTK解と比較しているが、F9Pが100km超の基線でFIXして、それなりの精度を出している様に見えるのが凄い。もう少し良いアンテナと測量用受信機の組み合わせでの結果を見てみたいが (まあ、自分でやれ、と言われそうだが)。

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2020/10/01

Google Pixel 5

SoCがSnapdragon 765G (参照) なので、2周波 (L1/L5) GNSSに対応しているはずなのであるが、スマホの仕様として "dual-frequency GNSS" と明記している記事は今のところ見つからない。ということで、実際入手した人のレポート待ち。Felicaにこだわらなければ、もうすぐ出ると言われているXiaomi Mi 10T 5G (参照) あたりは、仕様的にも価格的にも魅力的なのであるが (ちょっとでかいが)。

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〜2020/09/30


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